『おろしや国酔夢譚』を読みました
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『おろしや国酔夢譚』(井上靖著、文春文庫、1974年)の書評をbk1に投稿しました。
*2012/3/3 追加
上記の書評では、書かなかったのですが、井上靖の『おろしや国酔夢譚』の構成は、実によくできています。序章で、大黒屋光太夫たちよりも前に、江戸時代の初期から中期までに、ロシアに漂着した人々を紹介したことです。彼らがロシアによって日本語教師として雇われて、日本に帰ることなく、彼の地で一生を終えたこと。そのことの重さが、光太夫たち一行が、彼らの子孫に出会ったときに、伝わってくるのです。光太夫たちは、自分たちも同じ運命をたどるのではないかと、不安になる。
井上靖は、感情を抑えた文章で、全体の構成を巧みに作ることによって、胸にこもるものの重さ深さ強さを伝えるのが、抜群にうまい。
短編『猟銃』に、その構成のうまさは、特によく表われています。私が初めて『猟銃』を読んだのは、二十歳になるかならぬかのときでしたが、実に、感動しました。他の歴史ものなどと全然違った、いってみれば、ただの恋愛小説かもしれませんが、その描き方が、うまかった。3通の手紙で、3人の男女の一生を語り、さらに、その3通の手紙を読んだひとりの男の一生を、さらにもう一人の男が感じ取る、この二重三重の入れ子構造の巧みさに、当時の私は、しびれたのでありました。
この前も御報告しましたが、
の書評も
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