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工場建設に伴う住民対策費用の取り扱い

こんにちは。森田税理士・社労士総合事務所のスタッフの齋藤です。
 
 
この一週間ですっかり季節が変わった感じですね。
 
季節の変わり目は体調管理が難しいですが、私共の仕事はそろそろ繁忙期に入りますので、
特に気をつけたいものです。
 
 
さて今回は、工場建設に伴って生じた住民対策費用が
法人税法どのように取り扱われるかについて取り上げます。
 
 
【事例】
所有土地に工場を建設しましたが、その後、周辺住民の間にテレビの難視聴の問題(電波障害)が起こり、
実情調査の結果、当社の工場建物にその原因があり、補償の責任があることが明らかになりました。
周辺住民一同はテレビの共聴アンテナの提供を当社に要求し、当社はこれに応ずることを予定しています。
 
これに要する費用約200万円を当期の損金に算入することは認められますか。
 
 
法人税法では、課税の公平等の観点から、損金の額に算入できるもの・できないものを
様々に規定しています。
ただ、具体的事例ごとに条文が存在するわけではないので、
このようなケースの場合、下記のように複数の取扱いが想定されてしまいます。
 
①繰延資産として計上する。
   ※支出の効果が1年以上に及ぶ費用はいったん資産計上し、一定の年数で償却することとされています。
②工場建物の取得価額に算入する。
   ※固定資産の取得価額には、取得のための費用を含むこととされています。
③当期の損金に算入する。
   
   
【結論】
国税庁の質疑応答事例によると、
①その支出により、法人が積極的に何らかの便益を受けるという性質のものではないため、
 繰延資産には該当しないと考えられる。
②建物建設後にこのような問題が生じたものであるため、
 建物の取得価額に算入すべきものとも認められない。
 
従って、一種の損害賠償金とし、損金算入して差し支えない、と結論付けています。
 
ただし、当初から支出が予定されている工場建設等に伴う住民対策費用の額は、
たとえその支出が建設後に行われるものであっても、工場等の取得価額に算入しなければいけません。
混同しないよう注意が必要ですね。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
以下は弊事務所のホームページです。よろしければご覧ください。

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【判例】外国税額控除についての更正の請求

こんにちは。森田税理士・社労士総合事務所のスタッフの斉藤です。
 
今回は、外国税額控除についての更正の請求に関する判例について取り上げます。
 
外国税額控除とは、国際的な二重課税を防止する制度です。
 
具体的には、法人が外国法人税等を支払った場合や、外国法人からの配当金につき外国税が源泉徴収された場合に、その外国税額(又は一定額)を法人税額から控除することができるというものです。
 
 
以下は判例の内容です。
 
【事例】
A社は、外国税額控除の控除税額について誤った為替レートで計算するなどの計算ミスがあり、納付税額が過大になったため、更正の請求を行いました。
これに対し、国税局は「更正の請求をすべき理由がない」との判断を下したことから、審査請求がなされました。
 
 
【争点】
◎A社の主張
国税通則法には、申告書の記載金額額等の計算に誤りがあった場合、更正の請求をすることができる、と規定されています。
当該事例は計算ミスによるものであり、更正の請求は認められるべきです。
 
◎国税局の主張
法人税法では、外国税額控除の適用要件に「申告書の記載金額を限度とする」と規定されています。
つまり、いったん提出した申告書の記載金額を期限後に変更することは認められません。
 
 
どちらの主張も、条文上は理に適っているように思えますが・・・
 
以下は裁決の内容です。
 
 
【裁決】
国税不服審判所は、
 
・同控除は、納税者の選択により国際的な二重課税を排除するために設けられたものである。
・控除金額が『申告書の記載金額』と規定された趣旨は、同控除の適用・不適用やその範囲をいったん
 選択した納税者が、後の更正の請求等により控除額の増額を主張しないようにすることにある。
 
との根拠を挙げ、
 
A社が提出した申告書の記載内容や資料の添付状況から、同控除の適用を受ける選択をしたことは明らかであり、単純な計算ミスにより税額が過大になったこのケースでは、控除税額を「法令に基づき是正した上で正当に算定される金額」とし、A社側の主張を認める裁決を下しました。
 
 
税法には、上記のようなどちらとも読める規定が少なくありませんが、その趣旨を理解することが重要であるということですね。
 
 
最後までお読み頂きありがとうございました。
 
以下は幣事務所のホームページになります。よろしければご覧ください。

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