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さて、当ブログで問題提起した若山氏の「捏造教唆」疑惑。
そこに触れる部分が、この本の中にもありました。
コメント欄ですでに紹介していただいたのですが、あらためてここに引用します。

「若山研では、胚操作によって作製されたマウスを使った重要なデータを補佐するためのデータは『飾りのデータ』と呼ばれ、まず結論へのストーリーに合う仮のデータを「仮置き」の形で図表として用いて論文執筆を行う方法がとられていた。今回の論文執筆の場合も、若山先生が作製したキメラマウスという重要なデータに対して、つじつまが合うように仮置きのデータが置かれ、ストーリーに合わせた補佐のデータを作っていく若山研での方法に従って行われていた。ストーリーに合わない、つじつまの合わない実験結果は、『このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように』と指導を受けた。若山先生自身が行った実験であっても、正常に生まれてくことが望まれていた胚操作によって生まれてきたマウスの赤ちゃんにヘルニアなどの異常が見られた場合には、「お母さんマウスに食べられちゃったことにしよう」と若山先生がおっしゃり、データには用いられなかった。
ある先輩は若山先生から頼まれ、ある遺伝子の有無を調べる実験をしていたが、2種類の調べ方で結果が異なってしまったという。『気まずいなぁ』と私に漏らしながら若山先生に報告に行き、帰ってくると『ストーリーに合うほうのデータだけを採用することになった』と言っていた」

これを読むと、私の想像していたこと、そのまんまだと思う。
細胞増殖率のグラフにしても、「こんな図が欲しい」の解釈に関して、「あくまでデータの提示の仕方を示しただけ」と強弁する人がいたが、今度こそ、その主張が間違っていることを認めるだろう。
「こんな図」というのは、文中にある「仮置きのデータ」の役割を果たしていたのだ。若山氏は、まさしく「こんな図」の通りになるように、小保方さんに対して要求したのである。
さらに、「これでは論文に使えない」ということの意味も、ここでより明確に説明されている。
つまり、「ストーリーに合わない、つじつまの合わない実験結果は、『このままでは使えないのでやり直すか、データとして使用しないように』と指導を受けた」のである。

この期に及んでも、まだこのようなやり方を強引に正当化しようとする人物が現れることは、予想される。

しかし、これはもはや完全にアウトである。

もちろん、生物系の実験においては、再現性が得にくいことは確かだろう。だから、少々ネガティブな結果が出ても、めげずにポジティブな結果が出るまで実験を続けるように指導する、ということは必要なのかもしれない。
しかし、そこで肝心なのは、あくまで再現性の追求であり、再現性が得られるための最適条件を追求するということでなくてはならない。

ところが、ここで言われているニュアンスはまったく異なる。

ようするに、ここで行われているのは、論文に使えないデータは無視し、使えるデータだけを選んで載せるということである。これは、明らかな不正である。

桂調査報告書においても、「得られたデータのうちの一部だけを仮説に沿って意図的に選別して提示する」ことは、はっきり不正と認識されている。

若山研では、このような不正行為が、ごく日常的に行われていたということである。

さらには、このような背景のもとに、「過剰な期待」がなされていたということも、重要である。

この場合、「過剰な期待」というのは、「使えるデータを持って来い」というプレッシャーを意味することは、もはや明白である。

「使えないデータを捨て、使えるデータを採用する」ということが日常的に行われているような状況で、「使えるデータを持って来い」と言われれば、部下は容易に、あるいは否応なしに、捏造へと誘導される。そうした認識が指導者の側になかったとは、到底考えられないのである。

その実態は、明らかに、捏造教唆である。

ここで、元東大教授、加藤茂明氏の不正調査報告から引用しておこう。

「これほど多くの不正行為等が発生した要因・背景としては、旧加藤研究室において、加藤氏の指導の下、国際的に著名な学術雑誌への論文掲載を過度に重視し、そのためのストーリーに合った実験結果を求める姿勢に甚だしい行き過ぎが生じたことが挙げられる」

こうしてみると、若山研で行われていたことは、旧加藤研で行われていたことと、まったく同じではないのか。

ようするに、不正がばれたか、ばれなかったか、それだけの話ではないのか。

若山氏は、これまで一度も不正をしたことがないから信用できるという。

しかし、不正は一度ばれたら終わりだ。二度目はない。

そう考えると、不正がばれるまで、不正をしたことがないというのは当たり前だ。

何が何でも、若山氏を弁護しようとする同業者の気持ちは、よくわかる。

若山氏と、あなたたちは、同類なのだからな。







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これはデカイ爆弾だなぁ〜

若山氏にはしっかり反論なり説明していただかないと困るのだけど、ダンマリ?

彼がキーであることは推測や憶測の域を出て、今や本人による当否の証言が必要な段階。
STAP問題がここまで荒れたのは若山氏擁護の為?

2016/2/3(水) 午後 5:07 [ ぬくぬく ] 返信する

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本が出る前から指摘したDORAさん、凄い観察力・分析力です。

2016/2/3(水) 午後 6:07 [ eed*r*ef ] 返信する

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STAP問題の核心ですね。
マスコミはきちんと問題を掘り下げて行けるでしょうか。
科学報道で毎日新聞とNHKに向うを張れるのは、やっぱり朝日しかないような気がします。民放テレビ産経や読売では人間関係のスキャンダル路線に走ってしまいそうで。。。

2016/2/3(水) 午後 7:47 [ tai*o*no* ] 返信する

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手記の目的の1つに、桂調査の際に提出しようとして握り潰された「若山研での研究状況の実態」を公表しようとした事にあったように見えますが、手記内で云われていた若山氏からの電子メールでの小保方氏とのやりとりには、おそらく不正認定2件でも具体的な指図があった筈で、それも公表してほしかったものです。(ハーバードのメールが駄目でも理研のメールサーバには残っている筈で、誰か公開請求してくれないでしょうか)

ところで、西川氏のコラム「捏造の構造分析 14」で手記が取り上げられているのですが、自身や相澤氏・竹市氏・笹井氏については正確な描写としながら、何故か若山氏の言動/研究状況については触れようとせず(「捏造の構造分析」として格好のネタであるにも関わらず)、手記を一方的で科学の手続きに則っていないから鵜呑みにできないとか妙な事を言っていて、何か若山氏の研究状況を擁護しているようにも受け取れて、実は若山氏の研究状況はCDBではそんなに特殊なことではなかったということなのかもと思った次第

2016/2/3(水) 午後 8:52 [ JISAI ] 返信する

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> tai*o*no*さん
朝日の野中記者は期待できると思うけど、はたしてデスクがゴーサイン出すかなってのが心配。
よっぽどの証拠を揃えないと。

> JISAIさん
おおむね同意。鍵となるのはメールでしょうね。
それから、西川氏だけでなく、もはや同業者に期待するのは無理ですよ。アカデミアをまるごとひっくり返すような大スキャンダルですからね。

2016/2/3(水) 午後 9:10 [ DORA ] 返信する

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マスコミ、科学界、2ちゃんねると、なぜか若山さんは何やっても責められないし、なんかあると擁護される
人徳ですか?w

2016/2/3(水) 午後 9:11 [ kaw**orops ] 返信する

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> kaw**oropsさん
若山さんは「清潔」で「権威ある」アカデミアのシンボルなんですよ。若山さんが汚染されてるってことはアカデミア全体が汚染されてるってことです。それで、同業者は自己保身のために若山さんを必死に守るんです。
堤防が決壊しますからね。
マスコミと2ちゃんねるは、もはや引くに引けなくなってるだけ。

2016/2/3(水) 午後 9:19 [ DORA ] 返信する

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やっぱり申年ですね。
申年には大災害が起きるという言い伝えには、実は科学的根拠があるかもしれないっていう研究をしている人も、世の中にはいたりするんでしょうか。研究分野として自然科学なのか何なのか分かりませんがw

2016/2/4(木) 午後 5:47 [ tai*o*no* ] 返信する

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