休みには中古屋のはしご

基本独断的音楽鑑賞記のつもり。2014年再開設。オフクロがまだまだがんばっているので書ける駄文です。

本の鑑賞

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最後の波の音/山本 夏彦

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20170207(了)
最後の波の音/山本 夏彦(1915/6/15-2002/10/23)
 (1)私の「男子の本懐」
 (2)人はさびしき
 (3)向田邦子の語彙
 (4)花柳界の行方
 (5)寄せては返す波の音
  2003年3月/エッセイ/文藝春秋(単行本)/中古
   「文藝春秋」連載『愚図の大いそがし』 平成10年9月号〜14年1月号 
   「諸君!」連載『笑わぬでもなし』 平成10年9月号〜14年11月号
   の中から抜粋編集
   <★★★★>

この嫌味ったらしい御仁のコラムをまとめた本は、長い間にたぶん10
冊以上は読んだろうと思う。数はわからない。
どれを読んでも面白いから、知らない方には是非読んでごらんと言い
たい。
でも、一篇ごとは短いので、いちいち覚えてられない。
今回のは、なんとなく読んだことがあるものが混ざっている気がする。
編集ものということになるんだろう。いや、同じようなことを書かれるこ
とが多いから、単に似ていただけかもしれない。
おそらく始め10数枚20数枚と書いたものを、削りに削ってここまで短く
しているものだから、いい文章なのかどうかは異論もあるかもしれない
ものの、中身が濃い。
中には濃すぎてどうしてもわからん、説明がほしいというものも、ワタシ
なんかには少なくない。
明治大正昭和、中でも戦前の昭和にはこだわりがあって、人がどれだ
け安易に忘れてしまっているかを、ねちねちブツブツと責める、嗤う。そ
の理屈がいかにももっともである。
ベースは、文学、政治、男と女、雑誌の編集や経営、そしてご自分の
来し方。タイトルによる括り方はいたって便宜的なので、括りになって
いない。さてさて・・・何を書いたらいいものやら・・・
どのジャンルも面白いのだが、男と女の関係と、有名人(政治家だろう
が文豪だろうが有名俳優だろうが)の悪口は絶対的にオモロイ。
いやいろいろメモったが、アップすることもないでしょう。
「なんだい、そりゃあ、感想文じゃなかろう!」でしょうが・・・
彼や彼のコラムに親しい人たちの一部・・・、石井英夫、辻まこと、藤
原正彦、阿川弘之、鴨下信一、久世光彦、幸田文、竹田米吉、植田
康夫、寒川猫持など。
久世氏はワタシファンでしたが、亡くなってしまった。幸田文さんの逸
話はかつて読んだ気もするのに、ズンときました。
ラス前の安部譲二の篇など、珍しくおかしく、かつしんみり。ちょっと受
けを狙いすぎじゃない?
そしてラストの「寄せては返す波の音」は、山本翁のまごう方なき‘総
まとめ’。
約70篇。
ワタシ、明らかに山本翁(はヘンか、もう亡くなっているんだものな)の
文章を読むと、真似てしまうときがある。いや、読んだ後だけじゃない
な、普段でも時々やらかす。はっきりと特徴があるからね。
書いていて気づくことがある。気づくとオカシイ。
この人の読者は多かれ少なかれ、この傾向あるんと違う? 周りに翁
の読者がいたことはないから、笑いあえたことはないけど。
翁の魅力は、ひょっとするとこの「文体自体に凝縮されている」という
ことになるのかもしれない。


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