日記。小説。
時代遅れの夢希望の光でマイページを満たしたい。前向きな気持ちが追い風となって、道を切り開いて進んでいくために、心の倉庫にうっちゃっていた捨てるに捨てられなかった夢を取り出した。
埃まみれで色あせた夢を見た瞬間、時代遅れで使い物にならないと感じた。だが、現在の夢の基礎となる古い夢を切り離しておけなかった。
時代遅れの夢を時代にフィットした夢によみがえらせようと努力した。その経緯は、不安との戦いだった。
古い夢のリアクションは、少女趣味で、怖さ知らず、デートとSEXをいっしょくたに考えていた。ピンクフェロモンが出ていると勘違いして男性の前でしなを作った。
「若さや色気に嫉妬してるでしょ?」古い夢が胸をそらして尋ねた。
「何言ってるんだか」。あたしは横目で古い夢を見た。
「じゃぁ、なんで躍起になってあたしをオバンにシンクロさせようと企むの?」
「子供でいたいの?」言葉遣いにムッとして質問に質問で返した。
「年増のプヨプヨ体系で、可愛らしさも美人でもなくなった変な顔になりたいと思う女が何処にいるのよ?」完全に馬鹿にした言い方だった。
「変な顔って将来のアンタの顔でしょう」。
「馬鹿にしないで。そんな悲劇に耐えられるもんですか!今すぐ分裂しよう」。
「若い頃の外見は気に入ってた」。素直に認めた。「でも、あたしとあなたは一つなの。人は成長して大人になるのよ」。何て言い草なのと腹が立ったが押さえて言った。
「それで?」好戦的な態度は続いた。
「事実に目を背けないで」。ピシャリと言った。
「今のアンタみたいに、打たれ強くない」。うそぶいた。そっぽを向いた横顔がちょっとだけ嫌味に見えた。
「色々な事を体験出来る時期に自分を磨かないで、大事な優先順位が外見だったなんて悲しい。今から力を合わせて高めよう」。
「このままでいい。とことん自分の外見に自惚れちゃってるんだもん」。謙虚さがなく突っ張っていた。
「それじゃダメなの!」凝り固まった考え方をキープしてなかなか大人になれない夢に発破をかけた。
「ごちゃごちゃうるさいな。今まで夢を放り出して大事にしなかったくせに、勝手な事言わないでよ」。
現在の夢の水準に時代遅れの夢を引き上げるのは至難の技だった。
今のままでは、未来を予測するのは絶望的だ。夢の気を引く為にあらゆるビジョンを繰り返しイメージしてみたが、拒絶するばかりで頑固ババァのように昔に固執した。
そこに棚から牡丹餅の出来事が起きた。鼓動が激しくなるような爽やかで素敵な生霊が通ったのだ。時代遅れの夢を手繰り寄せるチャンスを見逃さなかった。
「理想の彼氏を探すために努力しよう」。あたしは提案した。
「いいよ」。意見がピッタリ一致した。
あたしはにんまりした。生意気で退屈なマシュマロだった時代遅れの夢が、恋のエンジン全開になるような生霊を前にしたらコロッと態度を変えたのだ。
あたしは、輝く熱い夢に向かって走り出した。
ある日、立派な口ひげを持った皺くちゃのおじいさんがメガホン片手に路上で叫んでいた。
「若者よ。神様の恵みが君たちの人生だと悟り、しっかり生きなさい」。たいていの人は気がふれたジジィだと思ったようだったが、あたしはそうだそうだと心の中で頷いた。
またね。 |

