日記
八十八夜
2012/5/4(金) 午後 9:51
二十四節気の立春から88日目が八十八夜、この季節になると本当に新緑がまぶしい。茶畑の緑も鮮やかに心を癒してくれる。お茶の産地で育ったので子供の頃から見慣れてはいるものの、桜が終わり、新茶が芽吹き、田植えが始まる風薫る5月の風景は新緑の匂いが漂っていて好きだ。田植えが終わることを「野上り(のあがり)」と言う。つまり「野」(田んぼ)を「上がる」(田植えを終える)と言う意味だ。そして農作業がひと段落すると、祖母や母が「牡丹餅」(ぼたもち)や茨餅(いばらもち)を作ってくれる。今のように色々な菓子がなかった時代だったので、農作業を手伝った後のこれらの餅は本当に美味かった。そういう風にして辛い農作業と楽しい事を織り交ぜながら、里山の一年は季節の中で移り変わっていく。あんなに単調で退屈に思えた農村での生活は、実は濃厚な時間の流れだったのだと思う。
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