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至福のジュエリーとの出会い、そして旅、  高橋美涼女史の作品に魅せられて

皆さま、朝夕の冷え込みが激しくなったと思ったら、なんと近畿では木枯らし一号が!!
昨日は、お伊勢めぐりでしたが、二見の海岸で凍りついた理由がわかりました。
山中湖畔で一夜を過ごした時も真冬でしたが、やはり進みゆく季節の力の凄さを感じますね。
どうぞ、ご自愛ください。

さて、今日は、とっておきのジュエリー日記を!

高橋美涼女史のシュヴァロフスキーコンクール出展作品に魅せられて・・・


さて、オペラ愛好家の皆さん、この作品(右側)見て、あなたはどんなインスピレーションを受けますか?

イメージ 1

きっと個々に独特のイメージが浮かび上がっていると思います。しかしながら、私はこれが何か、をまだ皆さんにお伝えしていません。これが、何かの道具なのか、小さいオブジェなのか、それとも贅沢なクリップなのか、、、「いや、すでに言ってしまった?!」 確かに、ジュエリーって言ったから、大体はお分かりかもしれません(笑)。

そうです、これは指輪。
珍しいフォルムですが、反り繰り返るような板状のフォルムに、どっしりパヴェ状に敷き詰められたブラックメレ、その中央にはラウンドブリリアントのクリスタルが埋め込まれている・・・。

詳細を無機質に解説するとすれば、ここまでになるでしょうか。

しかしながら、私が日記に書くくらいですから、当然、このジュエリーを見たときの私のインスピレーションはそんなものではありません。たとえば、この指輪をあげてみると、こうなります。

イメージ 2

どうでしょうか?
私は、この作品を見て、反射的にある強烈な芸術作品の世界が浮かび上がりました。もうここまで魅せてくれると、予想できてくるかもしれませんね。魂のあるジュエリーの訴えは決して立ち止まりませんから・・・。ここからは、私が感じるジュエリーの世界への旅のお話をしていきます。


黒鳥と白鳥をめぐるジュエリーの旅・・・

そこには、悪魔ロットバルトが支配するブラックスワンの世界があった。そのパヴェのブラックメレの荒々しさと反り繰り返るような独特のフォルムは、邪悪だが、妖しい魅力を放った黒鳥の翼を想起させ、そこに同時に群をなして占拠する力強い闇の力の支配をも感じていた。いうまでもなく、これは、バレエ「白鳥の湖」、オディールの世界がそこにあった。

イメージ 3


しかし、そうやって興奮しつつも、私は同時に中央のラウンドブリリアントのクリスタルに思いをはせていくと、純粋で可憐で優しくも凛と輝く白鳥の女王の輝きに目を奪われてゆく。。。事態は絶望的。四方八方を黒鳥に囲まれ、すべての自由を奪われても、心打つ白い無垢な光が、そこに現れる・・・。それは、まさしく白鳥の女王、オデットの麗しい世界・・・。闇の中に、一筋の希望の光が、大聖堂のステンドグラスから一筋に照らし出されるような憩が、まさにそこに存在しているよう。うっとりして虜になってしまう。

イメージ 4


そうこうしているうちに、私の中で物語の世界が四方八方どんどん広がってゆくのだから・・・いつものことながら、こうなるともう止まらない。

いつのまにか、作品の中央の大きな穴の部分にだけ、黒鳥の支配が及ばず、可憐かつ凛と輝くオデットの光が、穴の中央に向かって進んでいくような錯覚が訪れた・・・。無論、ジュエリーは完成している、だから、そのフォルムが動くことはありえない。しかしながら、変わらぬ能面に幽玄の心情変化を見るように、私の中でも、最初は黒鳥に囲まれていると思い込んでいたが、一筋の光が差してきたように、その世界が変わっていったのであった。

そう、そこはこのジュエリーの持ち主のハートに通ずる左手の薬指が通る大切な空間。私の夢の物語はいよいよクライマックスへ、その永遠の愛への入口から、ジークフリート王子が現れ、白鳥の女王オデットは黒鳥の世界を逃れて祝福を受ける。そう、ハッピーエンドのフェアリテール。

どうでしょうか?! 確かに、私が、Van Cleef & Arpels 社の愛の夢のジュエリーをこよなく愛し、メゾンと常に一体の舞台芸術の世界にどっぷり浸っているから、こんな感性の旅が生まれたのでしょう。しかしながら、この作品の思い描いた世界観は、それだけではないのです。

私の高橋美涼女史のジュエリーをめぐる旅の終着点は、究極は人間、そして、女性という存在へのある意味、究極の答えを、オデット・オディールという相反する世界から迫る面白さに行き着きます。

高橋女史はおっしゃります、この作品には、男と女、光と影、黒と白、あらゆる人生の相反を融合する試みがなされていると・・・。

そう、そこには、チャイコフスキーが作曲して、マリウス・プティパが振付した当時にはなかったオデットやオディール感。今だからこそなされるようになったバレエにおけるプリマの花=一人二役。言い換えれば、舞台で一人のプリマが演じ切るオデット・オディールのそう反する二役の融合。すなわち、バレエ芸術が求める究極の表現性が、二人の共生、もしくは共存する性、としての女性観、人間観が、このジュエリーには生きているように私は思えてならないのです。

もう、私がジジのようにビリビリっと来て止まらないはずですね!

今回はすっかり高橋美涼女史の創造性に魅せられてしまいました!どうでしたか、皆さん!(笑)。女史の出展作品は、下記のシュヴァロフスキーコンクールのサイトでご覧いただけます。11月の末日まで読者による投票が行われておりますので、皆様もぜひ、女史を応援していただけましたらと思います。

シュヴァロフスキーコンクール公式サイト

やっぱり、ジュエリーは夢を紡ぐ・・・。そして、身に着ける人の人生を彩る。受け継がれる想いは永遠ですね。こういった夢のあるジュエリーに出会い、それをめぐる旅ができるのは私にとって本当に至福です。幼き日の母の宝石箱からはじまった私の美しいものへの憧れの人生。これからも、素晴らしい作品に出会ってどんどん開花してゆくことでしょう。

改めて、日記に書き表してみて胸がいっぱいになりました。麗しいジュエリーたちは私の心の鏡です。

今日も皆様、ごきげんよう。


2011年、10月27日、 Naoya A. Ishigaki

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