全体表示

[ リスト ]

まず、桂調査委員会の報告書の中で、若山氏の責任について、指摘している部分を引用します。

「このようなことが行われた背景には、共同研究者によるデータに対する過剰な期待があったことが推察された。若山氏は、上記のメチル化解析を小保方氏が行った研究室の主宰者であり、シニア研究者として小保方氏を指導監督するとともに、共同研究者として、データの正当性、正確性について十分な注意を払うことが求められていた。若山氏はデータの意図的な選別・提示に直接関与したとまでは認められないが、小保方氏が若山氏の過剰な期待に応えようとして捏造を行った面も否定できない。少なくとも若山氏は、小保方氏の指導監督を怠り、データの正当性、正確性について検証することなく、このような捏造を誘発したと認められ、その責任は過失とはいえ極めて重大である」

ここでは、若山氏の責任問題に関して、非常に重要な指摘がなされている。
第一に、「小保方氏が若山氏の過剰な期待に応えようとして捏造を行った面も否定できない」という指摘である。
これは、若山氏の側から結果を要求する強いプレッシャーがあったという意味に他ならない。

これに関連して、先のブログ記事に対し、さっそく反論があった。「こんな図が欲しい」という言説は、単に、先行研究の実例を示し、小保方さんに実験の意味を理解させるためのものだというのである。
しかし、そのような解釈は、いかにも苦しいと思う。細胞増殖率の実験は、実例を示さなければ、その意義を理解させるのが困難と思えるほど、複雑なものではない。きわめて単純な実験であり、素人にでも、誰にでもその意味がすぐに納得できるものである。
にもかかわらず、わざわざ図を見せて、「こんな図が欲しい」と言えば、これは、どう考えても実験の目的の説明ではなく、結果の要求である。
じっさい、調査委員会は、結果を要求する強いプレッシャーがあったことを認めている。そういう背景があったことを考えれば、「こんな図が欲しい」という言説は、そのようなプレッシャーがあったことを如実に示す証拠と解する他はない。

次に、「こんな図が欲しい」という言説が捏造の教唆になったかどうかは、両者の力関係にもよるという指摘だが、それについて、報告書には次のようにある。

「若山氏は、上記のメチル化解析を小保方氏が行った研究室の主宰者であり、シニア研究者として小保方氏を指導監督するとともに、共同研究者として、データの正当性、正確性について十分な注意を払うことが求められていた」

ただでさえ、このような指導監督の責任義務が指摘されているのに、その本人が、こともあろうに「こんな図が欲しい」などと、結果を要求するような言動を行うとは、それ自体が言語道断であろう。
若山・小保方の力関係が、教授・院生のような厳しいものではなかったにせよ、明らかに若山氏の方が経験も実績もはるかに上であり、上下関係があり、報告書においても若山氏が「指導監督」の立場にあることがはっきりと指摘されている。
指導監督の立場にある人間が、あのように「欲しい」と露骨に結果を要求すれば、それは実質的な捏造教唆にあたるとみて間違いないと思う。

また、生データのチェックに関しても、報告書では「データの正当性、正確性について検証する」ことの義務をはっきり指摘しているし、桂委員長も事件の原因として「それが一番大きい」とまで述べているわけだから、「ハーバードから来た客員研究員だから」という理由でチェックしなかったというのは、理由にならないと思われる。
さらに言えば、「これでは論文に使えない」と言ったその後で、ばっちり使えるきれいなデータを持ってきたことについて、なんら不審に思わなかったのだろうか。そのときに生データのチェックをしようと思わなかったのだろうか。それ自体が不自然である。

最後に付け加えると、この報告書は、若山氏の責任問題について、重要な指摘をしているが、それと同時に、事件の核心はぼかしていると感じる。
まず、「過剰な期待」というのは、実質的には「捏造の教唆」である。
それから、生データをチェックしなかったことを「怠慢」とか「過失」とか言っているが、これはどう考えても確信犯である。
また、捏造に「直接関与しなかった」ことをもって、免罪されるというわけでもない。目下の実行犯よりも、それを教唆した目上の指導監督者の責任の方が、はるかに重いと思われる。


この記事に

閉じる コメント(23)

顔アイコン

>ところが、キメラがフェイクなわけなので

若山さんがそう思い込んでしまったことが、この悲劇に繋がってしまったのだと思う。
「小保方は詐欺師」と若山さんの耳に囁き、唆した連中がいて、それを信じた若山さんがマスコミと一緒に大暴れした。それがSTAP騒動の実態でしょう。

2015/12/30(水) 午前 8:01 [ tai*o*no* ] 返信する

顔アイコン

> tai*o*no*さん

テラトーマ画像についてはどう考えますか?
テラトーマは初期化されたSTAP細胞が臓器に分化した腫瘍であり、STAPが多能性を獲得した証拠になります。
しかし、STAP論文のテラトーマ画像は小保方さんの博論からの流用であり、現在に至るまで真正の画像は提出されていません。

2015/12/30(水) 午前 8:25 [ kor*ko*o*rin*in0* ] 返信する

顔アイコン

> sei*****さん
まず、「キメラがフェイク」であることを前提に議論を進めることはできないです。「キメラがフェイク」であると決め付けることはできまん。その理由は、当ブログにおいて延々と述べられているので、あなたはそうした議論のプロセスを知らないで言っているとしか思えない。
また、「キメラができるならこうなるはずだということで実験が進んだのではないか」といいますが、「こうなるはずだ」の内容が具体的にどういう内容なのか。あらかじめ、それを言う事ができますか?できないですよね。仮に、STAP細胞の増殖率がES細胞やiPS細胞と同じでなかったとしても、そこから遡って、「キメラがフェイクである」という結論を導くことはできますか?できないですよね。どの程度の結果をもって、それを「傍証」とするのか、そのへんがはっきりしないです。話はそれほど単純ではないでしょう。
(続く)

2015/12/30(水) 午前 9:37 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> sei*****さん
次に、「こんな図が欲しい」という言葉のニュアンスについてですが、あなたはこれを「こういう図を作って提示するのがいいので、データをまとめなさい、なければ取得しなさい」という意味にとらえるべきだといいます。しかし、この程度の簡単な(中学生でも理解が容易な)実験のデータを取得の仕方を示すのに、わざわざ山中論文の図を示す必要があるでしょうか。わざわざ山中論文を示したということは、「これと同じデータが欲しい」という「結果の要求」と解するのが自然ではありませんか。当然、若山氏はiPS細胞を意識していたでしょうから、その意味するところは明らかではありませんか?
また、報告書にあるように、「結果を要求する」というプレッシャーがかかったいたという状況を考えれば、なおさらそう解釈するのが当然だと思います。

2015/12/30(水) 午前 9:51 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> kor*ko*o*rin*in0*さん
テラトーマ画像については、小保方さんは「画像B」が真正の画像であると主張していました。しかし、その由来をノートの記録でトレースできないので、却下されたわけです。また、桂調査委によって、Article Fig.2eとEx.DataFig.4a-cのテラトーマ画像はES細胞(FES1)
由来と判定されてしまった。私はこの判定を鵜呑みにしておりませんが、もし仮にこの判定が正しいとすると、逆に小保方さんの行為が不可解です。小保方さんは、テラトーマをES細胞で捏造しておきながら、なぜ画像の一部だけを博論から流用したのでしょうか。

2015/12/30(水) 午後 0:06 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> DORAさん
「「キメラがフェイク」であることを前提に議論を進めることはできない」のならこちらも議論できないです。 DORAさんが小保方氏擁護の立場であることは重々承知ですが、「図を見せたことが捏造教唆になる」というのはあまりにも強引な論理なのでコメントしたわけです。

加藤研究室とは異なり、若山研究室、笹井研究室から捏造が、小保方氏以外にないということをどう思います?小保方氏のときだけ捏造を教唆した?前にも書きましたが捏造を、子飼いの弟子でもない研究者に教唆したら、これまでの業績がパアになることくらいわかっている方々だったでしょうね。小保方氏のデータが捏造ではないというのなら議論にならないです。

「小保方さんは、テラトーマをES細胞で捏造しておきながら、なぜ画像の一部だけを博論から流用したのでしょうか。」小保方氏は常人では憶測できない行動をとる人のようで、思い込みが激しいようですね。

2015/12/30(水) 午後 0:29 [ sei***** ] 返信する

顔アイコン

> DORAさん

コメント、ありがとうございます。
「画像B」については私は下記の報道にありますように、「真正のテラトーマ画像」と認めるのは無理があると思います。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1405/08/news166_3.html
>画像の取り違えは小保方氏自らが気づいたとしており、12年1月に取り出し、6月に染色・撮影したという真正のテラトーマ画像「画像B」が存在すると主張している。だが、その根拠となる実験ノートの記述が、きわめてあいまいだったという。

画像Bについての記述があるという75ページには日付がなく、73ページに「6/28」、76ページに「2/29」または「2/19」(いずれか判読不能)、81ページに「10月」と記載があるのみ(いずれも年の記載なし)。75ページには、日付の記載がなかっただけでなく、このテラトーマがどんな細胞と方法で作製されたかも記載されていないという。
(続く)

2015/12/30(水) 午後 0:39 [ kor*ko*o*rin*in0* ] 返信する

顔アイコン

(続き)
通常はテラトーマを取り出してからすぐに免疫染色などの解析を行うが、小保方氏は1月に取り出してから半年後の6月に免疫染色解析を行ったと説明しており、調査委は「違和感を感じざるを得ない」と指摘。さらに、画像Bを撮影した後に提出したCellやScienceの論文に画像Bを使用しなかったことは、「なおさら理解しがたい」としている。

2015/12/30(水) 午後 0:39 [ kor*ko*o*rin*in0* ] 返信する

顔アイコン

(続き)
>小保方さんは、テラトーマをES細胞で捏造しておきながら、なぜ画像の一部だけを博論から流用したのでしょうか。

これについても先に挙げた記事にありましたように、

>学位論文の画像は、小保方氏本人が「チャンピオンデータ(頻度は低いながらも非常にうまくいった実験データ)」と称しており、小保方氏の記憶にも強く残るデータと思われることからも、「異なる実験のデータである可能性を認識しながら使用したものと判断せざるを得ない」と指摘している。


ということではないでしょうか。

2015/12/30(水) 午後 0:42 [ kor*ko*o*rin*in0* ] 返信する

顔アイコン

> sei*****さん
>「図を見せたことが捏造教唆になる」というのはあまりにも強引な論理

たんに「図を見せたことが捏造教唆になる」とは言っておりません。
図を見せて、「こんな図が欲しい」といったということです。
これは、文字通りに理解すれば、「こんな図が欲しい」ということです。これが強引でしょうか。だから、小保方さんはまさに「こんな図」をつくって提出したのですよ。
データの提示の仕方を示しただけのように言いますが、細胞増殖率のグラフなんて、誰にだって描けますよ。中学生にだって描けます。縦軸にCell numberをとり、横軸にNumber of daysをとる。それだけ。それ以外にありますか?そんなの教えられなくても、誰がやったって、そうなりますよ。
わざわざ山中論文を示したという事は、STAP細胞に関してもiPS細胞と同じようなデータが欲しいという意味に他ならない。普通、そう受け取ると思いますけどね。

2015/12/30(水) 午後 1:06 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> sei*****さん
また、「若山研究室、笹井研究室からの捏造が、小保方氏以外にないということをどう思います?」
についてですが。

これは、正確に言えば、小保方さんのときに11jigen氏の餌食になってしまったということです。あまりに華々しくデビューしたんで、「こいつの欠陥を探してやれ」という気になったんでしょうね。世に山ほど論文はありますから、アラを探せばボロの出る論文はいくつもあると思います。実際、あの後、24の研究機関、47人の研究者による84本の論文に疑惑が指摘されましたが、結局ウヤムヤにされたみたいです。氷山の一角じゃないですか?
若山氏も、これまで「単に見つからなかっただけ」かもしれない(こんなこと言いたかないですが)。そう言えば、一時、山中氏ですら疑惑の対象になったことがあります。
そもそも、業界自体がグレーな感じです。それが言いたかったんです。だから、最初に山元氏の話を紹介したんですよ。

2015/12/30(水) 午後 1:29 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> sei*****さん

全てのご意見に同意します。
若山先生が「こんな図が欲しい」と仰ったかどうかははっきりわかりませんが、たとえそう言われていたとしてもそれが「捏造教唆になる」とは思えません。
恐らく「こんな感じの…」という意味であったと思います。

不正をする人は何度もするし、不正をしない人は全くしない。

若山先生は不正からは無縁の方であると思います。

2015/12/30(水) 午後 1:29 [ kor*ko*o*rin*in0* ] 返信する

顔アイコン

> kor*ko*o*rin*in0*さん
若山氏が「こんな図が欲しい」と言ったことは、聞き取り調査で確認が取れています。
さっきのように詳しい議論は歓迎ですが、たんに「同意します」とか「思えません」とか「思います」とかいうだけのコメントは、なしにしてください。そういうのは消します。
博論から流用した画像は、小保方氏にとって「チャンピオンデータ」であり、きれいに撮れて気に入ったのを使い回していたようです。それは確かだと思います。

2015/12/30(水) 午後 1:41 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

> DORAさん
あらま、「11jigen氏の餌食になってしまった」から小保方氏の場合はばれたんだけど、若山研究室、笹井研究室では同様な指導教員からの教唆があって、ばれてないけど捏造データがあるにちがいない ということですか。すごい推理ですな。

繰り返しますが、「若山氏が「こんな図が欲しい」と言った」というのは事実でしょう。でもこれが捏造の教唆とするには強引すぎますね。若山研究室がブラック研究室という噂もないし。

小保方氏を愛でる人は、笹井氏はお亡くなりになったので、若山氏を悪人に仕立て上げるしかないということですかね。

これ以上は議論にならないのでやめますね。

2015/12/30(水) 午後 6:28 [ sei***** ] 返信する

> sei*****さん
それじゃあ、ズバリお伺いします。調査報告では、若山氏の責任をはっきり指摘してますよね。「小保方氏が若山氏の過剰な期待に応えようとして捏造を行った面も否定できない」と言ってますよね。すると、この「過剰な期待」ということの実態は何だと思われますか?具体的に。
それから、私は若山研がブラック研究室だなんて言ってませんし、思ってもいません。あなたは、「真っ黒か真っ白か」っていう極端な発想でしょ。そうじゃなくて、この業界全体の体質がグレーだと言ってるんです。だから、24の研究機関、47人の研究者、84本の論文の不正疑惑も結局ウヤムヤでしょ。
(続く)

2015/12/30(水) 午後 7:27 [ DORA ] 返信する

> sei*****さん
山元大輔氏も、この業界をダーティーだと言ってますし、その根拠も詳細に述べている。そうした業界で生きていくのに、はたして完全に真っ白でいられますかね。そういう人がどれだけいますかね。ここのところが、この問題の本質だと思ってます。
あなたにとって若山氏は聖人君子ですか?私は若山氏をことさらブラックだとは思わないが、聖人君子だとも思わない。グレーゾーンにいるかな、とは思ってます。
「小保方氏を愛でる人は、若山氏を悪人に仕立て上げるしかない」と言いますが、逆の発想もあります。
「若山氏を完全に潔癖だと思っている人は、小保方氏を悪人に仕立て上げるしかない」

2015/12/30(水) 午後 7:53 [ DORA ] 返信する

若山氏は、小保方氏の指導監督を怠り、データの正当性、正確性について検証することなく、【このような捏造を誘発したと認められ】【その責任は過失とはいえ極めて重大である】

若山氏は完全に白ではないです。重大な責任があります。

2015/12/30(水) 午後 10:42 [ berry ] 返信する

過失かどうかも怪しいんだよね。

2015/12/31(木) 午後 4:35 [ DORA ] 返信する

顔アイコン

ハイテクベンチャー氏も、早くから同様の指摘をされていますね。
http://blog.goo.ne.jp/narmuqym/e/ef793b6ffe516db94b8a71c9fb66f6b9
『幼稚園の功名心争いの「バイオ系」や「実験検証不可能な素粒子系」や「同じく宇宙系」では、「捏造」「改竄」「剽窃」「盗用」等は日常的な操作(例外はある)であり、良心の咎めも悪意の意識も何も無い、論文製作の常套手段である。そういう世界である。故に、習慣的に当たり前に誰もがやっている環境下で「捏造」「改竄」「剽窃」「盗用」は成立しない。その認識が無いからである。悪意の無い幼稚がある。だから蔓延するのである。しかも巧妙であり、尤もらしいデーターすら見立てにより「創作」する。昔は恥だとされてはいた。(「種本」「種論」という言い方は昔からのものであったから怪しいものではあるが、少なくとも今日程ではないことは確かだ)。これは、成果主義評価の悪弊である。この現実にあって、小保方氏が「やった」とされる、「画像の使い回し」や「文章の無断引用」などは、実に古典的で可愛いものだ』

2016/1/1(金) 午後 11:36 [ eed*r*ef ] 返信する

顔アイコン

こうした特有の事情も知らずに、小保方氏一人だけが不正
をしたものとして、一般的な感覚で叩くのは、無知蒙昧であり、
下賤極まりないということでしょうね。

2016/1/1(金) 午後 11:36 [ eed*r*ef ] 返信する

コメント投稿

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

名前パスワードブログ
絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
投稿

.


みんなの更新記事