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「大事なアプリコットが無駄になったらどうしよう…」  るいが心配そうな視線を糖のにおいがしそうなオレンジ色の冷たい液体に落としていると、その冷たさに身体が冷めていった。研究のことに思考が移り、遺伝子の立体映像が脳裏で回転し始める。  何故最近の学者どもはロボットばかり作りたがる? 戦争においても甘い研究だ、とるいは思う。  遺伝子疾患をこの ...すべて表示すべて表示

25また出会うために別れよう

2007/3/3(土) 午前 5:52

「それじゃあまた後で。―」  さらりと言う口許をじっと見ていると自然と表情と造形を注視してしまい不躾だと思ったが、壱真はしばしそうしてしまった。だが不躾な上不自然なので退室の礼は素早く行い、軍部の重鎮と大尉を残して場を辞した。  重厚な扉が音をたてて閉まると、冷たい漆喰の床から脚を値踏みするようにして顎をしゃくり、同期が言った。 「何 ...すべて表示すべて表示

鋏3

2007/3/3(土) 午前 5:14

「何を考えてやがんですか。いやらしい」  下卑た表情を故意に晒しありまが言うと、その声音からはまったく女らしさがなく男と話しているように錯覚してしまう。ありまは子供じみた外観に言動に中身をしているが、口調ばかりが老獪な老人のようになるときがあるのだ。  それが生意気でなく耳に馴染むので、葛西は何となく黙って聞いてしまう。 「まったく―私は葛 ...すべて表示すべて表示



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