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2008年2月2日

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大人は判ってくれない   フランソワ・トリュフォー

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12歳のアントワーヌ ドワネルにとって、毎日は苦痛の連続であった。学校では成績も悪く、

いたずら好きで先生に叱責される。家では厳しい母親と、稼ぎも少なくうだつの上がらない

父親に囲まれた息の詰まる生活。寝袋にくるまって両親のケンカを聞かされる日々。

そんな彼の楽しみは映画を観ることだけだ。しかしある日、授業の作文で「バルザックの盗作だ」

と叱られ、学校を停学になる。居場所がなくなった彼は、家を飛び出してしまう……。


この映画、1959年に発表したトリュフォー自身の幼少時代の自伝とも言うべき作品で全編モノクロ。

批評家から映画作家としての地位を確立した作品。詩人で「オルフェ」などの映画の傑作もある

ジャン・コクトーも絶賛したそうです。


みるみる人生の軌道から転がり落ちて行く・・・。

人間誰しもが感じる“分かってもらえない感”をジャン.ピエール.レオーのドワネルに重ね合わせて

観てる自分が居る。少年院から脱走した少年は、どこまでもどこまでも走って逃げていく。

ぐずぐずしていたら掴まるからだ。逃げる以上はどこまでも逃げるのは当然だけれども、ただ少年の

走る姿だけを写す長い長い移動撮影を見ていると、彼は追手から逃げているというよりも、むしろ、

そういう自分自身からこそ逃げようとしているように見える。

そして自分はいったい何から逃げているのだろう〜。と・・・!

最後の、アントワーヌの、海から僕たちを見据えた眼差しの恐さ。

そのストップモーションが今でも脳裏に浮かびます。



それと・・・トリュフォーは脚フェティシズムですね!その脚フェチが全面的に出ているのが、

「恋愛日記」(77年)である。主人公は顔も確認せずに脚だけで女に恋してしまったりするのだ。

そして彼は自分の女性遍歴を書いた本にこう書き記す。「女の脚は、あらゆる方向に一歩一歩

バランスと調和をとりながら、地球を測るコンパスである」。そう、女の美しい脚がなかったら

地球なぞ、存在せぬに等しいではないか! ・・・・そい言っています!(同意見!!)



監督/フランソワ・トリュフォー
出演/ジャン=ピエール・レオー、クレール・モーリエ、アルベール・レミー
脚本/フランソワ・トリュフォー、マルセル・ムーシー
撮影/アンリ・ドカエ
音楽/ジャン・コンスタンチン
(99分/1959年・フランス)

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もう一度    鎌田敏夫

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「もう一度 〜ふり返ることはできてもやり直しはできない〜」

人生にやり直しができたら、どんなにいいだろう。

亡くなった親に、もう少しやさしくしてあげてたら。
別れたあの人に、あんなことをしなかったら。
あのとき、さよならを言わなかったら。

ビデオテープを巻きもどすように、もう一度人生をくり返せたら、
どんなに楽になることか。

人生の、この一瞬は、一度しかないから、
生きるということは、とてもせつないのだ。

でも人は、この一瞬が一度しかないことを、
日常の中で忘れてしまう。
この一瞬は今しかないのに、
明日のために、今をないがしろにしてしまう。

この一瞬、この一瞬がつながって、人生の流れになっていくのに、
この一瞬を大切にすることを、ふと忘れてしまう。

明日の人生なんかない。
われわれが手でつかめるのは、
今日という日しかないのだ。

大事にしないといけないのは、明日会う人ではなくて、
今、会っている人なのだ。
今、目の前にいる人こそ、
あなたにとって一番大切な人なのだ。
今、していることこそ、
あなたにとって一番大切なことなのだ。

目的を達することが人生ではなくて、
そこに向かって一生懸命に歩いていっていることが、
生きるということなのだ。
何かを得ることが人生なのではなくて、
得ようとしていることこそが、人生なのだ。

今、この瞬間は、かけがえのない大事な瞬間なのに、
人は忙しさを理由にして、そのことを忘れてしまう。
そして、後になって後悔する。

人生にやり直しができたら、どんなにいいだろう。

<『恋時間 言いたくて、言えなくて』 鎌田敏夫(三笠書房)より>



鎌田敏夫

1937年 8月 1日〜
作家、脚本家。1972(昭和47)年に「飛び出せ!青春」で脚本家デビュー。「金曜日の妻たちへ」シリーズ、「男女七人夏(秋)物語」「ニューヨーク恋物語」などテレビドラマで大ヒットを飛ばした。1994年連続ドラマ「29歳のクリスマス」が爆発的人気を博し、芸術選奨文部大臣賞、向田邦子賞を受賞した。著書は『恋愛映画』『恋愛前夜』『殺人者K』『キス・フレンド』『ない!』『柔らかい心』『揺れる夏 追憶の橋』など。

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