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P.A.(プライベートアクトレス)

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P.A.(プライベート・アクトレス)

小学館 フラワーコミックス 全8巻 + 特別編 
(小学館文庫からも全4巻で、出ています)
著者 赤石路代

榎本加奈子主演でドラマ化されたことがあります。

P.A.とは、プライベートアクトレスの略。
プライベートアクトレスの舞台は、スポットライトの下ではなく、現実世界。
個人的に依頼された人間を演じる女優。

主人公 小早川志緒はお嬢様学校に通う女子高校生。
母は清純派美人女優、永沢さゆり。
父は妻子ある演技派俳優、緒方正和。
しかし、母は未婚。両親2人の関係は誰にも(父にすら)秘密の、隠し子だった。
志緒は、華やかな世界を冷ややかにみつめて育ってきた。

普段は、「ハイネの詩集」が似合うよう、はかなげな美少女を装っている。
けれどもひとたび仕事の依頼が入れば、仮病をつかって早退し駆けつける。

ちょっぴり怪しげな、表向きは主にエキストラを扱う芸能プロダクション。
そこで、志緒は、その美しい外見だけでなく、
両親譲りの天才的な演技力を生かして
P.A.(プライベートアクトレス)として活躍する。売れっ子女優なのだ!
ちなみに頭も運動神経もよい...(名門女子中学への潜入時参照)

P.A.は、「個人的に依頼された人間を演じる仕事」
人間関係に深く入り込んで立ち回らなければならない、ちょっと、アブナイ仕事。
それこそ、詐欺スレスレ...!?

例えば、周りからは「死んだ」と言われるほどずっと行方不明だった娘役。
難しいのは、娘の死を信じられず、娘を探し続けていた社長に、
「本当に生きて帰ってきた」と思わせなければならないこと。
本当の父親に接するように娘になりきる志緒。
今回のP.Aの仕事の終わりは、不治の病に冒されたその社長が他界するまで、、、。
社長は、娘ではないと悟りながらも愛を持って志緒と暮らし、穏やかにその日を迎える。
志緒も役目を終え、せつなく幕が下りる。

しっかりした親友。名家のお嬢様。婚約者。ガールフレンド。交霊術師。
病気で文通相手に会いに行けない子の代わりとか、
いじめで死んだ女の子の中学校へ行っての調査とか、
今でいう認知症のおばあちゃんの孫とか、
「父の本妻の息子と恋人になったフリをして父に会いに行く」なんてのもあったなぁ。

いずれも志緒の天才的演技で、いろいろな壁を越えていく。
演じる期間もそれぞれ。
そうして、演じることで、相手や周りの人が幸せになる手助けをしているのかもしれない。
「女優っていうのは人間が好きな人がするもの」
後の志緒の台詞が響きます。

そして、P.A.中、最大の出会いは、羽村知臣
母の恋人だと思いきや、彼もP.A.だった!!
複雑な出生を持つ知臣とつきあいはじめ、志緒の運命は劇的に変わる。

大女優の未婚の母を持つが故、表舞台には出られない志緒。
心では「女優になりたい」と叫んでいる。
普段は何でもないように、女優になる気なんてないようにふるまっていたのに、
知臣に見透かされてしまった。
けれど、そうして自分と向かい合うことで、
自分のあるべき姿を見出していく気がする。
女優として表舞台に立つことを決心する志緒。

ちょうど私生活もガラリと変わる。
母が飛行機事故で女優引退。
事故が原因で父と和解。
同じ頃、知臣は亡くなった父の財産をうけつぎ、仕事に追われることに、、、。
2人はまるで「ロミオとジュリエット」

ちなみに知臣は後に「P.A.として見合いをぶち壊す恋人役」をしていて
ものすごーく惚れられ、その依頼者に刺されて入院したことがきっかけで
P.A.から足を洗う決心をしたようです。

志緒はP.A.時代に培った人脈もものすごく、
志緒とは因縁浅からぬ女優「十文字花菜=両堂沙都香(漢字失念)」との対決で、
弱さも見せつつ、成長し、
「大女優は国王とも結婚できる!」を合言葉に?
何年か後、大女優になった志緒は、立派に会社を立て直した知臣と、
☆HAPPY END☆

ところどころでみせる志緒の演技の凄み、
志緒の女優と母親への思いと葛藤。
女優対決でみせる強さと弱さ。
などにずいぶんとはまったものです。
ありえない設定も多いですが、私好みです。

そして、志緒の名言集!?も光ります(笑)
先ほど「女優って人間が好きな人がなるもの」以外にも
「自分はP.A.として見てきた人生が多い分、許せることも多いよ」
加えて、特別編の中で、亡くなった友人を思う依頼者に向かって、
「友だちは多けりゃいいってもんじゃない。
 あなたがいるってだけでその人は幸せ」というシーンも印象深いですね。
P.A.と素の合い間にみせる言葉に志緒の人生観がでているんですね。

それから、1話ずつのタイトルを「映画や、名画、古典作家、女優など」と
絡めて、内容もそれに合わせているのは、凝っていたのではないかなぁ。
「たとえばハイネみたいに」「ナイチンゲールはもういない」「モナ・リザの微笑み」
とかそんなカンジでした。

いつか、ダリの絵(時計がぐにゃ〜ってなっている絵ってわかるかなぁ?)
にちなんで、ストーカーの集めた「パンツ」をそれに見立てていたのは笑いました、、、。
(著者自身も作中で「ごめんねダリ」とおっしゃってましたが、)

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