良聴ブログ「少し本を読んでみましょうか」

そよ風に包まれての読書。気持ちいいですよね。

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「叱らないしつけ‐子どもがグングン成長する親になる本‐」

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このページを訪れる方が累計1,000人を超えました。
いつも見てくださる皆さんにお礼申し上げます。
これからも、お時間があればお付き合いください。よろしくお願いいたします。


今回、紹介したい本は、

「叱らないしつけ‐子どもがグングン成長する親になる本‐」
親野智可等 著  PHP研究所 発行

です。

著者は公立小学校で23年間教鞭をとり、その中で親が子供に与える影響力の大きさを痛感したそうです。
この本は、例がいくつもあげられていて、「しつけ」ということを教えてくれます。

「子供たちが立派に育って欲しい」
親にとって誰でもが願っていることでしょう。
「立派に育って欲しいから、厳しく『しつけ』して、育てなければ」
これも、よく考えていることでしょう。

けれども、
叱ることと厳しさは別のモノであると著者は指摘しています。

叱ることで、子供は少しずつ自信を失い、親の愛情への疑いが芽生えると述べています。
「〜しないとだめだ」というような否定的な言い方も良くないようです。
子供は無意識に自分自身が否定されているように感じるからです。
これらは、ボクシングのボディブローのようにだんだんと効いていくそうです。

親にとってのしつけとか教育のつもりであることが、
実は子供の心に傷を負わせることに繋がる。
気をつけなければなりません。

それでは、厳しくしつけるにはどうするのか。

著者は厳しさを
○継続性
○一貫性
○身をもって示す
という三つの条件で表しています。

このことは、とても印象的でした。
時と場合によったり、時々の感情によって対応が変わらない。
言うことと行動している事が矛盾していない。
これらは、大人同士の中でも信頼を得る為に大切なことですよね。
子供たちは、自覚しているかどうかはわかりませんが、親の行いを日々見ていて、
親の一言の重みを見抜いているようです。

そして、
『しつけ』の前に、
まずはコミュニケーションやスキンシップを通して、
子供たちの心を親の愛情で一杯に満たしてやることが大切とのこと。
親の愛情は、三度の食事と同じで「昨日はあげたから、今日は必要ない」とはならないそうです。
親の愛情を子供たちが実感し、心が満たされていてはじめて『しつけ』ができると著者は述べています。

厳しくしつけるというと、いつもガミガミ叱るようなイメージがありますが、そうではないんですね。
「このようにしまょうね」とやさしい表情で応対していても、
いつも一貫性を持って子供たちに教えてあげたり、
親自身が決められた事を守っていく姿勢を子供に見せることで、
子供たちは親の言いたい事がわかるようになっていくようです。

それでも、言うことを聞いてくれないことが度重なると、感情的に叱ってしまいそうになります。
あとで失敗したなと後悔することもあります。

大人でも日頃の習慣を変えることが難しいように、
子供たちにとっても今までにないことを身につけることは難しいものだと著者は述べています。
「出来なくても、この子には他にもっと良い所がある。」というように
良い所に目を向けて、短所に目をつぶる勇気も必要だそうです。

子供が、赤ちゃんとして生れたとき、
「ずっと元気でいてくれたらいい」
「ずっと笑顔でいてくれたらいい」
赤ちゃんの存在をそのまま受け入れていたけれど、
なぜか、
知らないうちに、
「ちゃんと挨拶ができるようになってほしい」
「学校から帰ったら、すぐに宿題をしてほしい」
「しっかりと片付けができるようになってほしい」
いろいろと要求が増えてしまうのです。
子供たちの事を思うがゆえに仕方ないですけれど・・・。
まずは、
赤ちゃんとして生れたあの時の気持ちをいつも思い出して、
「今、こうしてすくすくと大きくなってきている。」
その有難さを忘れないで、子供と接していきたいです。

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「脳の右側で描け」

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今回、紹介したい本は、

「脳の右側で描け【第3版】」
B.エドワーズ 著  北村孝一 訳  エルテ出版 発行

です。

写実的な絵の描き方、練習の方法が書かれた本です。

皆さんは、絵を描くことが好きですか?
私は絵を見ることは好きなのですが、描くことは苦手です。

小さい頃に学校で、静物や風景のデッサンをしたり、水彩画を描いたりという記憶はありますが、
絵の描き方を習った記憶が無いのです。
学校の先生は、ちゃんと教えてくださっていたのだと思いますが、私が聞いてなかったのでしょうね・・・。
身体や心が成長しても、絵の技術があまり成長しないで稚拙なままなので、
結局、描くことが億劫になってしまいました。

描くことはしませんが、
美術館に行って絵を見たり、テレビで画家のドキュメンタリー番組を見たりと、
絵に興味はあるので、この本を選んでみました。


絵を描くには、いくつかの基本技能を身につける必要があり、
根本的な技能に次の五つがあるそうです。
 絵を描く五つの基本技能
1、端部の知覚
2、スペース(空間)の知覚
3、相互関係の知覚
4、明部と暗部の知覚
5、全体の知覚

そして、
これらの技能を発揮するために、対象の見方が大切だというのです。

見方というと、「対象のどの場所を見るか」とか、「視線の動かし方」のようなことを想像しますが、
そうではなくて、
ある意識状態、
著者は「Rモード」と表現していますが、
Rモードの意識状態で、対象を見ましょうというのです。
これが本の題名の「脳の右側で」ということです。

「脳の右側、左側」という概念は、
大脳生理学者、ロジャー・W・スペリーの左右の脳機能に関する研究がもとになっています。
脳には相反する機能、思考モードがあって、
言語的、抽象的、論理的な左脳と
非言語的、具体的、直観的な右脳というように、
左右の脳で機能がわかれているというのです。

私たちは普段から、いろいろな場面に合せて左脳を使ったり、右脳を使ったりしているのでしょうが、
絵を描く上で対象を見つめる時に、
Lモード(左脳)が働いてしまってはうまくいかないことを、著者は指摘しています。

この本では、
Rモード(右脳の思考モード)にアクセスする方法や、
その練習の仕方が説明されています。
この方法は、著者が教育現場で用いて実績をあげているそうです。
また、Rモードを引き出す訓練は、企業研修にも応用されているそうです。

著者は芸術教育について、次のように述べています。
『教育の管理者は、芸術科目に関する定見が欠落ぎみで、いまだに芸術教育を「心豊かにするもの」に
格下げすることが少なくありません。
この言葉の隠れた意味は「価値はあるが、不可欠ではない」ということです。
私の見方はまったく逆で、
「読み書き、計算」が言語や数による分析的思考を訓練する上で不可欠であるように、
視覚による感覚的思考を訓練する上で、芸術は必須のものと考えます。
二つの思考モード(いうなれば、絵の細部を理解するものと全体を見るもの)は、批判的思考や意味の推定、
問題解決のためにきわめて重要なものなのです。』

普段の生活や仕事のうえで、
この二つの思考モードを意識的に切り替えながらアイデアを練る事ができれば、
新しい境地を与えてくれそうです。

以前、私がバンドで楽器演奏をしていた時に、
うまくいく時と
なかなかうまくいかない時がありましたが、
この二つの思考モードの違いが現れていたのかもしれません。

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「子供はなぜ嘘をつくのか」

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今回、紹介したい本は、

「子供はなぜ嘘をつくのか」
ポール・エクマン 著  菅靖彦 訳  河出書房新社 発行

です。

日頃から、子供たちに接している人には、興味のあるテーマではないでしょうか。

著者は、2009年米国「タイム」誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」に選ばれ、
嘘研究の世界的権威と言われています。
その嘘研究の権威である著者が、自らの子供に嘘をつかれる体験談から、この本は始まります。
著者は子供のことを信頼していて、これまでの関係からは想像がつかなっただけに、
嘘をつかれたことに大きなショックを受けたそうです。

嘘をついて、その嘘が相手に知られることになれば、相手との信頼関係を損なってしまいます。
失った信頼を取り戻すには、大きな努力が必要になるでしょう。
私たちは、いつごろから嘘をつくことができるようになったのでしょうか?

人は三歳から四歳までに、意図的に嘘をつくことができるようになるそうです。
ただ、嘘という概念を理解するところまでには至ってはいません。誤った言明なら、とにかく嘘と考えるのです。
つまり、
うっかりと不正確な情報を与えてしまったことに対しても、嘘をついたと考えるわけです。
それでも、八歳ころには嘘という概念をおよそ理解するようになります。

嘘の動機には、次のようなものが挙げられています。
○懲罰を避ける為
○他の方法では得られないものを得る為
○自分や友人をトラブルから守る為
○自慢、自賛。他人の関心を勝ち取る為
○プライバシーを守る為
○恥をかくことを避ける為
○力を示す。からかいの為
具体的には煩雑になるので、興味をもたれた方はどうぞ本を読んでみてください。
これらの動機は、子供に特有のものではなく、大人が嘘をつくときの動機でもあります。

また、
ある子供が、他の子供たちよりも頻繁に嘘をつく場合について、その原因もいくつか述べられています。
一つ挙げますと、
「親が嘘をつくところを、子供が見聞きしている」ことです。
この所は特に気になりました。
便宜上のちょっとした嘘、儀礼的にかわされる嘘。
たとえば、セールスを断る時の「(忙しくないのに)今は忙しいので」というような嘘です。
大人にとって、嘘をついた後でも、罪悪感を感じないくらいの小さな嘘かもしれません。
けれども、子供にとってはそれも嘘なのです。
親は子供にとって人生の模範となります。周りの大人もそうです。
私たちは自らが、
どれだけ頻繁に、
どのような方法で嘘をついているのか、一度は考えてみる必要がありそうです。

私たちが子供たちの嘘に直面した時に、
どのような態度をとるのかということでも、その後への影響はあるようです。
具体的な躾のことについても述べられていて、
子供の問題を扱っている科学者やセラピストが現在、効果的と考えているガイドラインを紹介しますと、
○肉体的な罰は避ける。
○嘘をついたことに対する罰と、嘘によって覆い隠そうとした行為に対する罰とを分ける。
○子供の中に倫理観を育む為に、行為そのものの邪悪さではなく、その行為が他人に及ぼす影響を強調する。
○犯した罪に見合った罰を与える。
というものです。

実際、肉体的な罰を頻繁に与えた場合、
子供にとっては罰を受けることへの恐ればかりが強調されて、
なぜ嘘は良くないのかというような倫理観の成長には繋がらないというのです。

長くなってしまいましたが、やはり、
子供たちの成長は、大人の影響を大きく受けるということです。
子供たちの嘘にも、周りの人々の影響が大きいわけで、
私たちの普段のちょっとした言動を子供たちが見ていると思うと、
いろいろと注意しなければいけないようです。
言行一致というか、誠実さというか、考えさせられます。

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強いられる死

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長い間、お休みしていましたが、再開いたします。
お時間のある方はお付き合いください。よろしくお願いいたします。

さて、今回、紹介したい本は、

「強いられる死−自殺者三万人超の実相−」
斉藤貴男 著  角川学芸出版 発行

です。

昨年、平成20年の自殺者数は3万2249人だそうです。
(平成21年5月「平成20年中における自殺の概要資料」警察庁生活安全局生活安全企画課より)
一日90人近くの人が自殺していることになります。
そして、平成10年から11年連続で3万人を超えたということになります。
また人口10万人当たりの自殺者という割合で他国と比べると、
世界でもトップクラスの自殺大国だそうです。

自殺は個人の問題と捉えがちだが、
「10年連続で、自殺者が年間3万人を超えている」という実情をみれば、
これは社会の問題であろうと、著者は述べています。

この本では多くの実例をあげて、自殺の現状を示しています。

○パワハラと過重労働
○死を誘う郵政民営化
○多重債務問題
○倒産という呪縛(中小企業経営者)
○閉ざされた世界(学校、自衛隊)

また、著者は東尋坊での取材を挙げて、
日本全体に自殺を強いる流れがあるのではないかと問題を投げかけています。

「競争社会から弾き飛ばされた人々が飛び降りる結果になるというよりも、
世の中の側が自殺に追い込まれていく人間をあらかじめ生贄か栄養源として計算しておき、
よってたかって貪り尽くす。
それをまた、小賢しいマスコミや政治家が、経済活力だ生産性の向上だと称して賞賛しては拍車をかけていく。
過去十年間の日本では、そんな悪循環ばかりが繰り返されてきたのではなかったか。」
                                      (同書「強いられる死」24頁)

この文を読んで、ぞっとしました。
さらに本を読んでいて、気分が落ち込みました。
私自身、過去にストレスで体調を崩した経験があることから、当時の気分が甦ってきた部分もあり、
また、
自分も自殺を強いる日本の一部分だと思うと悲しくなったからです。

自殺の問題には、さまざまな要因がからんでいるので、一つの対策ではうまくいきません。
社会全体が取り組まなければならないのです。

社会的な構造を改善する為に。
まずは、
自殺が多いという現状を知ること。それは他人の問題ではなく、自分の問題でもあるのです。
そして、
私たちそれぞれが、どのような社会を望むのか考えて、政治に目を向け、
社会を変えていく努力をしなければなりません。

目の前の生きるということに精一杯で、他人のことまでなかなか目が行かない。
視野がせまくなりがちなのが、私たちです。
けれども、
せめても身近な周りの人に目を向ける。
またそこから広げて地域社会に目を向ける。
そうすることで、
「このしくみはおかしいのではないか」
「もっと良い方法があるのではないか」と、
見えてくるものがあるはずです。
その上で、それぞれの立場で、できることから行動を起こすのです。

「皆が安心して暮らせる社会を実現したい。」
これは、
私自身が苦しい時代から立ち直った時に、思った一言です。


▽特定非営利活動法人
 自殺対策支援センター ライフリンク
 http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html

▽あなたの健康百科
 http://www.medical-tribune.co.jp/kenkou/7.htm
以上のページも参考にさせていただきました。

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「もったいない MOTTAINAI」

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今回、紹介したい本は、

「もったいない MOTTAINAI」
プラネットリンク 編  マガジンハウス 発行

です。


この本は、ケニアの環境活動家であるワンガリ・マータイさんが環境問題に取り組む中で掲げてきた
「3R」
 ・リデュース(ゴミの発生抑制)
 ・リユース (再使用)
 ・リサイクル(再資源化)
という考え方を、日本語の「もったいない」という言葉の概念を用いて説明するものです。
文章自体はとても短くて、とても読みやすい本です。
ワンガリ・マータイさんが書いた本ではありません。

さて、

ワンガリ・マータイさんはノーベル平和賞の受賞者です。
2005年2月に来日した時、日本語の「もったいない」という言葉に出合って、その意味を知った時、
とても大事な言葉だと直感したそうです。
というのも、「もったいない」という言葉に「3R」の精神が込められていたからでした。


ワンガリ・マータイさんは

「私たちが住む地球を破壊に追い込む深刻な脅威を減らすには、

資源の無駄遣いをなくし、

使えるものは再使用し、

そしてそうでないものはリサイクルするしかありません。

三つのRは実用的であり、先見性にたけたビジョンなのです。」

このように言っています。


「環境問題」といっても、いろいろありますよね。
資源の枯渇、
温暖化、
森林伐採、
砂漠化・・・。

本当は将来の自分にとって、とても大切な問題。
けれども、大きすぎて、なかなか実感が涌かないわけです。
「有識者や国家、政治家がどうにかしてくれる。」
と考えてしまう。
私が凡人だからでしょうか・・・。

世の中には、環境問題に対応していることをうたい文句に、新しい商売をする人達がいます。
環境問題に対応すると言いながらも、
実際には余計な資源を使う場合もあるのではないでしょうか。

たとえば、
ある企業が、環境問題に対応した商品を作り出したとしましょう。
その商品には今までよりも多くの部品が必要になれば、それだけ資源を余計に使うことになる。

しかしながら、
その商品を自分が買うことによって、そして、商品が多く売れることによって、開発費が増えて、
本当に環境問題を解消する物が発明されるかもしれない。

けれども、
またまたそれを小出しにして、企業はより多くの金儲けを考えているかもしれない。
こんなことをいろいろと考えているうちに、

結局、
自分でコントロールできることではないので、
誰かが何とかしてくれるだろうと、何もしない私がいます。
これでは、いけないわけです。

この本では、
改めて「もったいない」という意味を考えました。

そして、
環境問題をもっと身近なものと感じ、「もったいない」を合言葉に「3R」を実践する。
今までの自分全てを変えることは難しいでしょうけど・・・。

自分にできる「3R」を実践していければと思いました。
将来のために、少しずつでも変っていきたいです。

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開設日: 2009/5/30(土)


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