【開幕直前!40クラブ別戦力分析レポート:浦和】チーム再建はミシャに託された。浦和を真の“チーム”に再編し、復興を誓う(12.02.24)
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【開幕直前!40クラブ別戦力分析レポート:浦和】チーム再建はミシャに託された。浦和を真の“チーム”に再編し、復興を誓う(12.02.24) 【今季のみどころ】---------- もう一度土台からしっかりとチームを作り直す。 昨シーズンは浦和OBのゼリコ・ペトロヴィッチ氏を招聘して再出発を誓ったが、経験が乏しい指揮官のもとで就任初年度から結果を求めた結果、フォルカー・フィンケ体制下よりも数字が悪化。シーズン序盤から苦戦が続き、J1残留が精一杯という悲しい1年を過ごしてしまった。 もう失敗は許されない。クラブ首脳陣は昨年の反省を踏まえ、「実績と経験があって、戦術的、戦略的な引き出しがあって、クラブを安定させることができる方に監督をお任せしたい」(山道守彦強化部長)とJリーグで実績十分のビッグネームに再建を託すことを決断。肝心の交渉人事では手間取ったものの、最終的にはミハイロ・ペトロヴィッチ監督という折り紙付きの指導者を招くことに成功した。ミシャの愛称で知られる名伯楽についてはいまさら説明不要だろう。「攻撃的で魅力あるサッカー」を見せるチームに仕立て上げること、「浦和のサッカーだとみなさんがすぐにイメージできるサッカー」を作り上げること。広島がそうであったように、浦和を唯一無二の高みへと導くことが新監督には期待される。 それは簡単な道のりではない。旧ペトロヴィッチ体制のチームは特定の個に頼ったシンプルなスタイルで戦ったが、新監督が思い描く理想はチームが真の意味で“チーム”にならなければ成立しない。「どの選手にも求めることはチームプレーに徹してもらうこと。1人で試合を決定づけるような選手は私のチームにはいません。チームで戦い、チームで勝ち、チームで負ける」。そのためには選手全員が運動量を上げ、インテリジェンスを高め、コンビネーションの精度を高めていかないといけない。味方のために走り、味方のために考え、味方のためにプレーしなければいけない。 ただ、浦和にはフォルカー・フィンケ氏のもとでパスサッカーに2年間取り組んだ下地があり、昨年後期の堀孝史体制でも流動的に仕掛けるサッカーを展開していた経験がある。「広島時代には監督のサッカーが浸透するまで1年という期間が必要だったが、浦和ではあまり時間がかからないと思っている」と槙野智章が話すように、広島時代に比べれば指揮官の苦労は少なくて済むかもしれない。 槙野や柏木陽介といったミシャスタイルの薫陶を受けた選手がいるのも指揮官にとっては心強いだろう。一から始めなければいけなかった広島時代と異なり、すでに監督のイメージを体現できる選手がピッチ上にいることで他のメンバーも考えを共有しやすくなっている。とはいえ、少なからず時間はかかるだろう。ミシャのサッカーは日々の精錬がものをいう。繊細で美しいが故に、ちょっとしたズレが全てを狂わす。感嘆よりも落胆が強いゲームもあるだろう。プラトー(一時的な停滞、横ばい)の状態が続くかもしれない。その時、チーム、選手、サポーターが明日を信じ、上を向き続けることができるか。来シーズンは浦和に携わる全ての人間が試される1年になるだろう。 ミシャが「魔法をかけて1日ででき上がることはない」と言うように、一朝一夕で身につく単純なスタイルではない。だが、苦しい時期を我慢して乗り越えることができれば、ピッチ上で魔法が躍る日が来るはずだ。 【注目の新戦力】---------- ●DF 20 槙野智章 新生レッズの旗頭にならんとドイツから戻ってきた。「自分のプレーがいかに出せるか、チームのために出せるかを考えた」。欧州に残って挑戦を続ける道も残されていたが、考え抜いた末に自分の特徴をよく知る恩師のもとでプレーすることを決断した。 ドイツでは苦しんだ。出場機会に恵まれず、ベンチにすら入れないことも少なくなかった。しかし、本人はその苦い経験もプラスに捉えている。「自分の中では無駄ではない1年だった。本当にいい1年だったと自信を持って言える。それを証明するためにも、今後の戦いが大切になってくる」。 逆境のなかでもつかんだものはある。「広島時代は若いプレー、頭を使わない勢いだけのプレーだったが、ドイツに渡って頭を使うプレー、より今何をしなければいけないのかを考えて、周りを見てプレーしていた」。もがき苦しむ中で成長した姿を今季はJリーグで披露する。 ●MF 22 阿部勇樹 このままでは何もかもが中途半端になる。何かを変えないといけない。戦いに集中し切れない心理状態にあったという阿部は2010年8月、レスターに移籍して新たな刺激を求めた。 未知の世界は楽しかった。「何も知らないところに行ったり、自分で調べたり、生活する中で毎日が何をするにも楽しかった。面倒くさいと思うこともなかったし、すごく濃かったと思う」。これまでと異なる日常生活、文化に積極的に触れることで自然とサッカーに対する情熱も取り戻した。 フィジカルコンタクトの激しさで知られるイングランドでも渡り合える手応えはつかんでいた。それでも悩みに悩み抜いた末に浦和復帰を決断した。当然、最初は周囲から反対されたが、「浦和では正直なにも成し遂げていない。やり残したことがある」という自分の正直な気持ちに従った。 やり残したこと、それは浦和でタイトルを獲得すること。「ACLは別物という感覚。リーグ、ナビスコ、天皇杯で優勝していない」とかつて在籍した3年半で成し遂げられなかった悔しさが今も燻っている。 浦和の置かれている現状は理解している。「過去には戻れない。どうやって新しいレッズを作っていくかが大切」。新監督のもとで再スタートを切るチームと一緒に、また新たなレッズの歴史を紡いでいく。 ★開幕時の予想布陣はこちらでチェック! 【クラブからのお知らせ】---------- ☆セットチケット発売中! 2011成績 リーグ戦 J1 15位 天皇杯 ベスト8 浦和 移籍情報 2012.02.24 Reported by 神谷正明
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