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2012年2月9日

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『浮遊』 する樹と花瓶。

先日行ったオディロン・ルドンの展覧会で買って来た絵葉書を観て、
改めて感じたこと。
  
先に↓で、
 
「好き、というより、心惹かれる、というより、
心の底が揺らされる、という感じ」 
 
「何とも云えない気分」
 
と書いておりましたが、分かりました。
 
 
ルドンには、大きく分けると三つの世界があるようです。
 
イメージ 1
 
・蜘蛛や目玉や黒い太陽など、白黒のエッチングの世界。
 ・≪グラン・ブーケ≫のような、鮮やかなパステルの静物の世界。
 ・神話や物語の人物やペガサスなどの、淡い油彩の世界。
 
三つの世界が交差している作品も。
 
でも、どの世界にも共通なのが 『浮遊感』 です。
 
「心の底が揺らされ」るのは、感動、ではなく、不安で、
「何とも云えない気分」は、その不安が、居心地が悪くないこと、
 『浮遊感』 なのではないか、という、私なりの結論に辿り着きました。
 
                *
 
今回の展覧会で心に残ったのは、この樹と花瓶。
イメージ 2
 
どちらも 『浮遊』 しているのです。
 
画面の中で、何ともバランスの悪い位置に描かれています。
 
花瓶は、よく観るとテーブルが描かれているのですが、
よく観る以前に視界に入った時には、テーブルが目立たず、
花瓶が画面の上の方に不自然に 『浮遊』 しているように観えます。
 
そして樹は、リトグラフの作品として仕上がっているのですが、 まるで、
描き掛けのような、妙な空白で、ルドンは根を描くのを止めてしまったのか、
土の中を想像させるようにしたのか。やはり 『浮遊』 して観えました。
 
心理学の診断法に 「バウムテスト」 というのがあり、被験者に、
一本の木を描いて下さい、という指示を出し、自由に描いてもらうのですが、
それを思い出しました。
 
画面をどう切り取るか、縦にするか横にするか、幹は、枝は、葉は、根は、
と、診断して行きますが、この絵、皆さんは、どのように感じられましたか。
 
 
  

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