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事件の全体像。

いくつか反論をもらったので、あらためて論点を整理しておきたい。

反論者は、「このような図が欲しい」といった言葉によって、それを捏造教唆と決め付けるのは無理があるという。
しかし、私は、若山氏の断片的な言葉だけを捉えてそれを(実質的な)捏造教唆だと言っているのではない。その周辺の数々の状況証拠を揃えたうえで言っているのである。
ところが、反論者は、まさに断片的な言葉だけの解釈で反論してくる。これまで私が積み重ねてきた数々の状況証拠はまるで無視して、その言葉だけの解釈に終始する。一点突破作戦であるが、そもそも、そういうやり方が間違っている。

「このような図が欲しい」といったような若山氏の言説は、いわばジグゾーパズルの断片である。ジグゾーパズルの断片を個々に見ても、その正確な意味はわかりっこない。ジグゾーパズルの断片を複数集め、それらを組み合わせて、ようやく全体像がつかめてくるのである。
そういう意味で、あらためてこの問題を分析する。


まず細胞増殖率のグラフの問題である。

反論者によれば、「このような図が欲しい」という若山氏の言説は、たんに「データの提示の仕方」を説明したものであり、その実例として、山中論文の図を示したにすぎないという。しかし、私は次の理由から、そのような解釈には無理があると思う。

(1)細胞増殖率のグラフは、縦に細胞数、横に時間軸という、きわめて簡単なものであり、中学生にでもすぐに理解できるものである。わざわざ山中論文をもってきてデータの提示の仕方を説明する必要はない。

(2)若山氏が「このような図が欲しい」といったという事実は、そもそも小保方氏の証言から明らかにされた。小保方氏は聞き取り調査において、「このような図が欲しい」と言われて作成したと、繰り返し説明したという。だとすれば、そこに何か特別な意味があったと推察せざるを得ない。

(3)聞き取り調査によれば、若山氏は、「細胞増殖率測定のグラフについては小保方氏より実験は終わったと聞いたが、内容は全く知らなかった」と説明したという。
自分の方から、「ES細胞と増殖率を比較するデータをとって欲しい」と要求しておきながら、その結果、どのようなデータが得られたかについては「全く知らなかった」というのは、監督指導者としてあまりにも無責任で不自然である。その結果について興味を示し、「どのようなデータが取れましたか?」と、自分の方から結果報告を求めるのが当然であろう。
実際、報告書においても、若山氏がデータを検証しなかったことについて「重大な責任」を認めている。

(4)報告書では、若山氏がデータを検証しなかったことについて、「過失」としているが、これが「過失」によるものだとは到底考えにくい。こんなことで「過失」する指導者がこの世にいるだろうか。
若山氏には、実験をやる前からそのデータの結果がすでにわかっていた(なぜなら、山中論文のような結果を求めたのは若山氏自身であるから)。だから、あえてデータを見なかったのだと解釈するのが自然だと思われる。

(5)「論文に使えるデータを要求する」という若山氏の姿勢からすれば、「このような図が欲しい」という言説は、ずばり「論文に使えるデータ」の要求を意味している。


次に、メチル化実験についてである。

小保方氏がこの実験の生データを持っていったところ、若山氏は「これでは論文に使えない」と言ったという。
このことについて、反論者は、「生物系の研究においては、再現性のないことが日常茶飯事であり、条件等が不明な段階ではネガティブデータにかかわらずにポジティブデータを追求していくことが普通である」という。すなわち、仮説に合わなければ「論文に使えない」といって却下することは普通にあり得るという。
しかし、私はこのような考えには全く同意できない。あらためてその理由を述べる。

(1)生物系においては再現性のないことが日常茶飯事であり、それゆえ、良好なデータを得ることが難しいことは承知している。そのことは、当ブログにおいてもすでに何度か言及している。しかし、そのことと、「論文に使えるかどうか」をデータの解釈の基準にすることとは、まったく別問題である。
「論文に使えるかどうか」をデータの解釈の基準にすることは邪道であり、言語道断である。「自然現象の真理の探究」という自然科学の原点を損なうものであり、いかなる理由によっても正当化されない。

そしてまた、

(2)小保方氏のメチル化実験では、ES細胞のようにきれいではないが、ある程度のOct4の有意な発現のデータが得られている。

(3)小保方氏は、すでに74クローンのデータ(低品質を含めれば96クローン)を得ており、その結果出たデータであることから、それは生データとして十分尊重すべきと考えられる。自分の要求する通りのデータが出ないからといって、これ以上を要求するのは酷である。

(4)Oct4の発現がES細胞のようにきれいに出ないからといって、それがキメラの成功という実験結果に矛盾するものとは言えない。Oct4の発現がES細胞のようにきれいに出なくても、キメラが成功する可能性は考えられるのであり、実際にそれが実験事実として得られたのであれば、それを尊重すべきである。
この場合、「Oct4の発現がES細胞と同様にきれいに出るべきだ」という仮説に固執するべき理由は何もない。

(5)それでもなお、若山氏が「これでは論文に使えない」と言って却下したとすれば、それは「ネイチャーに載せるための見栄えのよいデータが欲しい」と要求したからに他ならない。これは科学として邪道である。

(6)実際、報告書においても、若山氏のそのような要求を「過剰な期待」と表現している。ここで「過剰」という言葉が使われたのは、まさにそれが小保方氏に対する行き過ぎた要求であると判断したからに他ならない。

(7)「これでは論文に使えない」と言った後、小保方氏が「論文に使える」きれいなデータを15クローンも揃えたことに対して、若山氏が何ら不審に思わなかったことは、かなり不自然である。
さらにまた、そのデータに関して、オリジナルを確認しなかったのも不自然である。

(8)若山氏は、小保方氏の実験結果について、そのデータを検証しないことを繰り返している。この点について、報告書は「重大な責任」と指摘している。
若山氏の方に重大な責任があったことは、逃れようのない事実である。

(9)一方、報告書では、これらを「怠慢」「過失」としている。しかし、常識的に考えれば、このようなことが繰り返されたことを、単なる「過失」であるとは、到底考えにくい。おそらく、確信犯であろう。


以上のことを考え合わせれば、若山氏による捏造教唆を疑うことは十分可能である。状況証拠ばかりであるが、状況証拠もこれだけ揃えば、かなり確定的である。

なお、小保方氏が若山氏の捏造教唆に従ったことは、小保方氏の方にも非があることはもちろんであるが、加藤茂明氏の件でもわかるように、捏造の実行犯である目下の人間よりも、それを教唆した目上の責任が厳しく問われている。それを考えると、マスコミにおいて小保方氏の方ばかりが非難され、若山氏の責任はほとんど追及されずに終わっていることは、あまりに理不尽である。

なお、何度となく同じ説明を繰り返しても、それをまるで無視して、何度となく同じような反論を繰り返してくる人がいますが、そういうのはウザイので消します。


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閉じる コメント(34)

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> har*78d*nさん
はいはい、こういう話は、通じない人には、どうしたって通じないようですので、非常にめんどくさいのですが、今度はなるべく丁寧にご説明します。
「当然そういう結論になるとまで言い切った」というのがダメだというわけですね。しかし、私は「論理的に考えて」という部分を強調したいわけです。これは、「現実に絶対にそういう結果になる」というのと、微妙に違うのです。
すなわち、私の論理の展開をもう一度言うと、(1)ハーバードは特許の取得に意欲的である。(2)特許の取得には再現性が重要になるだろう。(3)それには小保方氏の助力が不可欠なのではないか。(4)したがって、小保方氏はハーバードの伝手でどこかのラボで再現実験に取り組んでいるのではないか‥‥と推論したわけです。この推論の展開は無理なところはなく、自分でも大変合理的な論理の展開だと思っております。そういう意味で、「当然そういう結論になる」と言ったのです。(続く)

2016/1/13(水) 午後 8:55 [ DORA ] 返信する

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しかしながら、このことは、「現実に必ずそうである」ということを意味しません。どんなハプニングがあるかもしれない。たとえば、小保方さんが病気で入院すれば、私の予測は外れます。しかし、そのことは、必ずしも私の推論が合理的でなかったことを意味しないのです。予測が外れたとしても、私の論理展開そのものは十分合理的であると思います。
あのとき、早稲田大学の博論の再提出の指導があったとき、たしか小保方さんは病身で診断書を提出という情報がありました。そこで、私は、これまで入院していたのだろうと解釈し、それなら私の予測は外れたことになると宣言しました。しかし、それでも「推論が論理的である」ことは変わらず主張しております。肝心な点では折れていないのです。(続く)

2016/1/13(水) 午後 9:07 [ DORA ] 返信する

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また、いったんは「小保方さんは入院していたのだろう」と解釈しましたが、よくよく考えれば、この解釈にも根拠はありません。ようするに、昨年1月から6月まで、小保方さんが何をしていたかという事の確実な情報というものはなく、結局、確かな事実は誰にもわからないのです。したがって、誰も事実を知らない以上、何をもって私の推論を「妄想」だと決め付けるのか?小保方さんが、あのときどうしていたのか、あるいは、今どうしているのか、あなた自身も事実を知らないわけですから、私の推論が「事実と異なる妄想である」とは断言できないわけです。
もちろん、あのとき私は「小保方さんは入院していたのだろう」と解釈しましたが、その解釈には確かな根拠はないと考え直したわけですから、今さらそれを持ち出されても困るわけです。(続く)

2016/1/13(水) 午後 9:20 [ DORA ] 返信する

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また、あなたは「妄想」だとおっしゃるが、「妄想」というのは、「ユダヤ資本の陰謀」とか、そういう荒唐無稽なものをいうのではないでしょうか。現在、ハーバードが特許の取得に熱心であることを考えると、ハーバードが小保方さんの助力を必要としていると考えることは、「妄想」と言われるほど飛躍した発想ではないですよ。また、その予測が外れたからといって、それが直ちに「妄想」だと見なされるわけでもない。
ただ、「当然そういう結論になる」という、この「当然」と言い方が言いすぎだというなら、私は別段この表現にこだわるわけでもない。「そういう可能性は小さくない」というような、もっと穏やかな言い方にすればよかったのかもしれませんが、いずれにしても、私にとっては、そういう言い方の相違なんてどうでもいいことなのです。ところが、あなたが、そういう表現上の問題にばかりこだわるので、「言葉尻をとらえているにすぎない」といったのです。(続く)

2016/1/13(水) 午後 9:35 [ DORA ] 返信する

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最後に、あなたが、あくまで私の推論そのものを「合理的でない」「荒唐無稽だ」「妄想だ」と主張なさるのなら、これはもう、どうしようもないことです。どんなに議論しても平行線でしょう。わざわざこのブログにきてコメント欄に書き込んでいく意味がないですよ。(終わり)

2016/1/13(水) 午後 9:39 [ DORA ] 返信する

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演繹的推論と帰納的推論の違いだね。
演繹的推論は、普遍的なものから論理展開するので、pならばqということが成り立つ。
帰納的推論は、集めた情報などから論理展開し、結論を出すのだけど、その結論が必ずしも正しいとは限らない。
DORAさんの思考は帰納的推論ということでしょう。ただ、論理展開した結論が妄想と思われても仕方がないくらいあまりにも曖昧なんですよ(他の可能性が大いにあるという意味で)
まぁ、別にそれ自体は悪いことじゃありやせんが。

2016/1/13(水) 午後 9:53 [ B.O.J. ] 返信する

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あと、DORAさんが勘違いしていると思われることですが、妄想といっても、本人なりの理由・根拠が存在している場合があったり、論理が存在している場合もあるということです。

2016/1/13(水) 午後 10:09 [ B.O.J. ] 返信する

> yyi*itさん
今ひとつ、貴方のコメントの意味が分からないのですが、「揚げ足」とは何を指しているのですか?
私が引用したDORAさんの記載を、それとは気付かず、私の言葉と誤解して非難したことですか?
もしそうなら、随分と見苦しい話ですね。自らの愚かな間違いを指摘されたら、反省も無く、揚げ足だ揚げ足だと逆ギレとは、小中学生並みのメンタリティーですよ。そんな人がリテラシーなんて言葉を使うのは、何年も早いですね。

2016/1/13(水) 午後 11:04 [ har*78d*n ] 返信する

演繹も帰納も論理的推論であって、妄想ではないですけど…

2016/1/14(木) 午前 2:41 [ berry ] 返信する

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まあ、ガキのいうことだから。無視無視。

2016/1/14(木) 午前 4:06 [ DORA ] 返信する

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「もしそうなら」と仮定して、仮想の敵を罵倒する。
こういうのを「妄想」って言うんですよ。

2016/1/14(木) 午前 7:56 [ yyi*it ] 返信する

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DORAさん
どうやら、「妄想」という言葉尻に執拗に拘っているのは皆さんのようですね。「妄想」という言葉に勝手な定義を付けて反論したりされてますが、それほど「妄想」という表現がお嫌なら、「自ら合理的と自画自賛する推論によって現実とは異なる結論を導いてしまう思考形態」ということにしておきましょう。
そして、指摘されているのは言葉尻ではなく、このブログ全体に多く見られるDORAさんの論理的思考なるものの貧弱さのことなんです。 だから、DORAさんの導く結論を信用できないという人がいるのは当然だというお話しですよ。
「小保方氏の再現実験」の話は典型的な過去の事例として示したものであり、今回DORAさんが展開されている若山先生に関する推論も、信用できないということです。(信用できないというのは個人の主観であり、何か事実を断定しているのではないのですが、そこの誤解もあるようですけどね。)

2016/1/14(木) 午前 8:48 [ har*78d*n ] 返信する

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(続き)
BOJさんの指摘とかぶりますが、分かり易く言えば、DORAさんの自画自賛されている「合理的な推論」というのは、
例えば、「風は吹くと砂埃が増えるのは当たり前である。子供でも分かることだ。砂埃が増えるとそれが目に入って視覚障害につながることがあるのは、眼科患者の実態を見れば明らかだ。・・・・」というように、1つ1つは当然だ、根拠がある、と続けていって、最後に「風が吹けば桶屋が儲かるのは、当然の結論である。」とやってるのと同じだということですよ。 この形式の推論で正しい結論に至る場合もありますが、間違うこともいくらでもありうるということが理解されていないようですね。
ジグゾーパズルの喩え話に乗っかれば、DORAさんのやってるのは、色柄が違うのに曲線部が合うからと無理やりピースをはめ込んだり、どこかから都合の良いピースだけ拾ってきて、勝手につなげているだけのように、傍からは見えます。
まあ、これらはブログ全体から私が受けた印象ですので、まあ、一種の読書感想と思っていただければいいのですけどね。

2016/1/14(木) 午前 8:49 [ har*78d*n ] 返信する

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> har*78d*nさん
やっぱり予想通りのレベルの人物でしたか。科学論文ひとつ読めず、桂調査委の報告書を読んでも何一つ理解できない人物が、そのような一般論、抽象論を述べてもムダですよ。消しますわ。

2016/1/14(木) 午前 9:29 [ DORA ] 返信する

har*78d*nさん
既に一度話に出ましたが、小保方さんはどこで何をしているか分かっていないから結論が出ていない。「現在現実の結論」はありません。だからあなたの現実の結論と異なるという話も成り立ちません。言葉の問題ではないですよ。

又演繹法も間違いはありえますよ。前提が間違っていたり主観的な場合など。間違った答えに導かれます。推論自体が必ずしも正解ではなく又必ずしも不正解ではないものです。ですから推論では間違いがありえるという話は無意味でしょう。

演繹法も帰納法も、どちらが優れているという記載がされているものはないと思います。多くはどちらもメリットデメリットがあるから使い分けるといい、という記載になっているはずです。

そもそも自然科学は帰納法的側面が強いと思いますけどね。
実験結果(事実の積み重ね)による論ですから。
そして科学の進歩により、前提(演繹法)自体が塗り替えられていく。演繹法だけでは自然科学は成り立ちません。

個人的には演繹法や帰納法の話は面白いですが、こういう話になるとSTAPの本論とかけ離れてしまうと思います。

2016/1/14(木) 午後 2:03 [ berry ] 返信する

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DORAさんの思考は点在する別種の情報を集めて、こう考えるという解釈を表明しているだけですから、帰納的推論でないのは明らかです。この種、事件の思考としては正当な思考方法だと思います。新しい情報が追加されれば、その解釈で説明できるのかを考え、出来なければ新しい解釈を考えればいいだけです。ここで、一番やってはいけないのは帰納的推論です。帰納的推論は前提が真であるからといって結論が真であることは保証されていません。STAP細胞事件はまさにこのケースです。いろいろな研究不正があるのでSTAP細胞はなかったになっていますが、例えそれらが不正であっても、STAP細胞はないということにはなりません。まさに刑事事件で冤罪が起こるように、ここでも冤罪が起こっていると思います。

2016/1/14(木) 午後 2:49 [ makotosaruta ] 返信する

アホか。科学を知っている奴が、説明するのにオホホポエムからコピペしてくるわけないだろ。バカがミエミエだよ。

2016/1/14(木) 午後 6:04 [ DORA ] 返信する

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しかし、あそこまでアホなのも珍しいな。
やつがかろうじて突っ込めるのは「小保方さんは今再現実験をやっている〜」の部分だけ。そこで一点突破をはかって「だから全然信用できませ〜ん」という作戦。議論になったら言葉いじりの寝技でなんとかなると思っている。アホな反オボの典型。手口が見え透いていたんで、適当に相手をしたら、まさにそのとおり。図星さされたんで、今度は懸命に検索して、科学に詳しいふりして持ってきたのがオホホポエムのコピペ。本当に笑える。もちろん、全部消しました。

2016/1/14(木) 午後 6:40 [ DORA ] 返信する

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本当にしつこい奴だな。よそいってやれ。ここを追い出された奴は、よそでここの悪口をいって憂さを晴らすのが定番なんだよ。

2016/1/14(木) 午後 7:12 [ DORA ] 返信する

ちょっと異常だな。

2016/1/14(木) 午後 8:15 [ DORA ] 返信する

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