風船子、迷想記

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魅力的な「半隠遁」の勧め

 本棚を整理していたら、「人生を<半分>降りる」(中島義道、ナカニシヤ出版)を見つけた。中島は、二人っきりで酒を飲みたくなるタイプではないが、本を通じて付き合うには、哲学独習者には有益、かつ、くたびれた中年会社員には刺激剤にもなるひねくれた人物だ。  パラパラめくってみたら、「いやはや、その通り」とうなずくことばかりで、独り言をつぶやきながらページをめくる手が止まらなくなった。  中島のいう半隠遁とは、社会のためになるような公職を離れて、残された時間を「自分のために使う」ことを意味する。  <半隠遁>は世間的にある程度のことをなしとげたあとは、あるいは自分の能力と仕事を見限った時に、あるいは出世ゲームが心底虚しく感じられたときに実践するのが一番いい。 <半隠遁>はひとつの積極的な生き方なのですから、老衰してぼろぼすべて表示すべて表示

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痛すぎる救済、KOTOKO

2012/5/6(日) 午後 0:53

映画「KOTOKO」(塚本晋也監督)を新宿で観る。 あきらかに過剰だが、過剰でなければ伝わらないものもある。 冒頭の10分で、過剰な「痛み」に耐えかねて久々にスクリーンの前から逃げ出したくなった。ネットの映画評に「体調を整えてから観る映画」とあったが、その通りだった。幸い、体調は良好だったので、完走できた。観る者が試される圧倒的 ...すべて表示すべて表示

 欧州文明の基礎を作ったといわれるギリシャ人だが、ギリシャ人にとって、ヨーロッパは「他者」だったという指摘を紹介したい。出典は、「ギリシャはどれほど『ヨーロッパ』か?」(村田奈々子、「中央公論」2012年5月号)    西ヨーロッパ諸都市では、17世紀末には、自分たちの生きる空間を「ヨーロッパ」と意識し、自分たちを「ヨーロッパ人」というカテゴリーで考 ...すべて表示すべて表示

回廊で石と時間を想う

2012/4/10(火) 午前 6:40

時差ぼけで5時半に眼が覚めた。 一週間の出張で、フィレンツェ、パリ、ブリュッセルを駆け足でまわってきた。強行軍でくたびれたが、日本を出ると、なんだか呼吸が深くなって、落ち着く気がする。 フィレンツェではTシャツが目立つほどの陽気だったが、パリではみんなコートを着て歩いていた。パリで聞くと、1週間前は汗ばむ陽気だったとか。 ...すべて表示すべて表示



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