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戦う学芸員Tの博物館学。思ったままに書き連ねます。

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アンギン展の成果

昨日でアンギン展が終了しました。
常々数ではないと思いつつ、やっぱり数もそれなりに必要ではあるわけで、一応確認しておきます。
 
まず、単純に結果です。
 
観覧者数:5,068
一日平均:99.4人(51日開場)
一日最高入場者数:336人(319日・日)
一日最低入場者数:4人(124日・火)
会期中総入館者数:5,886人(一日平均:115.4人)
企画展率:86.1
 
正直、予想をいい意味で裏切られました。
最終的に5,000人を達成しました。
 
もともと低い予想でした。
というか、当初4,000人すら危ういのではないかとすら思っていたので、その意味では良かった。
 
平均でギリギリ100人を切ってしまったのは残念だったかな…。
 
なお企画展率は、やっぱり単純には計れません。
でも参考までに、土日祝日のみで見てみると、81.1%(2,828/3,489
予想として、有料入館者では、8割を切るでしょう。
たった100円しか違わないのに、この企画展率というのは、マネージメントのためには考えるべきデータなのかもしれません。
つまり、儲けではなく、見てもらうことを優先する。そういう考え方ができるかどうかということ。
 
推移をグラフにすると、こんな感じになりました。
 
イメージ 2
 
最後にグンと伸びてますね。
実際に会場の雰囲気を見ていても、口コミで広がったのではないかという気がしました。
でも、冷静に考えたら、一番上の線が、予算書見込みを達成するための線、それが厳しいと思ったので、個人的に目標値を落として一日ごとの平均値のラインを出し(まん中の線)、それでも厳しいと思ったので、80人平均というライン(ある意味最低ライン)を加えておいた、その80人平均は上回ったということなのです。
 
最後に盛り上がったのは良かったとは思いますが、冷静な判断は要求されるかも。
 
これまでの冬の企画展での比較は以下の通り。
 
イメージ 1
 
こうやって見ると、冬に一日平均100人を超えるというのは、簡単ではないということがわかるかもしれませんが、それでも…。
 
そして、並んでいる数字を比較する限りでは、5,000人達成で、ギリギリ体裁を保てたように思う訳で、決して多かったと言えないのも、冷静には言わなければならないかもしれない。
そこは肝心でしょう。
 
なお、雪が少なかったのに救われた面があったのは、否めないと思います。
会期中一番降った日でも22cm、一番積雪量が多かった時でも65cmです。
これは少ない。
雪が多いから少なくなるというのは、これまでの経験から確実に理由としてあります。
なので、これが例年並みの雪の量だったらどうだったかと思うと、5000人というのは厳しかったのではないかと思われます。
 
実は雪が少なくても少なくなることがあるというのも、今回4人という日がありましたので、証明することになってしまいました。
いずれにしても、雪が出足を止めることにはならなかったのが、幸いでした。
 
ということで、最後に盛り上がったのは、素直に喜びつつ、時に冷静に今後を見据えなければならないという、そういうアンギン展の結果だったと思います。
 
ところで、最終日に、今回最も喜ぶべきかもしれないことがありました。
と言うか、正直本当に驚いたことです。
 
ミュージアム・ショップで、アンギン関連の商品が品揃えされました。
敷物、小物入れ、バッグ等々、アンギンの製品が多々あったのですが、そこに、袖なし1点がありました。
うっかり写真を撮っていなかったのですが、博物館のツイッターで紹介されていました(下記リンク参照)。
 
ツイッターにある通り、その価格、194,400円!
それが、最終日に売れたんです!
 
あるご婦人が、昔お母様がアンギンのようなそんな作業をしていたことを思い出し、それで展示商品が気になってしょうがなかったとのこと。
最後に決心されて、ご購入されたわけです。
そりゃあ、20万円にもなろうかというものを買うのに、そう簡単に決心はつかないでしょう。
でも、思い出を本当に大事にされている、その方に買われて、袖なしも喜んでいると思います。
 
でもハッキリ言って、売れないと思っていました(失礼)。
アンカリング効果(高い商品を見る事で、値が低い物なら購入する気になるということ)にはなると思っていました。
それが売れたんです。
もう、このアンギン展の最大の成果と思ってしまいました(笑)。
 
アンギン展についてはいろいろと評価があると思うけど、とにかく最後に本当に嬉しいことが起こったのが何よりでした。
めでたし、めでたし…。
 
さて、次の企画展のテーマは「猫」。
これは、ハッキリ言って、稼ぐために取り上げたテーマです。
だから失敗が許されない。
さらに気を引き締めるべく、新年度を迎えようと思っている、戦う学芸員Tでした。
 

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