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中古マンションの価値減少について

http://sumai.nikkei.co.jp/mansion/twatch/index20050927d3000d3.html
 東京都住宅供給公社(以下「公社」とする)が2003年7月、八王子に建設して売れ残っていた分譲マンションを大幅値下げして再販し、応募が殺到して完売できた一方、既契約者が激怒した騒ぎがあったのを覚えているだろうか。“最大で75%”という下げ幅には驚かされたが、ここまで割り引けるカラクリは一体何なのだろう? そもそも、分譲マンションの価格はどのように決められるのだろうか? 今回は、マンション価格の内訳をご紹介しよう。

■維持管理費に年間5000万円
 前出のマンションは、総戸数135戸の「コープタウン見附橋」。平均販売価格は5724万円で、1995年3月に竣工した時点では57戸しか契約できなかった。そこで、98年2月に平均25%の値下げ(値下げ後の平均販売価格4376万円)を行い、13戸の契約にこぎつけた。それでも65戸が未契約のままだったので、03年7月に95年の当初販売価格から平均66%の再値下げ(同1927万円)を行い、やっと完売となった。当然ながら管理組合(既契約者)は値下げに大反対の姿勢を貫いたが、公社に押し切られてしまった。

 当時の新聞記事(朝日新聞03年7月)を見ると、公社の担当者が「周辺の中古物件の取引価格を参考にした。住民感情は承知しているが、たたき売りと言われるほどではない」とコメントしており、平均66%の値引きが適正であることを強調している。しかし、最高300倍もの倍率がついた事実を見れば、誰の目にも割安物件であることは明白で、逆に、95年の販売当初の価格設定がかなり割高だったことを、結果として裏付けてしまったことになる。既契約者のみならず世間の風当たりを考えれば、公社が好んで値引き販売するはずはなく、空き住戸の維持管理(固定資産税や組合管理費、室内のクリーニング代など)にかかる年間5000万円もの費用負担に耐えられなくなったことが、「損切り」を決断させた最たる理由となったようだ。

■消費税額を逆算すると建物価格が分かる
 こうした値引き販売があちこちで頻発すると、我々消費者としては「当初の販売価格に値引き分があらかじめ上乗せされている=二重価格ではないか?」と想像してしまいがちだ。こうした疑問を解消するためにも、マンション価格の内訳についてみていこう。まずは販売価格のうち、土地(敷地)と建物がそれぞれいくらか、簡単に計算できる方法を紹介しよう。

<モデルケース>
2LDK 59平方メートル 分譲価格2660万円(うち消費税87万円を含む)とすると

 建物価格 : 消費税額87万円÷0.05(消費税率)=1740万円
 土地価格 : 2660万円−1740万円=920万円

 消費税の課税対象となるのはマンションの「建物部分」だけで、「土地部分」は非課税になる。そのため、分譲価格に含まれる消費税額を消費税率で割ることで、簡単に建物価格が計算できるのだ。マンションは一戸建てに比べ「土地を持っている」という感覚は持ちにくいが、都心部の新築マンションではおおよそ「建物:土地=7:3」が平均的な価格の比率であることを覚えておくといい。

■販売業者の利益は1割程度
 次に、具体的な内訳についても見てみよう。下記の内訳は、都内にある新築ファミリーマンションを想定したおおよその数字で、世帯数(規模)や立地(エリア)によって実際にはすべて異なってくる。あくまで1つの目安として参考にしてほしい。

<新築分譲マンション価格の内訳>
土地取得費 35%
建設費 45%
販売管理費 10%
売り主の利益 10%

 土地取得費とはマンション用地の購入価格を指す。今後、放出される可能性が低い希少価値のある土地では当該比率は高まり、逆に、湾岸などの再開発エリアでは低くなりやすい。また、借地権マンションの場合は当然ながら土地取得費はゼロとなる。続いて、建設費とは建物の建築コストのこと。外断熱マンションは内断熱に比べ、1割程度コストアップになるという。また、タワーマンションは一定の敷地に対して上空に高く建物を建設するため、建設費の割合が高くなる。

 次に販売管理費とは、広告宣伝費や営業マンの人件費、さらに販売センターの建設費などを指す。近頃はマンションパビリオン(博覧会の展示場)と称し、何種類ものモデルルームを用意する傾向があるが、モデルルーム数が増えるごとに販売コストも上がるため、販管比率も高まることになる。そして、最後の利益とは営業利益を指す。地価は反転する地点が目に付くようになるなど原価は値上がる傾向だが、長引くデフレによって上昇分を分譲価格に転嫁しにくいため、分譲業者がその分の利益を圧縮しているという話も耳にする。

 土地取得費、建設費、そして販売管理費は、マンションが順調に売れようが売れまいが必ず支払わなければならないコストであるのに対し、売り主の利益は契約後、物件の引き渡しを行い残金精算が終了して初めて手元に入ることになる。冒頭で触れたような値引き販売を行えば、利益の圧迫どころか持ち出し(赤字)になっても不思議ではない。それだけ「マンションが完成するまでに完売する」ことが至上命題といえる。

 「どのように売って行くか」ではなく、「どうすれば売れ残りを出さずに済むか」

 この一言が、マンション業界の“今”を如実に表現している。


(住宅コンサルタント 平賀 功一)

[ 2005年9月28日 ]

以上転載終了。

上記でみてもわかるとおり、中古物件となった瞬間に価値が20%落ちる理論的な説明がよくわかる。

さらに地方圏のマンションは建物価格の比率が大きいことが、また悲しい。
土地の価値も上がる見込みが低い上に、これでは泣きっ面に蜂状態である。

 建物価格:土地価格比は地方圏では、建物価格は都市部と比較して、全国的に20%−30%程度位しか差がないであろうが、土地は1/3〜1/10程度であろうから、概ね8:2から9:1程度と思われる。

マンション価格のうち毎年経年減価が発生し、減価償却が進む建物割合が9割もあるのであるから、地価うんぬん以前の問題として、資産価値が落ちていくのは当然といえよう。

バブル期の都心部では稀少性から中古マンション価格も上昇した。当時リクルートの住宅情報誌はとても人気が高かった。なぜなら、これから買う人だけでなく、既に購入した人が、自分の買ったマンションがいくらに値上がりしているのか、チェックしてニタニタしたいためと、よく言われたのであった。

 稀少性といえば、地方圏は特急駅前エリアが該当するであろうが、そうではないエリアでは一戸建ての方が選好される傾向が強い。

 ただし収益性の観点からは、駅前物件であれば供給も少ないであろうし、家賃も比較的安定しているであろうから、妙味があるかもしれない。もし中古物件を購入するので有れば、こうした駅前物件を収益性の観点から指値をして買うと良いであろう。

 くれぐれも建築基準法の改正年度と築浅物件でも構造計算問題には要注意であるが・・・。

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