福島原発は「冷却」されているのか?
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<冷却「水」にこだわる東電と、現場の怪!>
事故の初期に、メディアや「専門家」がバカの一つ覚えみたいに、同心円の拡散モ
デルに固執したのと同様に、熔けて固まりになった熔融体を、相変わらず「水」で 冷やそうとする無謀な試みが続けられ、行き詰まりつつある。 いつまでたっても冷却できないのは、内部で部分再臨界が起きている可能性もある。
水は、「熱伝導率が低い」熱容量は大きいが、理想的な循環ができないと、効果的
な冷却作用が望めない。原子炉や様々な熱交換器では、水のこのような性質を知っ た上で、熱源と水の触れ合う面積を出来る限り多くするために、細いパイプの中を 水を高速で通したり、パイプの本数を増やしたりしている。 通常運転の原子炉では、強力な循環ポンプと、ジェットポンプによって高速攪拌さ
れて、水は冷却材と中性子減速材の2つの役割を上手に果たす事が出来る。しかし、 現在冷却対象となっているものは、熔けて集まった金属酸化物の塊である。しかも 水を送り込むポンプは、原子炉の本来の冷却系統に及びも付かない貧弱なポンプで あり、パイプは熱に弱い塩ビ管といわれている。 国産+米社+仏社のプラントを連結し、4kmものホースを引き回し、膨大な汚染
水を日々量産しつつ、「冷却」が続けられている。 細野新大臣は政治家としては切れ者であるかもしれない。しかし、「熔融体」が建
屋のコンクリートを熔かして地下水と接触すれば、現地一帯でどうしようもない汚 染が広がる。一度は食い止めた海水への放射性物質大量流出も再開するだろう。 <コップの中の嵐(政局)で争っている間に福島は深刻化>
現状の図を描いてみた、「現代」のサイトにも同じ様な図がある。模式図なので、
格納容器や圧力容器が宙に浮いたような格好になっているが、勿論鋼鉄の塊を支え る鉄筋コンクリート構造物が、圧力容器と格納容器の周辺に存在する。 全体図(模式)
本当に炉内の「冷却」は出来ているのだろうか?、圧力容器を貫通した核燃料熔融
体の中心温度が数百度までであれば、現状の仕組みで「冷却」は可能かも知れない が、もし鋼鉄を溶かすような中心温度1500度を超える高温の熔融体が形成されてい るとすれば、殆ど冷却効果はない。 核燃料「熔融体」内部は物凄い高温になっているが、冷却水応急配管は樹脂製なの
でポンプを高圧高出力に変更する事も出来ない。従って冷却水は膨大な放射性物質 に汚染されながら、僅かに「熔融体」の上面部を冷やしているに過ぎない。熔融体 表面で沸騰が起きると、液体の水と熔融体表面の間には、水蒸気の層が形成され、 その結果殆ど効果的な熱伝導は期待できない。 上記説明に当るのが下の拡大図である。原子炉内や格納容器の圧力が低いので、
冷却水は100度を少し超えると沸騰する(200度としても同じ)。沸騰が激しくなると、
冷却水と熔融体の間には、高温水蒸気の気体層ができ、(バーンアウト)この気体と、
圧力容器壁面を通じた熱伝導のみが有効に働く。水蒸気を通じた熱伝導は極めて
少ないので、その結果、猛烈な放射能が冷却水に出てくるが、熔融体の熱は殆ど
奪われないので、結果として高温が維持され、圧力容器を熔かし、格納容器を
あっという間に熔かし、格納容器のコンクリートの壁を熔かして落下する。
熱伝導を改善する方法として、ロシアが提唱してきたスズなどの低融点金属を投入
する方法が考えられる。低融点のスズと低沸点の亜鉛を各十トン程度でも熔融体の 上部に投入すれば、バーンアウトを防止し、少しは効果的な冷却が可能になるだろ う。 核燃料棒の集合体温度がそれほど高くないとしても、落下している可能性はある。
圧力容器の下には、制御棒の駆動装置が存在し、圧力容器底には穴が開いている。 正常状態では、厳重にシールされているが、1〜3号炉共に現在圧力容器の圧力は 殆ど大気圧と等しいと言われており、圧力容器の底が熔けていないとしても、この シール部分が破損し、核燃料「熔融体」の一部が圧力容器を貫通して、格納容器上 に落下しているのはほぼ間違いがない。 この状態をメルトダウンの次の段階として、「メルトスルー」と呼ぶらしい。実は
日本政府がIAEAへの報告において、既にこのメルトスルーの可能性を報告している。 現状は、更に一層深刻な、「メルトアウト」状態に遷移している可能性もある。 東電は、ひそかに地下遮蔽壁の設計をしているらしいが、一向に何をしているのか? 現状はどうなのか伝わってこない。 <事故処理は誰が指揮しているのか?>
チェルノブイリでは、爆発して燃え盛る原子炉の下を決死隊がトンネルを掘って、
メルトダウン防止の壁を作ったとされている。 遂行すべき「遮蔽工事」とは、そのようなものであり、民間企業の手に負えると思 えない。細野新担当大臣は、この対応策を陣頭指揮しているのだろうか? ちゃちな仕掛けは、猛烈な高温の熔融体には通用しない、予算の制約など一切なし
で可能な限り丈夫で高い廃熱効果を有する隔離壁を炉心下部に構築しなければなら ない。 下記リンクでは、「東電が隠している」とされているが、事故処理は政府と自衛隊
が主導権を握り、ゼネコンが全面協力しなければ何も出来ない。東電に任せれば、 目先の「損をしない範囲」(笑)の対応策しか出てこない。つまり、細野氏には、 財務官僚に対する無制限の請求権と、防衛大臣も兼務させる必要がある。 またしてもセミの小便作戦のような、「ママゴト遊び」をしている間に時々刻々と
対応可能な時間はなくなっていく。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++
メルトアウト「核燃料」地下水直撃の恐怖!メルトスルーを超える最悪の事態 東電はこの可能性を隠していないか! 2011年07月08日(金) http://gendai.ismedia.jp/articles/-/11152?page=2 (抜粋) 6月7日に公開した国際原子力機関(IAEA)への報告書で、政府は1〜3号機で「溶融貫通」 している可能性を認めた。これは、炉心溶融(メルトダウン)した核燃料が、原子炉圧 力容器を突き抜け、さらに外側の格納容器にまで流れ落ちる「メルトスルー」状態だ。 <「福島第一はもっと絶望的な状況にある」京都大学原子炉実験所小出助教>
「溶けた核燃料であるウランの塊=溶融体が、格納容器の底をも破り、原子炉建屋地
下のコンクリートを溶かして地面にめり込んでいるのではないかと考えています。 核燃料の炉心部分は、2800℃を超えないと溶けません(現在の温度は高い放射線量の ため測定不能)。溶融体の重量は100tにもなります。圧力容器や格納容器の鉄鋼は 1500℃程度で溶けてしまいますから、溶融体は原子炉建屋地下の床に落ちているは ずです。その一部は地下の床を浸食し、一部は汚染水に流され周囲の壁を溶かして いるでしょう」 <汚染地下水を遮蔽する地下遮蔽壁建設を予定する東電>
核燃料は「安定的に冷却されている」と主張しておきながら、メルトスルー、メルト
アウトの可能性については、詳しいことは何も分からず「調査中」だというのだ。 しかも東電は、そう答える一方で、原子炉建屋地下の地中深くまで伸びる遮蔽壁の 建設を検討している。 時間との戦いである。熔融体が広がってしまえば、手遅れなので、それまでに強力
な防壁を構築しなければならない。 +++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 再臨界は起こらないと考える理由 http://smc-japan.org/?p=1244 (コメント) メルトダウンした核燃料熔融体に、この論者の前提条件は当てはまらない。 (抜粋) 4号機の使用済み燃料はプールに水がないので、臨界になりません。東京電力に 確認した所、水があるのはそれは燃料が入っていないもう一つのプールでした。 |

