Sunday in the park with George(日本語版)
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「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ〜日曜日にジョージと公園で〜<Sunday in the park with George>」。 7月18日、パルコ劇場にて19時からの公演を見ました。 キャストは ジョージ 石丸幹二 ドット 戸田恵子 老婦人 諏訪マリー ジュール 山路和弘 イヴォンヌ 春風ひとみ フランツ 畠中洋 ボート屋 野仲イサオ 看護婦 花山佳子 セレステ1 鈴木蘭々 セレステ2 冨平安希子 兵隊1 岸祐二 兵隊2 石井一彰 ミスター 岡田誠 ミセス 南智子 ルイ 中西勝之 フリーダ 堂ノ脇恭子 スタッフは、 Lyrics by: Stephen Sondheim Music by: Stephen Sondheim Book by: James Lapine 演出/宮本亜門 翻訳/常田景子 訳詞/中條純子 美術/二村周作 衣裳/黒須はな子 照明/中山安孝 音楽監督/山下康介 この作品、私は昨年BWでSam Buntrock演出版を見ました。とても素敵な良く出来た舞台だったので、日本で上演と聞いてBuntrock版で上演して欲しいなあと思ったのですが、宮本亜門さんオリジナル演出で上演とのこと。なんですけど・・。 あれれ?「宮本亜門さんオリジナル演出」と去年あたり配布していたチラシに書いてあった気がするのですが・・。今回の日本版、装置や演出、映像の使い方がSam Buntrock版と酷似しています。 オープニング、真白な空っぽの舞台に、筆で書いた線が映写されるところはBuntrock版と同じでした。線が日本版は焦げ茶色っぽかったかな?BWは黒だった気がします。 そのあと、舞台にLa Grande Jatteの風景が映写されるところも同じ。 まあ、ぴったりBuntrock版と同じというわけでなく、BW版だと「木」が映写される、束ねたカーテンは日本版には無く、代わりに2次元的に描いた「木」のセットとなっていて、Georgeが「木は嫌いだ!」と叫ぶとゆっくりと上に木のセットが上がって消えていきました。 こんな感じで、どこを映像にして・・・というのは Buntrock版と似ていました。映写される映像はBW版と同じではなかったと思いますが、似てました。廉価版という感じかな〜。キャンバスの「犬」の映像などは、特に廉価版という感じです。その他の場面も装置などを含め、特に1幕は、細かいデザインの違いはあってもかなりBuntrock版に沿う感じでした。2幕はGeorgeのビデオアートの上映トラブルの場面などでオリジナリティを出していたけれど・・・・。この場面はあ〜宮本演出だな〜という感じでした。 オリジナルの演出家もしくはその関係者らしき人やオリジナルの装置デザインの方がクレジットされていないのに、オリジナル版と酷似した演出・舞台装置を見るのって、日本では珍しいなあ〜。 まあ、トンデモな装置や演出で見せられるよりは、このほうがありがたいかな。 昨年のBuntrock版と装置や演出は似てはいるんですが、今回の日本版は舞台の出来としては、う〜む、ほぼ皆さん歌えていますし、そう悪いわけではないですが、何かが足りない感じでした。 一番の要因は主演のお二人、かなあ・・・。 昨年のBW版のDaniel EvansとJenna Russellが非常に良かったんですよね。それぞれが上手いだけでなく、特に1幕のGeorgeとDotとしてのお二人の化学反応みたいなものも良かったんだと思うのですが。 石丸さんと戸田さんのジョージとドットは、EvansさんとRussellさんの組み合わせにあったような化学反応みたいなものが感じられなかった。We do not belong together,And we should have belonged togetherっていう感じが出せていないと思う。残念。 ジョージの石丸幹二さん、1幕のGeorge部分はかなり物足りない。Daniel Evansさんと比べるからかもしれませんが・・。歌は上手くて綺麗に歌っていますし、芝居もそう悪いわけではないのですが、Dotが離れていく・Dotを突き放してしまうことにつながるGeorgeのエキセントリックな面や、自分の絵・技法に対する猛烈な情熱みたいなものがあまり出てなかった。 石丸さん、2幕の現代のGeorgeの場面のいまどきの服装をした姿は格好いいですね。さすが王子(笑)。それはさておき、2幕の現代のGeorgeのほうが、1幕よりは良かったと思う。でも、やっぱりEvansさんと比べちゃうと、創作の壁にぶち当たって悩んでいるらしいところ、迷っているところなどがいま一つ出てなかった。 あと、最後の場面、”White.A blank page or canvas.His favorite.So many possibilities..."に該当するところ、もの足りないです。この最後のSo many possibilities...が、Daniel Evansさんの場合はすごく感動的だったんで、石丸さんも「限りない可能性」ってところ、ぜひ頑張ってくださいな。 ドットの戸田恵子さん。舞台は初めて拝見しました。実年齢を考えると、驚異的な若さと魅力ですね。なんですけど・・・。 2幕のMarie役でジョージの作品発表会で、進行無視で言いたいことを話す場面は面白かったと思います。Russellさん版と比べると、ちょっと「作りすぎ」ている感じもしましたが。 ですが、1幕のDotの部分は、あまり出来が良くないと思います。この役もJenna Russellが素晴らしかったので、それと比較して・・というところもありますが、う〜ん、比較しなくても、ちょっと・・・・かな。 セリフの言い方が、ちょっとわざとらしいというか、作った感じの「お茶目」な話し方なのが目立ちました。冒頭の場面で連発していた「…かな〜。」という言い方など。チャーミングにしようしようとしすぎているように感じました。 声のトーン・出し方を変えすぎるのも気になった。例えば、文法の本を音読する場面の声とセリフ部分の声の出し方が極端に違う、など。 歌も思ったより・・・・だった。この方、80年代にミュージカルに結構出てましたよね?当時、ミュージカル雑誌で見かけたような気がします。Sweet CharityのCharity役の写真とか、記憶にあるんですが。当時、かなり好意的なレビューが出ていた記憶もあります。なので、もっと歌える人なのかと思っていたんですが・・・・。音を極端にはずしたりはしませんが、声の出し方の切り替えなどに不安定なところがあったのと、それ以上に歌での表現力が期待したほどは高くないのにちょっとがっかりしました。We Do Not Belong Together、Children And Art、Move onなどのナンバーがあまり光ってなかったです。特にWe Do Not Belong Together、Move onはもっと胸に迫るものになっていいはずなんですが・・。Jenna Russellさんのときのように言葉が胸に迫って来なかった。 Russellさんの場合、Move onでDotが言っていること;Goergeが彼女に与えたもの・彼女が彼から学んだこと・それによる変化・成長みたいなことがすっと理解できたんです。また、同時に、このDotの幻影がなぜ現代のGeorgeを迷いから救い出す・前に歩きだすのを助けることになるのか、も感覚的にですが自然に納得できたような。たぶん、これが日本版でちょっと足りない点なのかな。 子役の女の子、いい具合にこましゃくれていて、上手かったと思う。カーテンコールであの女の子に沢山拍手しなくちゃ、と思っていたのですが、カーテンコールには登場せず。児童の労働時間というか労働終了時間の制限の関係かな? 老婦人・Blair Danielsの諏訪マリーさんも良かった。 昨年のBW版ではBoatmanのAlexander Gemignaniが2幕ではDennisを演じていましたが、日本版ではFranzの畠中洋さんが2幕のDennisになっていました。だいぶイメージの違うDennisです(笑)。 翻訳・訳詞は目立って不自然なところや??というところはなかったと思う。ただ、ある意味一番大事なMove onがちょっと冴えない感じもしました。 という感じで、そう悪くは無いのですが、なにか足りないなあ〜という感じでした。
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