「海底二万里」 完訳版 上中下
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「海底二万里」 完訳版 上中下
ジュール・ヴェルヌ 作
大友徳明 訳
偕成社文庫 3238
数々の翻訳によって紹介されてきた著書。
かつて早川SF文庫からスリーヴ付きで発売されたものを高校時代に三冊買った。
一番きれいなものをあの世に持っていけるように。
その後何十年か過ぎて、ある日書店でこの翻訳本を目にした。
挿絵をみて、解説を読んで、すぐに三巻買って一気に読んだ。
読み終えるとまた繰返し読みたくなる。
この物語を単なる海洋冒険小説と思う人はいないと思う。
「ディズニー映画で知っている」ではもったいない内容なのだ。
この翻訳はベルヌとその時代の知識や考え方が凝縮された文脈を丁寧に解している。
しかも、解説にはベルヌが本作を著すにあたってショパンの恋人であった詩人ジョルジュ・サンドの
助言があった、ということなども記され浪漫的科学夢想主義者の心をくすぐるのだ。
この版のあとひとつの魅力は原著で使われた挿絵を使っていることだろう。
一見、エッチングかと見まごう精緻な木彫版画が使われていて乏しい想像力をおおいに補ってくれた。
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