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イタリアは結局、1トップ+1.5列目で決勝まで進んできた。
予選でのトニ&ジラルディーノの2トップやデルピエロを入れた3トップも試した。
が、やはり最終的に落ち着くところは、1トップ+1.5列目なのだろうか。
トニ(ジラルディーノ)+トッティである。
過去のイタリア代表では、バッジオ、ゾラ、デルピエロなど、得点も決められてラストパスも送れる
選手を2トップの一角、1.5列目という役割を担っていたのだ。
今回のチームでは、2人の優秀なトップ選手がいるのでトッティを2列目にして3人で攻めればいい。
4バックの前に3枚の守備的中盤、これでカテナチオは完成する。2−1−3−4の布陣。
しかし、これではもう一人の優秀な選手が溢れてしまうのが今回のイタリアである。
それが、背番号21番のピルロ。
近年のイタリアにはいなかったタイプの典型的なゲームメーカーだろう。
私には80年代ベルギーのシーフォ、90年代初めコロンビアのバルデラマなどのプレーが
頭に浮かぶ。
ボールに数多く触れながら、中盤の深い位置からゲームを組み立てながら上がっていくのが、
最大の特長である。
現代サッカーではボランチがその役割を担うのだが、彼には他のチームのボランチほどの
守備力・身体的強さがない。
そして、現代サッカーでトップ下に求められる、スピードと得点感覚、相手DFの背後に走りこむ走力、
後ろを向いた状態でパスを受けられる強さも、彼には無いように見受けられる。
これでは、なんだか中途半端な選手のようだが、イタリアの攻撃はまちがいなく彼が操縦しているのだ。
試合の中で一番ボールに触れているのが彼であり、彼の長短織り交ぜたパスがイタリアにリズムを
もたらしているのだ。世間ではトッティがイタリアの中盤を支配していると言われがちだが、
イタリアの中盤を支配しているのはピルロである。
彼のポジションは2列目と3列目の間、つまり2.5列目なのだ。
時には王子様を囮にしてパスを送り、他の選手もまず王子様ではなく、ピルロを探しボールを渡す。
そして本来彼のポジション(ボランチ)で担うべき守備を隣にいる守備的MF(3列目)
ガットッーゾが全て引き受ける。
その人相といい、気性の荒さはまさに「獰猛な犬」。一度噛み付いたら離れない。
オシャレなイタリア代表では異彩を放っているが、彼こそがカテナチオの門番なのだ。
チェコ選でネドヴェドとのマッチアップで見せたボールへの執念が全てを物語っている。
この大会、この二人がそれぞれの役目を理解し任務を遂行しているからイタリアは決勝まで
勝ち残れたのだ。
いよいよ決勝戦。二人の出来が試合を左右するだろう。
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