可部ラテン

この道62年 現役バーテンダーによる洋酒・カクテルについてのうんちく話

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マティーニカクテルについて Vol.4

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写真上は左より、ジョン・タンカレー氏 商社の岩田徹氏 ラテン木田 ラテンの葉子ママ
中はジョン・タンカレー氏の名刺
下はゴードン社のオレンジ・ビターズ

前回Vol.3のブログはまるでプロ・バーテンダー研究会の様な内容でアマチュアの方々には
さっぱり面白くなかったと思います。
しかし、マティーニ・カクテルファンには是非知って戴きたい記事でした。

1983年春[昭和58年]上の写真にある様に広島流川町に在った、バーラテンに於いて
タンカレー&ゴードン社取締役、ジョン・タンカレ氏とマティーニを中心にあれこれと
約1時間位対談を行った時の記憶を辿りながら、その要点を述べて見たい。
[営業中であり途中他の客からのカクテル・オーダーがあったりして、時々話が途切れた]

対談はジョン・タンカレー氏の何時も当社のゴードン&タンカレー・ジンを御愛用下さいまして
有難うございます、お陰を持ちましてタンカレー.ゴードン共に順調に拡販していますが
これも皆様の御支援と感謝しておりますと、型通りの挨拶で始まった。

私は第一にマティーニのレシピについてかなり突っ込んだ質問を致しました所、当社の
ドライ・ジンを多くの方々が御使用下さっているが、我社ばかりの製品とは限らない他社の
ドライ・ジンも結構使用されています。
しかしながら、ドライ・ヴェルモットに関してはノイリー・プラットが全てと云える程です。
ノイリー・プラット以外は考えられないと苦笑いしていました。

次に、オレンジ・ビターズについての話です。
1973年頃まではゴードン社より素晴しい良質のオレンジ・ビターズが発売されていましたが
さっぱり日本に入荷しないのはどうしてかと問いました。

ジョン・タンカレー氏曰く、オレンジ・ビターズの製造には手間と材料コストが多くかかり
採算がとれません、大きな問題点はカクテルの流としてオレンジ・ビターズの需要が極端に
落ちました。
当社としてはマティーニを例に挙げると必ずしもオレンジ・ビターズは必要ないとの結論に達し
コスト割れのオレンジ・ビターズの製造から撤退したのです。
悪しからず御了承下さいの事でした。

この言葉からマティーニにはオレンジ・ビターズの使用は必要ないと考えられます。若しも必要
ならば、世界最大のジン・メーカーがオレンジ・ビターズの製造を中止するわけがない。
製造中止即自社ジンの販売にマイナスになるからである。
此のブログを読んで下さっている賢者の皆様にはすぐにその事に気付く筈です。

【いまだにある一部のバーテンダーがオレンジ・ビターズを使用していると聞くがその件については
次回結論として私見を書く予定】

もう一点はロンドンのパブではショートのマティーニばかりでなく、オン・ザ・ロックスの
スタイルで楽しんでいると言っていました。

ジョン・タンカレー氏は名門タンカレー家の直系の方で、礼儀正しく、冷静、明確な言葉
その態度はさすが名門のイギリス紳士の風格がありました。
これから、香港.シンガポールをまわりマーケットを視察してロンドンに帰る予定ですと
ロンドンに帰ったら貴方にシェーカーを送りますと言っていました。
私は馴れない英語で、プリーズ・テイク・ケアーと言い握手をして別れた。

ジョン・タンカレー氏のその後は私には分らないが多分『CEO』になられたのではなかろうか・・?

次回につづく・・・・!

                    ラテンBar  木田 明

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マティーニ・カクテルについて  Vol.3

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写真上はノイリー・プラット.ドライ・ヴェルモット
下はマルセイヤンにあるノイリー・プラット社の屋外熟成景観

前回Vol.2の63年前のレシピ『Dry』とあるのを見て、驚いた方があったと思います。
あのレシピは現今ではDryではなく、ミディアムですネ!
時代の流れと云うかマティーニに対する趣向が変化しているのを感じます。

マティーニを親しむ方々は、唯飲んでシャンシャンと手を叩いて、ハイッ・・・終わりでは
何の芸もありません。
マティーニ・カクテルの名脇役酒 ヴェルモットについて考えて見よう。

ヴェルモットの語源はドイツ語のにがよもぎ『Wermet』ヴェルモートに由来している。
そのため少量のにがよもぎがが使用されています。
アロマタイズド・ワインと云われる様に原料は白葡萄酒です。
それに各種ハーブ.薬草を加えて作ります。
色彩の濃淡はカルメラの使用量により決まり、ドライからスィートまで夫々のプーケとアロマが違ってくるのです。

此処ではマティーニについての話ですので、ドライ・ヴェルモットに的をしぼって進んで行きます。
マティーニを作る場合プロ・バーテンダーならば、ヴェルモットはノイリー・プラットのドライを
使用するのが定番です。
1000人のプロが居ればおそらく998人まではノイリー・プラを使うだろう。
中には他社製品で作ると聞いた事がある。その様な人達を総称して『へそまがり』と云う。
何故ならば敢えて主流に逆らうからだ。

ここからはドライ・ヴェルモットの名酒ノイリー・プラットについて詳しく述べて見たい。
私はノイリー・プラット社の回し者ではない。
マティーニにはノイリー・プラット社のドライが定番であるから・・・
唯それだけです。

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 フランス・プロヴァンス地方の2種類の白葡萄種、ピックプール種とクレーレト種を原料
 としている。
 軽やかで豊かな果実風味が特徴。

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 カナダ産のオーク樽に夫々2種類のワインを別々に入れ、1年余り寝かせる。樽からの溶出
 成分とワインが結びつきワインのボディに力強さを与える。

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 ワインを小さな樫樽に移し替え屋外で南フランスの太陽に一年余りさらして熟成させる。
 その間太陽にさらされて5〜8%蒸発する。
 これを天使の分け前と云う。
 この際ワインを樽に一杯詰めないで、空間を残したままで熟成させるのがノイリー社の
 特徴。
 熟成前のワインは軽やかでその色調は風味を表し果実風味があるが、熟成後のワインは
 辛口で力強いワインに変化する。
 その独特な熟成過程がデリケートなプーケを生み出す。

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 2年数ヶ月以上の熟成を経た2種のワインは、ここで始めてよくミックスされ、更に
 少量の天然ブドウ果汁及び数種類のフルーツ・スピリッツをミステルズする事により
 風味が柔らかくなる。

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 良くミックスされ小樽に移されここで世界4大陸よりげんせんされた20種類以上の
 ハーブ・薬草を加え約3週間ワインに浸潰させる。
 毎日樽をかき回しワインとハーブ・薬草を良く浸潰させる。
 更に6週間寝かせることによりアロマは開花しハーモニーが生まれる。
 ドライには主にコリアンダー.オレンジ.ナッツメグが加えられる。

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 ここで最後の商品としての性格づけがなされる。

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以上がノイリー・プラットの製品工程です。
ヴェルモットの話が長くなりましたので、ジョン・タンカレ氏とのマティーニ対談は
次回に繰り延べます。

尚、ノイリー・プラットのヴェルモットはカクテルのみでなく、フランス料理の隠し味
として一流シェフから絶大の信頼を得ている事も付記します。

                     ラテンBar  木田 明

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マティーニ・カクテルについて Vol.2

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写真上は、マルティーニ&ロッシ社のヴェルモット
下は、63年前のU・S・Aカクテル・ブックより、マティーニ・レシピ

前回は初心者に向けたメッセージでしたがVol.2からは本題のマティーニの話に入ります。

先ず、マティーニと云うカクテルの名称の由来を知らなければいけません。
冒頭上の写真はイタリアの大手ヴェルモットメーカー.マルティーニ&ロッシ社の製品である。
1850年代電気冷蔵庫も製氷機もない時に、ジン&イットと云うカクテルがある。
カクテル・グラスにドライ・ジンを1/2入れ、次にイタリアン・ヴェルモットを1/2注ぐ極簡単な
ビルドの飲物でした。

マルティーニ&ロッシ社は自社ヴェルモット拡販のためにドライ・ヴェルモットを使用した飲物を
マティーニとして発表したのだ。
その様な経緯でマティーニ・カクテルは、マルティーニ&ロッシ社発案のカクテルと覚えていて下さい。

その当時、ヴェルモットと云われるアロマタイズド・ワインは、甘口はイタリア辛口はフランスが得意としていたのです。
イタリアのマルティーニ&ロッシ社は自社商品の宣伝どころか、フランスのノイリー・プラット社に
漁夫の利を奪われた。

辛口はフランス製が適していると決まったのです。
その証として写真下にある、63年前のマティーニのレシピを良く見て下さい。
現在の様にドライ・ヴェルモットとは載っていませんネ。
フレンチ・ヴェルモットと出ています。
レシピの中にある、オレンジ・ビターズも記憶していて下さい。後述します。
現在はドライ・ヴェルモットに統一されています。


次回は、ヴェルモット《主にノイリー・プラット》の話とジョン・タンカレー氏とのマティーニ対談
エピソードについて話を進める予定です。


                        ラテンBar   木田  明

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マティーニ・カクテルについて  Vol.1

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写真上左よりプリマス・ジン47.3%.ヴィクトリアン・バット・ジン.スコッチ・ラングス・12年
ベル・8年.ベル・20年.ドミニカ・ラム・ロン・バルセロ・インペリアル
中はプリマス・ギムレット 下はギブソン

カクテル・ファンの皆様元気にやっていますか?・・・
今日はあなた方へのメッセージではなく、あなた方の友達の中でカクテルに対しては初心者の方々へつたえて頂きたく筆を運びます。

最近ラテンBarに御来店の一見客にマティーニのオーダーが時々あります。
そこで私は必ず、今迄マティーニを飲んだ事がありますか・・・?と問います。
すると初めてだと言う方が殆どで、ミディアムにしますか・・・ドライにしますか?と聞いてもその言葉が理解出来なくて、チンプン・カンプンです。

一見客は、折角ラテンに来たのだから皆の言うカクテルの王者、マティーニを飲んで見たい・・・
その気持は良く分かりますが、ファッション・Barでトロピカル・カクテルやカルーア・ミルク.カシス・オレンジ.スプモーニ等の飲物に馴染んだ人々には全く不向きです。

ジン・ベースでショートのカクテルから徐々に馴らして行くのです。
5〜6種を例記するとパラダイス.ブルー・ムーン.セブンス・ヘブン.パリジャン.アラウンド・ザ・ワールド.ホワイト・レディ.ギムレット等と進んで行きます。
キングofマティーニ.クインofマンハッタンと全世界のカクテル・ファンが認めていますが、学校にたとえれば、幼稚園からいきなり大学へ進んでも何等得る所はないと同じで、カクテルの本質を知ってオーダーして貰いたいのです。
お金の無駄使いにならない様に、良い気分でエンジョイ出来る様にその事を良く理解して下さい。

以上がお願いのメッセージです。
マティーニの話が出ましたが、何れアマチュア向けにマテーニ談を綴って行く事にしています。
多分5〜6回位のシリーズになるでしょう。

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6月20日常連客の来店があった。
ブログに載せたいのでフルネームで入れても良いですかと諒承を得ました。
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一人は柴村氏、もう一人は森下氏。
お二人とも10数年来の常連客である。
アルコールは強い。
愛飲家同士は、すぐに話が合うと云うか、和気藹々の雰囲気になる。
Barでの会話は省略するとして、当夜御両人の飲んだメニューを順番に記して見よう。

 ☆ 柴村氏
*プリマス47.3%使用のギムレット
*スコッチ・ラングス・12年『ストレート』
*スコッチ・ベル8年と20年『飲みくらべ』ストレート
*ドミニカン・ラム.ロン・バルセロ・インペリアル『ストレート』
*ラテン・オリジナル.ダーク・アイズ・カクテル

 ☆ 森下氏
*ジン・トニック
*スコッチ・ベル20年『ストレート』
*ラテン・オリジナル.エストレリータ・カクテル
*ギブソン
*グラスホッパー「ナイトキャップの気持でオーダーか?」

以上で私がすすめた訳ではありません。
自主的にオーダーされた順に記しました。
理に適った見事な選び方でした。


                         ラテンBar  木田 明

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今年最も嬉しい事

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     写真は娘が贈ってくれた誕生祝の生花。

何時もは洋酒の話題カクテルの事等を綴っていますが、プライベートの嬉しい話しを2件書いて見よう。

6月4日は、私の80才になる誕生日であった。
午後3時頃、娘がお祝いの生花とケーキを持って来てくれる。

去年もそうであったが、今年も忘れずに覚えていてくれたと感心すると同時に
大変嬉しい気持ちになる。

私には息子1人と娘1人の2人の子供がいる。
上は息子の平君で下は娘のチコです。

娘がお兄ちゃんの携帯メールをコピーして来たと、私に見せる。

息子は某大手ゼネコンの東京本社勤務である。
そのメールには6月1日付で、主事から東京土木事業部第一営業部長に昇格したとある。

そしてメールには
これもお父ちゃんとお母ちゃん、おじいちゃんおばあちゃん、チコちゃんのおかげ、とある。
最後に、親父にありがとうと言っておいて下さい。とあった。
『妻葉子が生きていれば大変喜んだであろうにと思うと涙がこみ上げて来た』

夜には息子平君やら嫁さんやら孫やらから、誕生日おめでとうとの電話があった。

私が息子に伝えたい言葉としては、今の気持ちを忘れずに上司にも部下にも謙虚な気持ちと
誠意を持って臨めば自ずと途は拓ける。

『稔ほど頭を垂れる稲穂かな』

                            父  木田 明

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