労働者の使い捨てを許すな!厚労省前(12.2.29)
2月29日午後、労働政策審議会の開会にあわせて、実効性ある有期雇用法制の実現を求める共同行動が厚労省前で行わ、 早朝からの大雪がおさまったものの、強い風が吹いて冷え込みがますなか、連絡会(全国ユニオン、連帯ユニオンなど)、全労協、全労連の各労組から100人あまりが結集した。
この日、審議会に提出される厚労省の法案要綱は、「入り口規制」を見送って有期雇用の乱用を追認することになりかねないと強い批判の声をあげた。
なお、同日の審議会の答申は見送られ、次回は3月5日。
【解説】
格差と貧困の元凶=有期雇用の濫用規制には「入り口規制」こそ必要
有期雇用とは、半年、1年などと期限を区切って雇用する働かせ方。
期間の定めのない雇用が当たり前だった日本では、1998年、労働者派遣法の自由化と同時に、労基法上の有期雇用規制も緩和された。
当初は、商品開発やイベントなど、一定期間しか業務がない場合に有期雇用を認めるとしていたが、現在では、例外と原則が逆転して、あらゆる職種、業務で爆発的に広がり、有期雇用で雇い入れて無制限に契約を反復更新する手法がまかり通っている。
資本にとっては、いつでも好きなときに、能力不足や業務量の減少を理由に雇い止めできる(リーマンショック当時の日野自動車の期間工の雇い止め無効裁判は完敗した)。他方、労働者は、同じ仕事を何年も続けているのに正社員と労働条件差別があるうえ、いつ雇い止めされるかにおびえながら、長時間労働、管理職のセクハラやパワハラを我慢して働かざるをえない。
こうして、この10年間のうちに、正社員を派遣や有期雇用に置き換える、あるいは、有期雇用を「お試し期間」のように利用して、新卒の若者を採用しては切り捨てる労務管理が横行するようになった。
大企業の内部留保(かくし利益)はこの10年で270兆円と1.5倍にふくらんだが、労働者の平均年収は467万円から412万円へと50万円以上もダウンしている。有期雇用と派遣労働は、格差と貧困、過労死と精神疾患の温床にほかならない。雇用の原則はあくまで「期間の定めのない雇用」だ。
労働政策審議会と厚労省は、有期雇用労働者の立場から雇い止めへの不安や所部ウニ対する不満が出ている現実を認めながらも、財界の要求を受け入れて、「入り口規制」(有期雇用を利用できる業種やケースを限定すること)を見送って、「出口規制」だけにとどめた。
その出口規制も、通算5年経ったら無期雇用に転換させる。ただし、転換後の労働条件は有期時代と同一とする、5年以上有期を続ける場合は6カ月の「クーリング期間」(就労継続できない期間)を設けるなど、有期雇用の濫用を実質的に追認するものとなっている。
差別と貧困の元凶=「有期雇用」の濫用を追認する政府案反対!
|