Ashley事件から生命倫理を考える

世の中は想像していたより、はるかにコワイ・・・

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the Guardian紙に、エセックスで重症脳性まひの15歳の女児Katie Thorpeに母親が子宮摘出を希望しているとの記事が。

母親は毎月の生理の不快を回避する目的で子宮摘出することが本人の最善の利益にかなうと主張。ただし、自分の娘についてのみ正しい決定であると主張しているのであり、(アシュリーの親のように?)全ての障害児がこの手術を受けるべきだなどと言うつもりはないのだと繰り返し強調しています。

これに対して障害者の人権擁護チャリティScopeは本人の基本的人権の侵害であるとして、激しく批判。医師らが親を支持していることに強い懸念を表明しています。また「このケースが認められることによって、今後イギリス国内の他の障害児への影響が大きい。社会に都合のよいように子どもの方を変えるのではなく、社会の方が子どもを受け入れていけるように変わるべきである」などと批判。Scopeの弁護士は、本人の最善の利益というよりも基本的人権の問題だとし、Katieには独立した法的代理人が付く権利があると主張しています。Scope could potentially make legal representations over the case. とあるのは、Scope がKatieに代わって代理訴訟を起こすということもありうるということでしょうか。

記事は何度もアシュリー事件に触れています。

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実はこの記事を読み、Katieという名前に見覚えがあったので、手元のアシュリー事件のファイルを探してみました。やはり、そうでした。Katieの母親は、今年1月に“アシュリー療法”論争が沸騰した直後、「うちの子にもやって」と手を挙げて話題になった人でした。

the Daily Telegraph紙が当時、母親を取材して記事にしています。
I want my girl to have the “Ashley Treatment”(1月8日)。

この中で母親は、これまでも子宮摘出を希望してきたが医師がやってくれなかった、医師からはピルを飲むか3カ月おきのホルモン注射を提案されたが、それでは副作用が心配だと語っています。またアシュリーの親はとても勇気があると思う、自分も訴訟を起こしてでもやろうという気持ちになったとも、語っています。なお、父親はいませんが内縁関係の男性がKatieのケアを手伝っているとのこと。Katieには障害のない妹が一人。

(この記事には母子の写真があり、美容院でパーマをかけてもらっているKatieは、明らかにその状況を楽しんでいるように見えます。記事の中でも、脳性まひがあるとされてはいますが、知的障害については特に触れられていません。)

もちろんthe Daily Telegraphは今回も記事にしていました。


タイトルが語っているように、母親への支持を鮮明にした記事。母親も、批判に対して「とても腹が立つ」と述べ、「毎日こういう子を世話していない人には分からないこと」だと、アシュリーの父親のブログと同じことを言っています。

記事に対する読者からの書き込みも、“アシュリー療法”論争の時と同じ、「親が愛情からすることに外野は文句を言うな」的なヒステリックな擁護論が続いているのが気になります。

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私が一番恐れていた事態は、やはりこうして起こっていくのでしょうか。アシュリー事件は本来このような前例となってはいけなかったはずなのに。

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