ある男のつぶやき・・・

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結婚飛行

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あとがき

先週、やっと、結婚飛行の最終回をかきあげました。

もともとは、「結婚飛行」というロマンチックな言葉にあこがれ

オスアリが処女女王アリをつかまえて、交尾することを結婚飛行という図鑑の絵を見て

これは、絶対、小説にしようと文をしたためました。


最初は、3回ぐらいの予定でしたが、

文を書いているうちに

これも書こうってふくらんできました

アリの生態を調べているうちにこれも書こう

「龍馬伝」を見ては、リョウマっていうあり、これも書いたらおもしろいんではないか

チリの炭鉱落盤救出のニュースを見ては・・・

エリカさんの芸能ニュースを見たら・・・

とどんどんイメージがふくらんできて


もちろん女性陣(メスアリ)はユキさん、カスミさんと以前なじみだった嬢をイメージしながら

どんどんと配役を決めていきました


で、一応、クライマックスも決めていたんですが


なかなか最終回を書くことができず


思えば、どんな小説も 最終回がイマイチのところが多くて

とくに連載物とかの場合


まんなかがおもしろいほど

最終回が期待しすぎるというか、

それ以上の・・・て書けないんですね


でも、ここまで書き上げれたのも

18回も続けられたのも・・・

読んでコメントを下さったフアンの皆様のおかげと感謝しております。


最近、国語の教科書に出ている名著「ありの行列」の中で

ありは、ものがよく見えないってでていました。

もちろん、暗い、光が届かないありの巣(コロニー)の中で

ものを見分けることはできないことです。

そこは、触覚によるコミュニケーションをとっているようです。

それとなんと言っても匂いだそうです。


ありは、体内からにおいのある液を出して、地面にこすりつけ、それを道しるべとして

えさのあるところまで、他のありに知らせるそうです。


結婚飛行も、ジョオウアリの出す匂い(フェロモン)をてがかりにオスアリは追いかけるそうなんです。


思えば、卵子1つに  何万という精子が・・・

その偶然が受胎

1匹の女王アリに 何百匹のおすありが・・・

それもたった1匹の幸運なオスアリとだけ

結婚できる

その生命の神秘の奥深さ、残酷さ、それだけの確率さ・・・

を感じずにはいられませんでした。


それだけに生命や性は神秘なものだといいたかったのです。

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結婚飛行   最終回

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いよいよその日が来た

結婚飛行の日だ

各コロニーから、まずは、処女女王アリが飛び立っていく

「まだ、オスアリはでてきてはいけないよ。」

門番のマサエに言われ、すごすごとコロニーに帰るオスアリ

「じゃあ、行くね。」

ユキは、門番のマサエに言った。

「ジュンなら、きっと見つけてくれますよ。」

大きく深呼吸をしてから飛び立っていった。


カスミは、今日も卵を産み続けながら、思った。

「がんばってユキ、無事にジュンと結婚できますように・・・」


「お母さん、わがままいってごめんなさい。行ってきます。」

Beraのお墓に向かってエリカはつぶやいた。

そして、エリカも大空に飛んで行った。

いつか嗅いだあのジュンというアリと結婚できたらいいのに・・・

でも、それは、万にひとつ、いや億にひとつの確立かな?


各コロニーでそんな思いをめぐらしながら、処女女王アリは次々に飛び立っていった



やがて、今度は、何百、何千のオスアリたちが各コロニーから出てきては、処女女王アリのにおいだけを

たよりにとびったって行った。

次々にとびたっていくオスアリ・・・

「この中で、無事、結婚飛行ができるのはいったい

 どのくらいの数なんだろう。

 そんな幸運なアリは、

 1万分の1、いや1億分の1の確率か・・・


 でも、それでも俺はユキをさがす。」


ジュンは、そう、心に誓って飛び立っていった。


「今日は、やけに羽アリが多いねえ。」

「お母さん、それはね、今日が結婚飛行なんだからだよう。」

「結婚飛行?」

「そう、たくさんのオスアリがメスアリを追いかけるの、でも、ほとんどのオスアリはメスリをつかまえ

 られないうちに・・・飛び回っているうちに・・・網戸にぶつかってくるわけなんだよ。」

 ケンちゃんは、図鑑の結婚飛行のページを開けた。

「へぇ〜よく知ってるね。ケンちゃんはアリ博士だねえ。」

 誉めれれて、ケンちゃんは、以前、自由研究したありのことを思い出していた。

 あのアリたちはどうしているのかな。


ユキは、後ろをふりかえったが、あとをついてくるオスアリは1匹もいない。

Para博士にもらったフェロモンをもっと出してみた。


エリカは、後ろをふりかえった。次々にオスアリが追いかけてくる。

こんなにたくさんのオスアリに追いかけられるのもうれしい


「さあ、もっと追いかけてくるのよ。私をつかまえてごらん。」

エロカ本来のフェロモンを出しながら、さらに飛行スピードをあげた。

そのフェロモンにますますオスアリの数は増えていった。


とその瞬間、1匹のオスアリに抱きとめられた。

「エリカ!!!やっとつかまえた。」

「あ、あなたは・・・」

背腹は、にやっと笑った。


ジュンは、そのにおいを手掛かりに飛び続けた。

集中して、そのフェロモンのにおいをかぎとるのだ。

「いいか、ジュン、ユキのフェロモンは他のオスアリにはかぎとれない特殊なフェロモンじゃ、これを嗅

 ぎとるんじゃ、・・・それしか、ユキと結婚できる方法はない。」

Para博士の遺言を聞いて、誓ったはずだ。

「あせるな、ジュン・・・絶対、ユキは1匹で飛行しているはずだ。他のオスアリはユキのフェロモンが

 かぎとれないんだから・・・」


そろそろ日が暮れかけてきた。もう、目でユキを見つけることはできない

ジュンも、飛び続けるのに疲れてきた。ほのかに明かりが見える。

でも、その明りに誘われてはいけない。あれは、にんげんのコロニーなんだから・・・


そのとき、ほのかに、あの匂いが・・・

ジュンは、最後の力を振り絞って、飛行スピードをあげた。




「やっと追いついた、この匂いだ。」

「待っていたわジュン、いい匂い」



二人は、ずっとずっと抱き合って、匂いを確かめていた。


二人は、ずっとずっと愛を確かめていた。


二人は、ずっとずっと結婚飛行を・・・


              
               
             完

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小説 結婚飛行 第17回

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あれから、半年が過ぎた。

季節はずれの、二人っきりの結婚飛行から

やがて、冬が来て、外は雪に閉ざされた

蟻たちは、コロニーの中で春を待っていた


カスミはせっせと卵を産み、新しい蟻、(カスミとアキラの蟻)を育てていた。

コロニーedoのハタラキアリたちも新しい女王 カスミの手伝い、子育てをしていた。

新しい世代交代が、着々とすすんでいくのが感じられる。

「コロニーedoも末永くやっていけるね。」と私が言うと

Para「そうだね、これで私も思い残すことはない、後は、あんたらが無事、結婚飛行してくれることを見

   届けたら、ほんとに思い残すことはないよ。」

ユキ「またぁ、そんなことを言ってぇ、まだまだ、コロニーedoの長老として見守ってあげてください

   よ。」

Para「いやいや、老蟻は外に出ていくのみだ、コロニーの中は、若い蟻がどんどん仕切っていくじゃ

   ろ。」

私 「へぇ、オスアリも外にいかなくちゃいけないの。」


普通、蟻の世界では、ハタラキアリは、歳をとるほど、巣(コロニー)から遠ざけられる。若い蟻ほど女

王蟻のそばに、老いぼれるほどえさ探しに遠くまで行かされる。

と言っても、ハタラキアリの寿命は、1〜2年であるが・・・

どこで、死のうがコロニーの繁栄には支障がでないしくみだ。

Para「オスアリこそ、結婚飛行だけしか能がないんじゃぞ。・・・去勢された私なんぞが言うことではな

   いがの・・・」


そうだ、私も見た

結婚飛行の終末を・・・

それは、オスアリの死

アキラも飛行後、墜落して、その場で

カスミに看取られながら死んでいった

でも、それは、自分のオスアリとしての使命を全うした

喜びの死のように思えた


「あなたの精子で、立派にコロニーを守ります。」

カスミの言葉に満足げにうなづいていたっけ・・・



あれから、カスミは黙々と卵を産み続けた

すっかり、女王アリになった。



一方、結婚飛行を見たエリカは、女王アリとしての役目を果たさなくなった。

結婚飛行の強いあこがれが瞼に焼きついたのか・・・

愛するバラを失ったエリカの母代りのベラはもうどうでもよくなっていた。

やっぱり、自然淘汰にまかせて、コロニーは発展するのであろうか、

エリカに自分達の夢(コロニーに縛り続けること)まで背負わすのはかわいそうだ。

エリカが結婚飛行をしたければ、それは、それでいいだろうとも思えた。

エリカが結婚飛行した後は、コロニーedoとまたつながればいい。



いよいよ 結婚飛行の時が・・・

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小説 結婚飛行第16回

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「あ、バラ長官!」

バラ長官の体が、くもの巣の糸に思いっきりぶつかった拍子にアキラの体は再び空中に放り出された。

代わりにバラ長官が、くもの糸にしっかりとからんだ。


「アキラ!教えただろ、飛行中は、前後左右に気を配れって!」


蜘蛛は一瞬、ひるんだが、また、新しい獲物にとびかかろうとした。


「バラ長官!」

アキラは、涙ながらにくもの巣の方に向かったが

「馬鹿やろう、・・・花嫁が待ってるぜ、花嫁を泣かすような奴が・・・せっかくのおれの行為をむだに

 するなよ」


アキラは泣きながら、巣から離れて、地上の花嫁を探す

それにきづいたカスミは

今まで、うなだれていたのがうそのように元気をとりもどし、また、とびたとうと・・・


飛んだ!

大空めがけて、女王アリの飛行!


再び、大歓声がおこった


それをめがけてアキラは

一直線に


そして、カスミをつかまえた


「やっと会えたねアキラ」

「カスミ!」

二人は、抱き合いながらも飛行する

「わたし、うれしい!気持ちいい!」

「じゃあ、もっと、気持ちいいこと!」

そして、カスミの後ろに回って、いよいよ・・・


腰を動かしながら 自分の精を カスミの中に・・・


「あああ〜カスミ」

「あああ〜アキラ」


二人は、絡み合いながらも性の快楽を漂い

エロスを貪りながらも飛行する

それこそ、生命の神秘 


生きとし生けるものに

神は2つの快楽をお与えなさった


食欲の快楽 

食べることへの本能

それは、生きるための道


性の快楽

交尾することへの本能

これは、遺伝子を伝えるための道



「あれが、結婚飛行なんだね。」ぼくは、ユキと足をからませた。

ユキもあつく興奮しているのを感じた。


巣の前で、みんなは祝福から安堵の・・・

そして、結婚飛行へのあこがれと羨望・・・


「あああ・・・」

「あああ・・・」


2匹は、性の限りを貪っていた

命ある限り アキラは精を送り続け

カスミは歓喜の飛行とともにそれを受け続けた


やがて、終末の時がくるまで・・・

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小説 結婚飛行 第15回

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「リョウマどん、やっぱり大政奉還では、ちと無理でもんそ。やっぱり、武力で倒さないと・・・」

「さいごうさん、わしはまだまだあきらめんよ。すべての蟻が笑顔で暮らせるコロニーをつくるまで

 は・・・」

「おや、何やらこんな日に・・・結婚飛行をするみたいでもんそ。」



「エリカ!見に行ってもいいから、風邪だけはひかないでよ。」

「わかったわお母様、さあ。お母様も早く・・・」



これが、飛ぶということなのか

大声援を受けて、飛び立ったアキラは興奮していた。

地上に出るのもさることながら

空中にただよう、眼下に蟻達を眺める感覚は

まるで、神様になったかのようだった。

さらに、草の上にゆっくり上っていくカスミの姿もとらえた


いよいよ 結婚飛行だ

カスミはゆっくりと草の上の方へ這い登った

体が大きい分、草の上から落ちる勢いで飛ぶしか

地上から、飛び上がることはできない

「待っていて、アキラ・・・すぐ、飛んでいくから・・・つかまえてね。」



その寸前

「あ!」


突然、アキラの体が止まった

くもの巣にとらえられたのだ

「し、しまった。」

アキラは翅を力いっぱい震わせたが、よけいに蜘蛛の糸にからまって

さらに動かなくなった



大歓声は大悲鳴に変わった


カスミも飛べない

「あ〜あ、やっぱり、1匹では無理であったか。」

Paraは、絶望した。

「あきら!」俺は、飛びたかったが、みんなに取り押さえられた

「おまえが行ってもどうなる、このコロニーには、もう、ジュンおまえしかオスアリが・・・」

「でも、あきらを助けなきゃ!」


飛べないハタラキアリにとっては、なすすべがなかった

ただ、オスアリが蜘蛛の餌食になるのを見るしかなかった


「いかんぜよ!」

リョウマは、短銃で蜘蛛の糸めがけて撃ったが

何の効果もなかった

飛び立とうとした時

「あんたは、蟻の世界に大切な蟻だもんで、死なすわけには・・・」

とサイゴウに止められた


獲物がひっかっかったので、ゆっくり蜘蛛は動き出した

蟻達の悲鳴はさらに大きくなった


「これが奴の宿命なんだ、やっぱり、決められた日に数撃ちゃ当たるでいかなくては」

とコロニーtokyoのオスアリ背腹はつぶやき、巣穴に戻ろうとしたとき

「運命は変えられるかもしれん!」

「え!」


蜘蛛の巣のアキラに蜘蛛がおおいかぶさろうとしたとき

何かが飛び込んできた!


「あ!」

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