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桂勲氏の離れ技。


先日、根本的疑問さんから拙論の論点をより深く掘り下げて頂いたんですが、そう言われると、桂調査委はまさに超難度の曲芸だったとあらためて感じます。

そう言えば、記者会見で桂委員長は研究室の見取り図まで掲げて、こんなことを言ってました。

「関係者全員に『あなたはES細胞を混入させましたか』と不躾な質問をしましたが、全員が否認しました」

この言葉は記者たちにウケてましたが、桂委員長は別にウケようと思って言ったわけじゃない。今考えると、「混入者は特定できない」ということを必死に力説してたんですね。

犯人の特定には「動機・手段・機会」が決め手になるって、よく言いますよね。

このうち、小保方さんはマウスの系統を知らないから「手段」を欠いている。それだけで十分ですが、さらに、若山氏に生データを持って行って、「これでは論文に使えない」って言われるのもヘンだ。小保方さんの方に捏造する意志があったら、最初から捏造した立派なデータを持って行くでしょ。つまり、小保方さんの側からは捏造する意志はなかったことになる。となると、「動機」もうまく説明できない。
これじゃ「小保方氏が混入犯」だとして裁判で争っても到底勝ち目がない。

逆に、「動機・手段・機会」……全てがそろっているのは若山氏の方だということになる。

仮にES細胞の意図的な混入があったとすれば、犯人は若山氏以外にはあり得ないんですよね。

これはヤバイ。アホなアンチに迎合して迂闊に混入犯を特定しようとするとヤバイ。裁判に持ち込まれるとヤバイ。だから、必死になって「混入犯を特定するのは無理だ」と力説してたんですね。今思い出すと笑えます。

つまり、桂調査委は裁判をかなり意識してる。裁判になっても勝てると思われることしか不正として認定していない。それが「細胞増殖グラフ」と「メチル化実験」の二つだったわけです。しかし、これもかなりきわどい。なぜなら、この二つの不正の背後には「論文に使えるデータを持ってこい」という若山氏の強いプレッシャーがあったことが、報告書から強く示唆されるからです。元東大教授の加藤茂明氏の例から言えば、それだけでも十分に不正への関与が疑われます。これは裁判の争点になり得る。しかし、これも「過剰な期待があった」の一言を入れることによって、かろうじて逃れている。つまり、裁判になっても「その点は考慮した」と言い訳できるし、それと同時に「過剰な期待」という曖昧な表現で核心をぼかして、強引に若山氏を実質免罪に持ち込んでいるのです。

相当にアクロバティックです。

すなわち、桂調査委は、

(1)ESの混入はあったことにする。
(2)しかしESの混入者は特定しない。
(3)不正は小保方氏に限定する。
(4)若山氏を実質免罪にする。
(5)同時に訴訟に持ち込まれることを阻止する。

という、極めてきわどい、D難度のアクロバティックな任務を遂行することを求められていたわけで、普通なら到底不可能なミッションなんですが、それをやり遂げたことになります。かなり知恵を絞ったことでしょうね。
まあ、マスコミがまったくツッコミを入れなかったということもありますが。



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