てるてるの箱庭〜チャングマサランヘヨ〜

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2012年2月20日

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『おろしや国酔夢譚』を読みました

 
 
 
 
*2012/3/3 追加
 
上記の書評では、書かなかったのですが、井上靖の『おろしや国酔夢譚』の構成は、実によくできています。序章で、大黒屋光太夫たちよりも前に、江戸時代の初期から中期までに、ロシアに漂着した人々を紹介したことです。彼らがロシアによって日本語教師として雇われて、日本に帰ることなく、彼の地で一生を終えたこと。そのことの重さが、光太夫たち一行が、彼らの子孫に出会ったときに、伝わってくるのです。光太夫たちは、自分たちも同じ運命をたどるのではないかと、不安になる。
 
井上靖は、感情を抑えた文章で、全体の構成を巧みに作ることによって、胸にこもるものの重さ深さ強さを伝えるのが、抜群にうまい。
 
短編『猟銃』に、その構成のうまさは、特によく表われています。私が初めて『猟銃』を読んだのは、二十歳になるかならぬかのときでしたが、実に、感動しました。他の歴史ものなどと全然違った、いってみれば、ただの恋愛小説かもしれませんが、その描き方が、うまかった。3通の手紙で、3人の男女の一生を語り、さらに、その3通の手紙を読んだひとりの男の一生を、さらにもう一人の男が感じ取る、この二重三重の入れ子構造の巧みさに、当時の私は、しびれたのでありました。
 
 

 
この前も御報告しましたが、
 
の書評も
 
 
 
 
 
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ヨンシル、タヨン!!

「大王世宗」
http://www.cinemart.co.jp/sejong/top.html
「第63話 悲しき再会」
「第64話 放火事件発生」

 
明の皇帝の殉葬を命じられたタヨンの部屋に、棺に隠れてやってきたチャンヨンシル。
 
「いっしょに逃げましょう」
 
「いいえ、私のせいでおまえを危険な目に遭わせることはできないわ」
 
ヨンシル「本気で言っているのですか。私の眼を見て言ってください!」
 
このせりふがききたかった!
 
タヨン「……こわい(おまえの眼)。こわいわ、ヨンシル!」
 
このせりふがききたかった!
 
ああ、こんな場面が見たかった!
 
みんながタヨンを助けようと努力したのに、根性悪の明の役人のせいで、とうとう、タヨンは、白い絹で首を縊り殺されることに。(中国では白い絹を使うのが定番ときいた覚えが)
 
そのとき、窓の外で、火薬が破裂するような音が!
 
窓を開ける、タヨン。
 
花火!タヨンとヨンシルがくちづけを交わしたときにふたりを囲んでいたように、花火が、次々と打ち上げられています!
 
チャンヨンシルがタヨンに愛をせいいっぱいに伝えています!
 
白装束でうれし涙とかなし涙を流しながら、白い絹で、首をつるタヨン……。
 
 
ヨンシル「私の眼を見て言ってください!」
 
タヨン「……こわい。こわいわ、ヨンシル!」
 
 
「私の眼を見て言ってください!」
 
「……こわい。こわいわ、ヨンシル!」
 
 


 
 
女真族から避難してきた人々は、まるで、脱北者のように見えました。
 
このドラマは、しばしば、現代の社会を反映しているのではないかと思う時があります。
 
人道的な立場から、避難民を助けようとする、王の師匠だったイ・ス。
 
イ・スに、避難民の帰化政策をまかせる世宗。
 
防衛的観点から、避難民の保護に反対する、兵判のチョマルセン。
 
避難してきた女真族を殺そうとする、北三道の青年たち。
(この時代の朝鮮にもネトウヨが?)
 
いやいや、北三道の人々は、年貢が重くて暮らしが苦しく、飢え死した子のお墓の穴を掘ろうとして、母親が凍傷で指を失い、女真族の襲撃で片脚を失った男性が、それでも年貢を納めるために苦労して働いている。
 
虐げられた民が、更に弱い立場の人々を差別する……
 
あまりにもよくある悪循環です……
 
そして、この状況を、女真族に有利に利用しようとする族長が明に出かけていき、朝鮮が反逆しようとしている、と告げる。
 
この密告を聞いた明の高官が、すごい。手裏剣の名人!!すごい!!こわい!!かっこいい!!『愛と誠』の高原由紀みたい!(わからない人は気にしないでください)
 
だけど、誰よりもこわいのは、チョマルセンでした。
 
北三道の不満分子を利用し、都に放火させます。
 
実は、チョマルセンは、避難してきた女真族を奴婢として売り飛ばしていた商人と結託していました。そんなことではないかと思った。
 
チョマルセンは、側室の生んだ王子の敬寧君に、世宗にとってかわって王位を奪うチャンスだと、そそのかします。
 
都では、怒った群衆が、北三道から出てきた民をリンチにかけています。そこへさらに、チョマルセンの指揮する軍がやってきて、北三道の民をとらえて、拷問にかけます。
 
世宗は、拷問をやめさせようとします。
 
するとかえって、チョマルセンは、女真族の帰化政策がそもそもの誤りである、と朝廷で重臣たちの前で言います。また、チャンヨンシルの官位を与えたことも、むしかえして問題にされます。
 
ファンヒは、王とふたりだけの部屋で、帰化政策とヨンシルを守るために、北三道の民への処罰をおこなうべき、と進言します。
 
ファンヒって、いつも、仕える主人のために苦労する。世宗の兄に仕えていたときは、りっぱな世子になってもらうために苦労して苦労して、世宗に仕えるようになったら、世宗の立場を守るために苦労して苦労して……こういう星の下に生まれたんですね……。
 
 
でも……驚いた。何がって、ほんとに、びっくりした。
 
ひとりで宮殿に侵入し、世宗のそばに近づいて、兵士や内侍に囲まれて、暗殺者かと問い質された、北三道の不満分子の過激集団の青年たちのリーダーの女番長みたいな娘。
 
世宗「そなたは、だれだ」
 
娘「やっぱり、忘れていたのね」
 
 
そして、映像が、むかし、世宗がまだ王子で、世子でさえなかったころ、
北方の辺境に流されたときに、
女真族に襲われた村で、
泣いていた、小さい少女の姿に。
 
あ〜〜〜っ!! あの子だったのか〜〜〜っ!!
 
 

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