Neil Young International Harvesters - A Treasure
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日本版は7/6発売予定なので、ネタばれになるかも…。
(写真と本文は関係ありません^^;)
1.Amber Jean / 2.Are You Ready For The Country? / 3.It Might Have Been / 4.Bound For Glory / 5.Let Your Fingers Do The Walking / 6.Flying On The Ground Is Wrong / 7.Motor City / 8.Soul Of A Woman / 9.Get Back To The Country / 10.Southern Pacific / 11.Nothing Is Perfect / 12.Grey Riders
♪すばらしい「宝物」をありがとう!Thank you for a beautiful treasure!
1984年のライヴを収録した、先頃亡くなったベン・キース追悼の意味合いもこめられた1枚ですね。
ニール師匠の作品としては割と最近かと思いきや、やがて30年にもなりますね。月日が経つのは早いものです。テクノTransにロカビリーEverybody's Rockin'のあと、ずぶずぶのカントリーOld Waysを出す狭間のもっとも苦難に満ちた時期だけに、正式発売されるには相当のクオリティがあるのだろうと思っていたら、想像の遥か上を行く凄まじい1枚でした!
2を除き代表曲は入っていませんが、クレイジー・ホースとのLive RustやWeldと比べても引けをとらない傑作ライヴアルバムと断言してもイイでしょう。
ちなみに自分が買ったのはCD版ですが、映像付きもあります。ケチらなきゃ良かった。買い直したい……orz
♪牙を剥いたプロフェッショナル集団
バックを努めるInternational Harvestersはベン・キース以下Harvestのストレイ・ゲイターズの流れを汲む、どちらかというとニールがアコースティックサウンドのアルバムを造るときに参加しているセッションミュージシャン主体のメンバーですが、徹頭徹尾過剰なレベルの鋭角的・攻撃的な演奏を繰り広げます。プロ中のプロだけに演奏に破綻するところがまったくないのが、いつもなら安心感と多少の物足りなさをもたらしてくれるのですが……ここでは強烈な迫力と緊張感を生み出しています。バックの演奏に師匠が押されているようにも聴こえる瞬間さえあって、もはや互いに煽り合っている状態で、特に10や12の緊張感・切迫感は一体なんなんですか?
まさに、プロが隠している牙を剥いたらどうなるか…という見本!
♪サウンド
そんなわけで、編成はフィドルやバンジョーの入った、カントリー・サウンドなのですが、編成から緩やかなサウンドを期待すると頭ごと吹っ飛ばされる感じで、バイオリンやバンジョーでこんなにロックできるんですね。とにかく音が大きいだけじゃない、演奏がまさにロック。
時系列的に並べてみると、どうしてここからOld Waysの緩々なサウンドになったのか不思議でなりませんね。もしかして、こんなライヴ続けていて疲れたのかも?
♪ニール師匠本人の演奏は?
もはや彼が弾いているとか弾いていないとか、そんなことどうでもよくなるほどです。
ところで、2のギターサウンドは普段あまり聴かない音で驚きました。
それより声が荒れ気味なのが気になります。それがまた余計に緊張感をもたらしているのですが。
♪曲レビュー
今回がアルバム初収録という曲が1,5,8,11,12とたくさんあります。
1は比較的知られたシンプルなカントリー・ナンバー。何も知らないで聴いても、歌も演奏にも過剰感を感じるところがこれからを暗示しています。
ギターのコード弾きから入る、このアルバム唯一の代表曲といっていい2の異常な盛り上がりも冷戦末期の軍拡競争を映したのかな?3はミドルテンポのカントリー・ナンバー…のはずですが、バック、特にベースが鋭角な音でリズムを刻んでいるのでなんだか前のめりで聴いてしまいます。
次のアルバムOld Ways収録となる4はスタジオ盤のゆるい雰囲気とはまったく異なって、これまた前のめりですね。同アルバム所収の9も同じで、異様なスピード感が曲を支配しています。
5も同じで、「なんでここまで切迫感満点にこのポップなメロディ演る必要あるの?」っていうレベル。
バッファローの1st所収の6でようやく一息。今さらですけど、ポップないい曲ですよね^^;
re.ac.torからの7は荒馬とのアルバム・バージョンが腑抜けに聴こえるくらい。師匠のヴォーカルが出だしのややのんびりした風情から、バックに煽られてだんだんヒートアップしてくるのがわかります。
3コードのブルース8の前のめり感もかなりのもの。さっき触れた9の異様なスピード感は、ここまでなくても…というほど、行き過ぎ感満点なのが最高です。
7と同じre.ac.tor収録の10がベスト・トラックでしょう。尋常ではない緊迫感と高揚感をもたらしてくれます。バンジョーやフィドルが織り成す間奏も迫力満点。この曲はre.ac.torでは比較的緊迫感のある演奏だったのですが、今回のヴァージョンの凄まじさには遥かに及びません。
バラード11はお決まりのコードにメロディ当てていった感もありますが、いいメロディ、いい曲なんですよ、本当に。ですが、1番のサビあたりから気合の入り方が尋常ではなくなるのですよね。まあこのアルバムでは6の次くらいに普通に近い…かも。
10に引けを取らないのがラストの12。師匠らしいエレキ・サウンドからいきなりトップギアに入ったヴォーカルとフィドルが煽りまくる過剰感満点のロック・ナンバー。サウンドの激しさはフィドル入りのハード・ロック・ナンバーと言った方がいいでしょう。こういうフィドルの使い方もあるんだと気づかされるナンバーでもあり、聴き手の感情を思いっきり煽ったまま幕を下ろします。
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