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【JREIT】産業ファンド投資法人の決算&劣後債発行について
産業ファンド投資法人(東証:3249)がJREIT初の劣後債を発行する旨を発表した時に簡単に記事にしましたが(下記ご参照)、決算内容や今後の方針などもあわせて少し詳しく記事にしてみました。
2月18日の記事:
http://blogs.yahoo.co.jp/onebridge4/58470124.html
1.決算状況(一口あたりの分配金)
2008年6月期(実績)12,072円
2008年12月期(実績)12,132円
2009年6月期(予想) 9,303円
・2008年12月期は羽田空港メインテナンスセンターのフル寄与(2008年6月期は4カ月間寄与)により増益となりました。
・一方で2009年6月期は分配金は23.3%減額となる予想。その要因は、劣後債の発行による調達コストの増加と1物件売却による賃料収入の減少。
・なお、2009年6月期に1物件売却した後のポートフォリオを維持した場合は、賃料減少分が通期で影響、また上記のとおりファイナンスコストの上昇も通期で効いてきますので、配当は8千円台になると思われます。
2.劣後債発行の背景
・現在LTVは60%とREITの中では高水準にあり、ローンを提供してくれている金融機関からもリファイナンスの条件としてLTVの引き下げを求められたことがその根本的な背景にあったように思います。
・また鑑定評価額が下落している物件もあり(2008年12月期は前期対比で1.7%減小と比較的軽微)、今後のマーケット環境を考えると、LTVが上昇する可能性があることも影響していると思われます。
・なお、今回の劣後債の発行と1物件の売却によりLTVは49.7%へ低下する見込みです。
3.今後の方針
・当面はマーケット環境も急には回復しないため、まずは財務健全性に配慮しつつ、保有資産の入れ替え(利回りの高い物件との入れ替え)を行う方針です。
・確かに現在のマーケットでは利回りの高い物件の取得は可能かもしれませんが、一方で比較的利回りの低い既存の物件を売却した資金で賄わなければならないのはちょっと辛いところです。
・こうした物件の入れ替えの必要性は、上記1.の最後に書いたとおり、1物件を売却した後にこのままのポートフォリオで運用した場合、一口あたりの分配金は8千円台となり、そのまま放置していると投資家からの評価が下がってしまうためと思います。
・ファイナンス環境が好転するまでに、うまく物件の入れ替えが進みポートフォリオが強化されていればよいのですが、さほど簡単なことではないと思います。
4.フォワードコミットメント
・最近はスポンサーが大手の東京建物である日本プライムリアルティ(8955)がフォワードコミットメントした物件を解約したために大きな配当減を発表、こうしたリスクが改めて顕在化したためREITが再び大きく売られました。
・産業ファンドは2010年7月〜9月に購入を予定している「新砂データセンター」(購入予定価格:151億円/現在の鑑定評価額:160億円)は、三菱商事が匿名組合出資しているSファンドが保有しており、もし購入をキャンセル時どうなるかが気になりますが、決算短信(7ページ目の注3をご参照)では違約金の定めなしとの記載がありますので、キャンセルした場合も違約金の負担はないと考えてよいと思います。
☆以上を総合的に見てみると、産業ファンド投資法人は、スポンサーである三菱商事の力をフル活用して何とか持ちこたえている状況のように感じます。ただマーケットが回復するまでは1期当たりの分配金も1万円を割れた水準が続きそうで、株価の本格的な上昇には時間がかかるように思います。ただ逆にスポンサーがしっかりしているため、配当利回り9%〜10%の現在の株価水準であれば下落リスクも少ないと思います。
【参考サイト】
産業ファンド投資法人のIRhttp://www.iif-reit.com/upd/ir_news/pdf/090217153531150.pdf
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