all-purpose yardsをどう訳す?
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これまでディフェンスの話をしてきましたが、
ここで翻訳の話に戻りたいと思います。
フットボールに関連する番組や映画を字幕翻訳する際、
非常に厄介なのがカタカナ語の多さです。
町の名前、
チーム名、
選手名、
ポジション名、
プレーに関する用語、
反則に関する用語など…
これらはほぼすべてカタカナ表記されるため、
長い名前の場合、それに字数を取られて原音の内容を十分に出せずに 歯がゆい思いをしたり、 名前を出さずにうまく内容を訳出できないものかと 頭を悩ませることがしばしばです。 また、原音では一言で表現されているのに
日本語では一言で表せる言葉がない、 というものは特に厄介です。 例えば
all-purpose yards
これは
(1選手の)ラン、レシーブ、リターンの合計獲得ヤード
を表すものです。
そのままカタカナにして
「オールパーパスヤード」
とする方法も考えられますが
これで果たしてどれくらいの人がすんなり理解できるでしょうか。
書籍やウェブサイトの記事なら
注釈を付けて意味を書き添えることもできるでしょうが
注釈を付けられない字幕で使うのは
ちょっと適切とは言えない感じがします。
また、カタカナが10文字並んで見た目もよくない上、
最後の部分が「パスヤード」となっているので
一定時間でさっと消えてしまう字幕では
誤解を生む可能性がないとも言えません。
では文字通り日本語にして
「全目的ヤード」
としたらどうか。
これも日本語のフットボール用語として定着していないので
すんなり理解されるとは思えません。
似たような言葉に
「総獲得ヤード」
というのがありますが、
こちらはチームが獲得したヤードの合計を表すもので
all-purpose yardsとは根本的に違うので
誤訳となってしまいます。
あと
「スクリメージヤード」
という言葉もありますが、
こちらはリターンが含まれないので
これも誤訳になります。
それで結局
「ラン レシーブ
リターンの合計獲得ヤード」
のようにすると
それだけで19文字も取られてしまって
他の内容を出せないといった
歯がゆい状況が生まれるわけです。 |

