超個人的中年映画劇場

最近の映画はよく知らないが昔の映画は知っているおじさん映画ファンが綴る、映画にまつわるノスタルジックな思い出語りです。

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遊星からの物体X(1982/米)

監督:ジョン・カーペンター
出演:カート・ラッセル、キース・デヴィッド、A・ウィルフォード・ブリムリー、ドナルド・モファット、リチャード・ダイサート、チャールズ・ハラハン他
音楽:エンニオ・モリコーネ
 
南極のアメリカ基地に一匹の犬が走り込んで来た。それを追ってヘリコプターに乗って来た男が、錯乱したかのように犬に目掛けてライフルを乱射し始めた。それがすべての始まりだった。
その日から、その場所は阿鼻叫喚の地獄となるのであった・・・。
 
 
イメージ 4
SFスプラッターの金字塔です。
 
 
まさに“阿鼻叫喚”“地獄”という表現がぴったりの世界です。
逃げ場のない怖さ、突然隣の普通の人が変形して襲って来る怖さ、そしてもしかして自分も・・・これは「エイリアン」よりも怖いシチュエーションですね。
 
 
イメージ 3
極寒の南極という逃げ場のない場所で、こともあろうにこんなものに出会うとは。
極限に寒そうですが、ほんとにカナダやアラスカの氷原でロケをしたそうです。
だから寒そうではなく、ラッセルさんたちは、ほんとに<寒>かったのでしょう。
 
 
不気味さたっぷりのモリコーネの音楽がバックに流れる中、真っ白な氷原に犬が走って来るオープニング・・・まさにゾクゾクずるような傑作オープニングです。
 
1951年のハワード・ホークス製作のアメリカ映画「遊星よりの物体X」(1951年/米)のリメイクですが、ちゃんと<影が行く>という原作があって、このカーペンター版の方がどちらかというと原作に忠実だそうです。
 
私はホークス製作版も昔テレビで観ましたが、これはこれで大変怖かったです。
エイリアンが出てきそうでなかなか出て来ない、そうかと思うと出そうでないところで出る、みたいな怖さがありました。
ちなみにエイリアンは人型で、演じているのはピーター・グレイブスの実のお兄さんであるジェームス・アーネスでありまして、今見るとそこそこイケメンでありましたし、ピッコロ大魔王の元ネタみたいなお姿です。
このアーネスさん、53年製作の隠れた傑作SF映画「放射能X」にも出演されていました。とかく「X」に縁のある方ですね。
またまたちなみに、この「放射能X」の原題も「Them!」(奴ら!)というもので、「遊星からの物体X」の原題「The Thing」(それ)と同じような感じの一風変わったものでした。
 
そんなことより、私はこのカーペンター版を観た時点では、まだまだスプラッターに慣れていなかった時代でした。そのため、画面狭しと次から次へ出てくるクリーチャーたちの、そのあまりのグロさに度肝を抜かれました。
随所にドロドロ感たっぷりのロブ・ボッティンの傑作クリーチャーが登場し、人を人と思えないくらいグチョグチョにしてしまう感性は、しばらくの間私の人生観を変えてしまうくらいのインパクトがありました。
街ですれ違う人が突然変形して襲い掛かってくるのではないか、ひょっとして家族まで目の前で血を噴出して・・・とか、いらぬ心配をしてしまう始末で。
 
イメージ 2
悲劇のアメリカ基地の人たち。
このうちの何人かが、見る影もなくカタチを変えていきます。
前列左端の俳優さん(チャールズ・ハラハンさん)は、この一作で
全世界のスプラッターファンのヒーローになったのでは。
 
 
 
イメージ 6
さっきまで何事もなく平和だった基地内に不穏な気配が・・・。
<それ>が動き出したのです。
 
 
 
イメージ 5
ナゾの氷・・・この中にはいったい何が?
 
 
 
イメージ 7
この生々しい質感。ドロドログチャグチャ感。
まったくすばらしい!
 
 
 
イメージ 8
序盤に襲われる方です。この辺りはまだまだ生易しい描写です。
このあとボッティンさんはどんどんエスカレートしていきます。
 
 
 
何度も言うようですが、CGではないアナログのクリーチャーっていうのは、いつ見てもいいもんですね。質感が違うというか現実感があるというか、ほんとすばらしいです(これが現実だったら非常に困るのですが)。
 
私は、最近の映画のどんなに凝ったCGよりも、この映画の手作りクリーチャーをどうやって作って、どうやって動かしているのかの方が、すごく気になります。
 
全編お気に入りのシーンが連続のこの映画、当然のことながらショップでDVDを見かけた瞬間に、即行でDVDを持ってお店のレジに並んでいました。
それから何度も何度も繰り返し観直しましたが・・・やっぱり何度観ても飽きないですね、この映画。
 
 
 全編通じてお気に入りなのですが、特に心臓が止まりそうになるくらいびっくりしたシーンが二箇所あります。
それが下のシーンです。
 
 
 
イメージ 9
突然苦しみ出し、医師に心臓マッサージを受けるこの方が突然・・・!
<なんじゃ、こりゃあッッ!!! なんじゃああ、コリャア〜!!!>
(最初にこのシーンを観た時の、私の心の叫び)
 
 
 
 
イメージ 1
<それ>への感染を血液で調べるラッセルさん。そうすると・・・。
まったく心臓に悪いシーンです。
世界で何人か本当に心臓麻痺で亡くなったのではないかと思うくらいの
びっくり度でした。
 
 
ちなみに、この映画の前日談である「遊星からの物体X / 2011」(ビギニングなのかも?)は、アメリカではあまり話題にならなかったみたいで、日本でも劇場公開されるのかどうか、今ひとつハッキリ知りません。
ネットで少し見せ場を観てみました。当然のことながら見せ場のほとんどがCGなのですが、物体X関連というだけで<これはCGでも許せる・・・>と感じました。
 
最近朝から晩まで仕事漬けでネット検索もあまり出来ず、街にも出ていない私ですので、劇場公開されるのか、もうDVDが発売されているのか、レンタルショップでレンタル開始されているのか今だかって判りませんが、もし発売されていたらもちろん即買いです。

閉じる コメント(10)

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こんにちは♪
qjq*m*60さんの大好きな作品ですネェ〜♪
発想と展開が凄かったのに、あのSFXですからネ♪この作品はSF&ホラーの傑作ですよネ!
やはり、ドロドロなワンちゃんはイイですネェ♪
仕事漬けで体調を崩されないよう、祈ります♪睡眠&栄養ですよぉ!

2012/2/18(土) 午後 5:23 [ レジェンド ]

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こんばんは、レジェンドさん。
いつもありがとうございます。
そうなんです。この映画、本当に大好きなんですよ。傑作ですよね。
この頃の映画にしては、結構大胆で思い切った表現方法だったので、もっとメジャーになっても良かったと思うんですが。

お気遣いありがとうございます。何せ貧乏ヒマなしなもので。栄養はたっぷり取ってるんですが(単に大食いなだけですが)、睡眠をもっと取りたいと思う今日この頃です。
レジェンドさんもお体を大切に。

2012/2/18(土) 午後 9:20 [ qjq*m*60 ]

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待ってましたぁ!!!
私の心を捉えて離さない作品
(これについて語りだしたら、一晩ではたりません)
先ず、原作ですが、長い事絶版に成っていて1995年に
早川書房がようやく「再版」(何と!一度しか版を出していなかったようです。)
本屋で手にした時は、あまりのうれしさに「震えました」

ご指摘の通り、この作品の時代はまだ「しーじー」などはしょぼかったので
「手作り」で特殊効果を行っていました。
あの「ばなないぬ」には、度肝を抜かれました。
本当にどうやって撮影したのでしょうか?
でも、変形前(?)のワンチャンはとても可愛いと思います。
それにすごい演技だと思います。

今は特殊効果というと殆どCGになってしまい、こういう手作りが
殆ど見られなくて残念です。
(手作りは多分、CGよりもコストがかかり、再利用しづらいからだと思います。
CGなら「データー」としてまた別な作品でも、利用できる気がします。)

この作品を初めてテレビで放送したのはフジテレビで、
その後は、「漢局」くらいしか放送していない気がします。
現在では、あまりにもグロすぎて、もう放 削除

2012/2/18(土) 午後 9:37 [ ダムダム人 ]

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おはようございます。ダムダム人さん。
ダムダム人さんがこの映画をお好きだというのは知っていましたよ。
喜んで頂けると思っていました。私もすご〜く好きです。
私はもともと本をほとんど読まないので、この原作本も読んでいないのですが、「猿の惑星」以来久方ぶりに原作本を読んでみたくなりました。本屋さんで探してみます。

あのワンちゃん<バナナ犬>とはいい表現ですねえ。確かに皮の剥け方は、そのまんま<バナナ>。映画の中で一番最初のショックシーンでしたね。
いつの日か、CGが飽きられた頃に、<CGを使っていないSF映画だあッ!>と脚光を浴びないかなあ、と考える今日この頃です。
CG未使用ということが映画の呼び物になる日がきっと来る、と信じてしまうのです。
そうそう、この映画のテレビ放映を見た時、おなかが割れるシーンでは、手がちぎれるところはやっぱりカットされていましたね。
あそこのシーンはCGじゃない分、子供が見るとホンモノじゃないかって思うほどリアルだったので、今の時代ではやっぱり放映は無理ですね。

2012/2/19(日) 午前 11:18 [ qjq*m*60 ]

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俗にいわれる二番館、あるいは名画座でこの映画を観た時はとんでもない恐怖と、爆笑に変わったあの血液検査シーンで大いに楽しみました。いまでも見事な緊張と緩和のある映画だと思いますね。

私はカーペンターのファンですが、特にこの映画と「マウス・オブ・マッドネス」がお気に入りです。またSF映画とモリコーネの音楽の組み合わせも珍しく、その意味でもこの映画は大好きです。昨年リメイクされたんですが、日本ではまだ公開されてないですね。公開されたら観たいのですが、きっとカーペンター版は超えられないでしょう(期待もしてるんですよ)

DVD持ってないのでqiq*m*60さんの今回のブログを読んで買おうかなって思います(笑)ありがとうございます。

2012/2/19(日) 午前 11:47 [ mallorcagogo ]

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こんにちは、マジョルカさん。
いつもありがとうございます。
マジョルカさんもこの映画、お気に入りでしたね。
ほんとにこの映画は名作です。ぜひDVDをお買い求め下さい(なんて)。
あの血液検査のシーンは、ほんとに事前にネタを知っていなくてよかった、って思いましたね。映画のシーンであれほどびっくりしたのは、後にも先にもこの映画が一番だと思います。

「マウス・オブ・マッドネス」観ました観ました!これも面白かったです。<ええッ!?>という終わり方でしたね。
ラスト近くの、いくら道を進んでも進んでも同じところにたどり着くシーンが、非常にコワかったです。
またこういう名作ホラーを観たくなりました。

2012/2/19(日) 午後 0:52 [ qjq*m*60 ]

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もう大好きな映画です。オープニングからラストまで!あのオープニングのなぞがグッと効いてますね
場面変わって犬を追うシーンに巨匠モリコーネの鼓動打つような♪テーマ、もう最高!クリーチャーもすごい!
南極基地という狭い世界というのも恐怖心を煽ります。心の変化が人間ドラマですねw

ゾンビも好きですが、日本劇場版(アメリカ版?)のオープニングで惑星の爆発シーンから始まって、ゴブリンのテーマのバージョンがいいです。音楽の効果というのも非常に重要な要素ですね。
この遊星からの物体Xはご家庭1つは必需品の名作ですw

2012/2/22(水) 午前 8:03 ますけん

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こんにちは、ますけんさん。
実はインフルエンザが長引いておりまして・・・お返事おそくなってすいません(まだ直ってないのですが)。
ますけんさんの<物体Xはご家庭の必需品>に賛成票一票です。私も自分の嗜好にこれだけぴったり合った映画は非常にまれで、最初から最後まで一分たりとも飽きさせない展開には、ほんと脱帽ものです。
「物体Xビギニング」早く観たい・・・。
ゾンビの爆発シーンから始まるバージョンはテレビで観ました。
音楽は残念ながら覚えていないのですが、観たのが物体Xと同時期のおぼこい高校生の頃だったので、震えるほど興奮したのを覚えています。
トラックバックありがとうございます。私はトラックバックのやり方を知らないので今のところ出来ませんが、ご迷惑でなければやり方を覚えてそのうちトラックバックさせて頂きます。

2012/2/27(月) 午後 5:14 [ qjq*m*60 ]

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影が行く--前日談--は
今夏8/4に公開されるようです。
ただ、残念ながら地方での公開は
厳しいものがありそうです。
配給が「ポニーキャニオン」なので
多分、DVDソフトを売るための
「お披露目」として公開するような気がします。
ワタシは輸入版を買いましたが、
国内版がでたら即買います! 削除

2012/6/3(日) 午後 9:49 [ ダムダム人 ]

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こんばんは、ダムダム人さん。
いつもありがとうございます。
いよいよ公開ですか!情報ありがとうございます。
なんだかんだと最近映画館に行っていない私ですが(最後に映画館に行ったのが「ポセイドン」です。悲しい・・・)、これは絶対映画館で観たいです!
でも私は田舎なので、公開されませんかも知れませんがねえ。公開されることを祈っています。
そしてDVDも絶対買いです。実はYOUTUBEでところどころ観たのですが、身震いするほどいいですね。なぜあまりヒットしなかったかが不思議です。
今から楽しみです。ほんとにありがとうございました。

2012/6/3(日) 午後 10:19 [ qjq*m*60 ]

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