吉田伊佐

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「吉田伊佐展」が始まったので、おじゃました。
会場に飾られた新作17点、その渾身を拝見する。 風景の中の動きがしなやかさを増し、グリーンの美しさにハッとさせられる。 期待に胸を膨らませ、緊張しているこちらを、絵の中の風景が優しく出迎えてくれた。 作品の中に張りつめている作家の心の緊張感が、なんとも心地よい。 作家の意志が紡ぎ出す繊細な筆のタッチが、画面の中の草の葉を風にそよがせたり、空気や流れる水に季節の匂いをにじませる。 写実の素晴らしい腕が、遺憾なく発揮されているのだが、見れば見るほど画面の奥に、目に見えない何かが感じられる。 当たり前だ、作家は細部を描いている訳ではない。 神は細部に宿るというが、細部を描きながら世界を表現しているのだ、 すべての樹木の表情が異なる。 それは季節の違いだけでなく、その木が育った環境、運命の必然までをも描こうとしているかのような、深い思いが込められた表現である。 会場は、銀座 「アルトン」 03-3569-2321 会期は、3月27日まで。 個展会場を後にして、国立新美術館の白日展に向かった。 吉田先生の「陽光の中の木立」(上のフォト)の大作に対面。
何気ない風景だが、その空間の中にこめられた作家の心象、作家の眼に映った美しい時間を、いつまでも眺めていたかった。 |

