損保
代理店委託契約解除私のところの話ではないので、最初に断わっておく。ここ数日で続けざま、代理店委託解除の件で連絡があった。
代理店を営むには、保険会社とこの契約をする必要がある。契約内容の詳細は省くが、かなり代理店の不利な契約内容である。
委託契約の打ち切りは双方ができるのであるが、ほとんどの場合保険会社からの一方的解除通知で契約は解除される。手数料の引き下げでも通知一枚で終わり。代理店側から異を唱えることはできない。
友人が委託契約を解除された。代理店としてはあまり成績は上がっていなかった。しかし、つぶされるような成績でもない。事の顛末はこうだ。
積立保険を中途解約したいとお客様から連絡があった。通常代理店で解約返戻金の計算はしない。業務センターに依頼する。ややこしい計算になるので間違ったら大変だからだ。ところが、金曜日の夜にかかってきて月曜日の朝一にお金が必要なので急いでくれと言われた。仕方なしに、マニュアルを引っ張り出し計算し、月曜日の朝解約手続きとともにお金をお返しした。この返戻金が間違っていたのだ。
通常なら「計算間違い」ということで済む話なのであるが、忙しさにかまけてこの解約処理を失念し、一か月放置してしまった。これが「保険料の割ン戻し」にあたると認定され、保険業法違反と判定されてしまったのだ。
割戻とは、いただいた保険料の中から契約者に対して「不当な利益を与える」ことである。早い話が、保険料の値引きである。保険会社の合意を得た値引きはこれには当たらないのであるが、勝手に割引したと思われたわけである。
本人は「計算間違い」を主張したが、保険会社は認めなかった。そして解除である。金融庁に報告され、この友人、3年間は保険の仕事につけなくなる。どこの保険会社も「事故扱い」の張本人を雇うことはできない。代理店登録ができないのだ。使用人登録ももちろんできない。
今まで保有していた契約はすべて召し上げ。他の保険代理店に移管される。どこの代理店になるかは、保険会社が決める。どこに引き取ってほしいかなど友人は希望も出せない。
この友人代理店を営む傍ら、他の事業もやっていたので幸い食うには困らないが落ち込んでいた。労力に見合わない手数料だから、未練もないという。
もう一件は、私のお客様である。私のところでいろいろな契約をいただいているのであるが、会社の自動車と社員の自動車は別会社の代理店でやっていた。その数字が伸びない。保険料で1千万円ほどであるから、手数料はたかが知れている。来年3月末までに3千万円まで数字を伸ばさなければ「委託契約を解除する」といってきた。どう転んでも無理。そこで廃業することにしたというわけだ。
立て続けに舞い込む廃業の話。代理店、冬の時代はまだまだ続く.
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