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命は繋がっている

初めて韓国の土を踏み、日本と韓国の架け橋になると決めてから、早いもので気が付けば10年以上の月日が流れました。

コメントでも触れていますが、どうすれば差別のない社会が築けるのかと自問自答を繰り返し、たどり着いた結論は、人間交流と教育でした。

その観点にたったのは、差別を目の当たりにした時に、いったい何故そんな心根になるのか、何故そんな人間が出来上がったのか、少なからず教育環境が大きく関わったであろう事は否めないと思ったからです。教育に関わるのは、当然出来上がった大人です。この大人たちの意識改革をするにはどうしたらよいのか、それは小さくても声をあげ続けていく事で、世論を変える事以外ないと思いました。

1人の意見に同感する声が2人、3人と連なって行き、次第に大きなうねりとなって社会の大多数の意見になっていく。「あれってこうだと思わない?」という言葉に「そうよね、わたしもそう思う」といったよくある女性の日常会話が波及していき世論となる事はしばしば見受けられる事実です。

かといって、周りを見渡しても志を同じくする人など皆無。それならば身近な友人から語っていこうと、自分に関わるありとあらゆる人たちに韓国について知ってもらい、興味を持ってもらうという事から地道に始めました。

当時、仕事でソウルと東京を行ったり来たりしていたわたしには、ソウルに韓国人の友人も出来、その人たちはわたしの異常とも言える熱き思いに賛同し応援はしてくれましたが、ひとたび日本に戻ればまた1人。そんな現実に焦りを感じて、地元の日韓交流会の門を叩き、会員になったはいいのですが、団体の責任者に「どういう活動をしているのか」と尋ねると、返ってきたのは、日本人と在日コリアンの会員同士で年に1回のクリスマスパーティと韓国旅行をしているという答えでした。

「日常的に今後の日韓交流についての協議は行っているのですか?」という問いにも、「していないし、そこまで意識のある人はいない」との返答でした。団体の幹部に対し、意識を持って今後の為に何をしていくか協議をした方がいいと意見を出し続けるも、新会員の話しにまともに耳を傾ける人はいませんでした。しかしせっかく会員になったのだからと、多少の希望を持って団体主催のクリスマスパーティに参加してみたものの、わたしの思い描いた世界はそこにはなく、現実を思い知らされました。

1人で頑張ろう。無駄な事など何もないから。そしてまた、身近な人との交流に立ち返り、1人を大切に語り続ける事を誓いました。またそれと共に、2002年までに不自由のない韓国語レベルに達して、ワールドカップでボランティア通訳をするという目標を持って、日夜寝る間も惜しんで勉強を続けました。しかし、とある事がキッカケで韓国と距離を置く事となり、韓国語の勉強からも一時遠ざかってしまい、その目標を達成する事は出来ませんでした。

大きな挫折感に苛まれていたその頃、わたしを救ってくれたのは、近所の日本人と韓国からの留学生でした。わたしが韓国好きで韓国語が話せるらしいと言う噂が知らぬ間に広がり、地元で何かに困っている韓国人を見かけると、わたしの所に助けを求める連絡が入るようになったのです。堪能には程遠いとは言え、折角学んだ韓国語と韓国に関わってきた経験が役に立つのであれば、全力でサポートさせて頂こう。初心に戻っての再スタートでした。

そして程なく起きた韓流ブームと時を同じくして、かつて韓国で仕事をしていた際にお世話になった会社から、韓国の事業を始めるにあたり、新事業のスタッフとして呼ばれ、再び韓国に関わる仕事に着く事となりました。大きな転機となったのは、その会社が韓国の大学からインターンシップを受け入れ、研修担当の責任者として、2ヶ月間共に時を過ごした5人の大学生と出会った事でした。

わたしの残りの人生は、日本と韓国の才能ある若き精鋭たちに命をつなぐ事に全力を尽くそう。そして昨年、会社が見切りをつけて放り出そうとした韓国事業を引き取って、NPO法人を設立しました。事業を軌道に乗せ、収益を得られるようになった際には、それを日韓の若者へのサポートに役立てるという目標を掲げての新たな出発です。

あれから1年、未だ目標達成はしていませんが、現在全国の大学の心ある教授たちと、今後の教育について対話をしながら、細々とではありますが活動をしています。先日、某大学の教授より、「道遠いようでも、あなたが一人一人の教師に語りかける事が何よりの近道」という有難い励ましを頂きました。1人が大切、その1人に語りかける。何より大事にしてきた自分の道です。そしてこれからも。

交流会の皆さん、りょうたさんを通じて皆さんと出会えた事、心より感謝しています。皆さんよりずっと長く生きてきたわたしにとって、皆さんの活躍は何より嬉しく、多くの場所で若き精鋭たちに命は繋がっていると、そう思えてなりません。これからも、思いっきり、思いっきりご活躍下さい。陰ながら応援しております。


ミキさん、
大変申し訳ない事に、特別講師という大役に見合う内容の記事にはなりませんでした。思いの一部を書いただけの内容となりました事、心よりお詫び申し上げます。

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開設日: 2005/10/23(日)


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