徳之島への米軍基地移設問題

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徳之島のへの米軍基地移設問題(16)

 先週、平野官房長官が2回に渡って鹿児島に来訪した。目的は米軍
基地移設問題のことで、徳之島の関係者と話し合うためである。一回
は議員らと、もう一回は農業関係者や経済人らと会談を持った。本来
は首長を交えて話し合いたかったようだが、彼等は一切話し合う必要
がないという立場なので、それはできなかった。
 
 官房長官といえば内閣の番頭とも言える立場で、大臣の中でも格が
上だ。その人物がわざわざ東京から出向いてくるということ自体、鳩山
内閣がこの問題を重要視している証拠でもある。さらに言えば、平野官
房長官は徳之島に出向いても良いと思っていたぐらいだ。
 
 しかし反対運動が激しい現地に行くことを控えたというのが本当のとこ
ろである。昨日も述べたが、現地に行くということは空気を知る上で非常
に重要だ。官房長官が来訪してというのも、そういうことを知りたかったと
うことだろう。
 
 町議会議員は当初は8人を予定していたようだが5人になったという。
平野官房長官と会うことを知った反対派の町民が、圧力をかけたために
人数が減ったようだ。会うこと自体賛成派と見られるということのようだ。
実際に当初の新聞報道では、賛成派の議員が会談すると報じられてい
たので、そのように取られても仕方がないだろう。
 
 民間人も必ずしもみんなが賛成派とは限らなかったようだ。しかし会っ
たこと自体、基地に理解があると見られたようだ。しかし具体的な振興策
というのは明らかにされなかったという。しかし期待を持たせるような発言
はあったという。
 
 そして基地について、政府側は空港を拡張するために埋立工事を考慮
しているということが明らかにされた。移設の是非とは別に、これについて
は私は賛成できない。奄美のよう自然の美しいところで、埋立地とか護岸
工事みたいなものは極力控えた方が良い。
 
 今後、政府はいろいろな手段を講じてくるだろう。そして世論の理解を求
めることも考えてくる。反対派の弱点は対案を言わないことである。長寿の
島に基地はいらないでは、だんだん切り崩されてくると思う。基地政策の見
直し、その延長戦としての国外移設を主張すべきだと思う。今の反対運動
では自民党が喜ぶだけだと思う。そうでなければ、国民の同情は沖縄の方
に向いて行くだろう。
 
 
 
 
 

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徳之島への米軍基地移設問題(15)

 徳之島町議の一部が米軍基地移設問題で平野官房長官と鹿児島
市で会談して、その内容が明らかになった。当初は基地賛成派の議
員8人と会談すると伝えられていたが、当人たちは賛成派ではないと
と述べ、また面談したのは5人だったようだ。
 
 それによると政府側は500人規模のヘリ部隊の受け入れを要請し
たという。そして九州などの基地を使い、ローテーションで移設できな
いかということも述べたという。しかし当初ヘリ部隊を千人規模で移設
を考えていたが、米軍が運用上困難だとして断念したと報じられてい
た。しかし鳩山首相はあきらめていないということが、今回の会談で
明らかになった。
 
 しかし具体的なものは政府にはないという。ただ国は非常に困って
いるので助けてくれ、苦しみを分かち合ってくれないかというお願いに
終始したようだ。しかし議員側は、島民の民意は非常に厳しいものが
あると伝えたようだ。
 
 具体的な進展は何もなかったが、平野官房長官は会うことが出来て、
非常に喜んでいたという。また別の機会に会いたいと述べていたという。
しかし徳之島だと島民を刺激するので、別の場所にしたいということだ。
 
 この事態について、徳之島の三町長はの反応は様々だったという。徳
之島長町は、たとえ反対であっても情報収集においては有意義であった
と述べていた。しかし天城町長と伊仙町長は言語道断で、議員が会談す
ることに対しても批難していたという。
 
 会場になったホテルにはたくさんの報道陣が詰めかけて、この問題の
関心の高さを証明した。これほど大きく報道されるということは、この問
題が、それほど日本にとって大きな問題であるということの証明でもあ
る。それだけでも会談した価値はあったと思う。当事者である、奄美の
人達はその辺の認識が薄いように思える。
 
 また政府側からは、奄振と沖振の予算の違いのについても言及があっ
たという。これには奄美側も痛いところつかれたと思っただろう。日頃から
沖縄並みの待遇を要望して、そのために卑屈な陳情を繰り返していたこ
との弱点をつかれた感もある
 
 官房長官に会った議員の中には後ろめたい感じの人もいたようだ。天城
町長や伊仙町長などは、けしからんと思っているようだ。しかし議員は町長
の子分ではない。良心と信念に従って、どんな考えも表明できるし誰と会う
のも自由である。
 
 日米安保、基地問題、奄振など、これまで当たり前のように考えてきたも
のが、そうではないことが今回の件で表面化してきた。同じ基地移設反対で
も、共産党と自民党では意味が違うということだ。これからも、いろいろなこと
が分かってくると思う。そういう意味では視野を広め、日本と奄美を学ぶ良い
機会だったと思う。
 
追記
 明日と明後日の当欄を休みます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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徳之島への米軍基地移設問題(14)

 徳之島三町長は連休明けの早々の7日、上京して鳩山首相と会談
をした。米軍普天間基地移設についての話し合いである。しかし決裂
することは、始めから分かっていた。それでもマスコミは筋書き通りの
内容を大々的に報じた。首相官邸には、あふれそうなマスコミ関係者
の姿があり、徳之島一行の一挙一投足を追っていた。
 
 この日の日本の主役は徳之島と言っても過言ではなかった。戦後、
徳之島がこれほどまでに注目を集めてマスコミに取り上げられたこと
はなかっただろう。徳之島の知名度は一気に上がった。
 
 しかし、この首相との会談を徳之島側は断固拒否していた。会っても
平行線をたどるだけで意味がないとしていた。それが突然方針が変わ
った。具体的な案が出る前に会って反対した方が良いという説明をし
ていた。
 
 この説明自体、それほど説得力があるとは思えない。しかし、どういう
理由であれ、一国の総理と会談を持って立場を伝えたことは良いと思う。
一国の総理が会いたいと言ってえいるのに、会っても無駄だから会わな
いということ自体、馬鹿げたことだ。
 
 一国の総理とさしで会って、対等な立場で会談できるということ自体、意
義あることだと思わなければならない。鳩山首相が、沖縄に訪問に行った
時に、何かを言うためにたくさんの人が会いたいと言ったのに、かなわな
かった人がたくさんいた。そういう人達からすれば、徳之島側の対応は、
何ともったいないと思ったことだろう。
 
 鳩山首相は会談後、自分が徳之島行って、地元の人達と話し合いたい
と言った。徳之島側は、即座に会っても無駄だから来なくても良いと言っ
ていた。あまりの馬鹿らしい発言に私はあきれ返った。どこの世界に一国
の総理が来て話し合いたいと言っているのに、来る必要はないというところ
があるだろうか。
 
 戦後、現職の総理大臣が奄美群島に足を踏み入れたことがあるのだろう
か。地元の実情を見てもらう良い機会と、どうしてすぐさま機転を利かす判
断ができないのだろうか。宣伝活動にも役立つ。
 
 ことによると、鳩山首相が徳之島に行きたいと言った時に、側近の関係者
はしまったと思ったかもしれない。そして徳之島の町長が来る必要はないと
言った時に、助かったと思ったかもしれない。私はこの問題は、官房長官ぐ
らいが訪問するのが精一杯だと思っていたからだ。
 
 だいたい奄振予算の陳情で霞ヶ関の課長にぺこぺこして、大臣に10分ぐ
らい面談して喜んでいる奄美首長の姿を、同行取材で見ていた者にとって、
総理大臣に来て話す必要もないという神経がよく分からない。これは基地
移設に反対とか賛成とかの問題ではない。
 

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徳之島への米軍基地移設問題(13)

 鳩山首相と徳之島の三町長が米軍基地徳之島への移設について
昨日、首相官邸で会談した。その模様はテレビで全国に放映され、
視聴した方も多いだろう。
 
 三町長は鳩山首相だけでなく、かつての政権政党である自民党の
谷垣総裁とも会談をして激励を受けていた。昨日に限っては、日本で
最も注目される存在だった。三町長は、ものすごい高級車のお迎えで
もののもしい警護の中で、首相官邸に入っていった。島民の反対署名
を携えて、目的は抗議に行くのだが、国賓のような扱いに見えた。
 
 会談自体は予想通りで、結果は始まる前から分かっていた。徳之島
側は民には圧倒的な反対で、いかなる基地施設や、それに関連するも
のを拒否するというものだった。
 
 この会談の前に、運用上の問題で基地移設を徳之島に移設すること
は難しいので断念という新聞報道があった。そのため鳩山首相は、基
地が駄目なら訓練施設の一部でもと協力を求めたが、徳之島側の拒
否姿勢は強固であった。
 
 鳩山首相は、自ら徳之島に出向いてお願いしたいと述べたが、会って
も無駄だとl平行線をたどるだけだと切り捨てられた。会談後の記者会見
では徳之島に来ても会わないと、追い打ちをかけられる。取りつく島がな
いとはこのことで、鳩山首相が徳之島にたどりつくのは非常な困難が待
ち受けている。
 
 しかし鳩山首相が徳之島を断念したという感じはまったくしない。さらに
5月末の決着に変更はないということまで述べた。これまでの経緯からは
とてもそれまで決着するとは到底考えられないのだが、鳩山首相のこれ
までの言動の軽さからすれば、どんな発言が出ても驚かなくなっている。
 
 徳之島側からは、これまで反対するばかりで、具体的な考えが見られ
なかったが、昨日の会談では「沖縄とか徳之島とではなくて、オバマ大統
領と話し合って、軍縮の話をしてくれと言った」という発言があった。これは
米軍基地の整理、縮小を示唆している発言で、これまでよりも一歩、踏み
込んだ内容だった。というよりも今までは反対するだけで、では一体どうす
べきかの発言がなかったのだ。
 
 これからも5月末に向けて、いろいろな動きがあるだろう。今後とも当欄で
随時、取り上げてゆきたいと思う。
 
追記
 明日の当欄は休みます。
 
 
 
 
 

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徳之島への米軍基地移設問題(12)

 米軍普天間基地移設問題が、いよいよ佳境に入ってきた。28日
に鳩山首相は病気療養中の徳田虎雄元衆議院議員を訪ねて面会
して、米軍基地の徳之島への一部移設に協力を求めた。これに対
して徳田虎雄氏は地元の反対が強いので無理だと断った。
 
 鳩山首相はこの面談で、初めて徳之島が候補地のひとつである
ことを公の場で表明したことになる。これまではマスコミの報道が先
行して、鳩山首相は胸の内を明らかにしなかった。そして航空部隊
を1000人規模で移設したいという具体的な数字まで出してきた。
 
 18日の徳之島での反対集会、25日の沖縄での同様の集会で、
地元の強い反対の意思が表明された。それに対して政府は何の対
抗策も示さなかったので、移設自体がとん挫したように思われた。
しかし鳩山首相は、巻き返しの機会を狙っていたことが、この突然の
徳田氏への面談で明らかになった。
 
 鳩山首相の考えは結局、辺野古にも徳之島にも基地を造るというこ
とになり、地元の強い反発をこれから一層受けることになる。鳩山首
相は、この問題を5月末までに決着をすることを、再三にわたって述
べている。
 
 この問題が解決できないと、政権の崩壊にも直結するので、相当の
覚悟で臨んでくるだろう。今まではある意味では様子見的なところがあ
った。新聞報道では、これまであまり触れられなかった賛成派の動きも
紹介されるようになっている。
 
 この問題では鹿児島の自治体、県議会も一致して反対しているので、
県内世論は圧倒的に否定的のように見える。しかし昨日、経済人がたく
さん集まる会合に出て意見を聞いてみたら、けっこう理解を示している人
が多かった。
 
 その理由というのは奄美の経済的な衰退、人口減が背景にある。この
まま指をくわえていたら、どんどん衰退していくだけ。また具体的な振興
策も見当たらない。奄振予算はじり貧の状態。それなら基地誘致もひと
つの手段だと言っていた人もいた。
 
 私は奄美の人たちが奄振を充実させろ、補助金を増やせと日頃から言
っているので、今回の動きについてはある意味では驚いている。今までは
沖縄並みと言っていたのに、今回はそれを封印している。さらに奄美の政
財界、地元住民も、沖縄のようになりたいと様々なところで主張していたの
に、今回だけは沖縄のようになったらだめだというのは、どういう神経だろう
と思う。
 
 私から見て、まともな主張をしているのは共産党ぐらいで、基地の整理縮
小、米軍基地の国外移設で普天間問題の解決策を打ち出している。共産党
の主張が正しいかどうかは別として、一貫性と整合性は取れている。一方で
奄美の論理はババ抜きゲームで、自分はババを取りたくない、ババは沖縄
が持っていればよいと言っているように見える。
 
 今回の件でメリットがあったとしら、奄美と徳之島の知名度が飛躍的に上が
ったことだ。数日前に鹿児島に行ったが、今まで一度も奄美に行ったこともな
く関心もなかったが、近々旅をしてみたい言っていた人がいたからだ。都会で
もそういう人も多いだろう。いずれにしても、5月は奄美も沖縄も暑い月になり
そうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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