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ドイツでの万霊節の思い出をひとつ。
あれは13年前。ウェストファーレンの小さな街に半年間、滞在することになった私。
下宿先はお医者さんの家。庭が広くて、なんと敷地内を小川が流れ、庭の真ん中にある杏と林檎の
木には、リスや野うさぎが遊びにくる…。
あるお天気の良い土曜日の昼下がり…。外のテラスで、この家のエリザベートおばあちゃんが、
庭の花や松ぼっくりや木の実で、なにやら一生懸命に作業をしている。
「何をしているの?」「花輪を作っているのよ」「どうするの?」「お墓に持っていくのよ…」。
あぁ、そうか。万霊節が近い。この花輪はお墓に供えるものなんだ。そういえば花屋さんの軒先に
アドヴェント・クランツとは違う花輪がたくさん並んでいたっけ。オマは手作りしてるんだ…。
「あなたも一緒に来る?」というので、お墓参りについていくことにした。
お墓は家から徒歩7-8分のところにある。
「あぁ〜、重いわぁ〜…」と言いつつ、私が「持ちましょうか?」と言っても決して持たせてくれない。
大切に大切に抱きしめるように持って歩いている。
お墓で眠るのは、おばあちゃんの旦那さん、フランシスコおじいちゃん。1979年と墓碑に記されている。
花輪を供えると、座り込み、じっとお墓を見つめ、無言で語りかける彼女。その深い眼差し…。
澄み切った空気の中で、静かに時間が通り過ぎていく。どんなにか彼を慕っていたことだろうか…。
私は、リヒャルト・シュトラウスの『万霊節』を思い出す。あぁ、まさにこれが万霊節なのだ…。
100の説明より、「その場」に居合わせることでわかることがある。
この日の出来事は、あのドイツ滞在中、最も思い出深く、そして最も美しい思い出…。
エリザベートおばあちゃんは当時75歳で、ベンツを乗り回し、真冬でも目覚めに庭のプール(!)に
ざぶんと浸かるのを欠かさなかった、スーパーおばあちゃん(でも繊細な粘土職人でもあった)
だったけど、どうしているだろうか? まだ元気にしているような気がしてならない。
来年、あの街をまた訪れてみたいと思っている。
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素敵な思い出ですね。「万霊節」大好きで、学生の頃ほんとによく弾きました。思い出の曲です。ある場面に遭遇して、突然ある音楽が身をもってわかるようになる一瞬てありますよね。私の場合、教会に行くようになってから、ブラームスの「日曜日」がひじょ〜に実感として身にしみたことがあります。ふふふ。
2005/11/3(木) 午前 0:51 [ saskia1217 ]
心に残る経験?をしましたね。おばあちゃま、お元気かしら。
2005/11/3(木) 午前 1:52
アキーオです。ドイツは好きな国だよ。家のキッチンもドイツ製だしね。来年はサッカーのワールドカップはドイツだよ。
2005/11/3(木) 午前 9:33
いいお話。 ほんとに素敵な思い出ですね。万霊節って曲があることもはじめて 知りましたが、聞いてみたいです。
2005/11/3(木) 午前 11:16 [ みなみ ]
万霊節って言葉の響きにも曲にも馴染みがないのだけれど、その風景が目の前に見えるようです。
2005/11/3(木) 午前 11:21 [ まっさん ]
いい話しだな…11月は死者の月ですものね。レイ・ブラッドベリの短編集に「10月は黄昏の国」っていうのがありました。11月が死者の月なので、10月は黄昏なわけですね。リヒャルト・シュトラウスの曲、聞いてみます。
2005/11/3(木) 午後 0:16 [ キタレス ]
>>saskiaさん、やはりお好きでしたか〜。(^_^)私はまだ、ぶらぁむすの「日曜日」聴いたことないです…。来週、学校で聴こう…っと。>>しゃんぷぅさん、そちらの万霊節関係の記事、トラバさせてくださーい。>>アキーオさん、私は来年、ワールドカップの騒ぎが収まった頃にドイツにいくかも…。>>みなみさん、R.シュトラウスなら「万霊節」と…それから「地上からの解放」という曲もいいですよ。>>まっさん、あのひとときは、秋の午後の優しい光が降り注ぐ中での出来事でした…。>>キタレスさん、10月が黄昏って、すごくよくわかりますね。
2005/11/4(金) 午後 10:54