涙と痛みは東の岸へ置いていこう

「頸髄損傷」と「中枢痛」を背負う妻との生き方を中心に、日々感じたことなどを綴っていきたいと思います。

リリカ(プレガバリン)

 この赤いカプセルの薬をご存知ですか?
 末梢性神経障害性疼痛の治療薬、リリカ(プレガバリン)です。
 私の家内のような、脊髄損傷後疼痛などの痛み止めの効かない痛みを持った患者さんの多くが、この薬が使えるようになることを心待ちにしていました。今では、家内をはじめ、たくさんの患者さんが処方してもらっています。
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 リリカは、一昨年(2010年)の6月に帯状疱疹後の神経障害性疼痛の治療薬として販売されるようになり、10月には末梢性神経障害性疼痛全般に使えるように適応が拡大されました。
 リリカの登場で、脊髄損傷後疼痛の患者会として喜ばしい事は、(薬の効果は別にして)それまで「治療法がない」とお医者様から匙を投げられほったらかしにされる患者さんが少なくなったことです。
 しかし、この薬を通していくつかの問題が見えてきます。
 
【薬の承認の遅れについての問題】
 この薬はわが国では、未だ中枢性神経障害性疼痛である脊髄損傷後疼痛の治療薬としては認められていません。(2010年秋に福岡のある病院で治験が行われたようですが・・その後どうなっているのでしょう?)
 しかし、欧州では、2006年秋に中枢性神経障害性疼痛の治療薬として承認を受けています。
 わが国でも、大手を振って脊髄損傷後疼痛の治療にリリカが使えるように、働きかけたいと思います。
 
【いつまでたっても承認されない薬の問題】
 リリカに似た薬に、ガバペン(ガバペンチン)という薬があります。ガバペンは、抗痙攣薬ですが、慢性疼痛に効果があるという研究がいくつか発表され、痛みの治療にも使われるようになりました。実は、リリカは、ガバペンを改良し、さらに痛みによく効くようにした薬ということです。
 ガバペンは、わが国での適応は「てんかん」に対してのみ。しかも。他の抗痙攣薬との併用でないと、保険上は使ってはいけないというややこしい薬。
 ならば、リリカがあればガバペンはいらんでしょ・・となるかというと、そうはいきません。なぜなら、ガバペンは効くけど、リリカはだめという人が現実にはいるからです。また、ガバペンもリリカも効き目は同じなので、お値段の安いガバペンに戻したいという人もいます。
 患者会としては、ガバペンも痛みに対して保険適応してほしいところです。ですが、そのためには、製薬会社が治験を行わなければなりません。治験には、莫大な費用がかかるといいます。利益の少ない、ガバペンの治験は行われそうもありません。
 
【効くか効かないかわからない薬】
 残念ながら、リリカも脊髄損傷後疼痛の治療に決め手となる薬ではありません。もちろん、よく効くという患者さんもいますが、ぜんぜん効かない人、副作用との折り合いをつけながら若干の疼痛緩和を得ている人など、様々です。
 抗うつ薬や抗痙攣薬などの一部には、痛みの治療に効果があると証明されたり期待されている薬があります。しかし、そのほとんどが、痛みの治療に使うことが認められていません。また、海外では使われ始めている、大麻由来の医薬品あるいは医療用大麻については、大麻取締法により、治験すらできない状況です。決め手となる手立てがない以上、選択肢が増えるようにするしかありません。これらの薬が、使えるようにしなければならないと思います。


 
 
【こちらもご覧下さい】 http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/
脊髄損傷後の難治性疼痛について→ http://www006.upp.so-net.ne.jp/wakasama/itami/

 
 
 

 

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