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Journal of Medical Ethicsに掲載されたオランダの研究チームによる
以下の論文がメディアで話題になっている。


前文が上のリンクから読めます(私は読んでいません)が
アブストラクトは以下。

Background Euthanasia and physician-assisted suicide (EAS) in patients with psychiatric disease, dementia or patients who are tired of living (without severe morbidity) is highly controversial. Although such cases can fall under the Dutch Euthanasia Act, Dutch physicians seem reluctant to perform EAS, and it is not clear whether or not physicians reject the possibility of EAS in these cases.

Aim To determine whether physicians can conceive of granting requests for EAS in patients with cancer, another physical disease, psychiatric disease, dementia or patients who are tired of living, and to evaluate whether physician characteristics are associated with conceivability. A cross-sectional study (survey) was conducted among 2269 Dutch general practitioners, elderly care physicians and clinical specialists.

Results The response rate was 64% (n=1456). Most physicians found it conceivable that they would grant a request for EAS in a patient with cancer or another physical disease (85% and 82%). Less than half of the physicians found this conceivable in patients with psychiatric disease (34%), early-stage dementia (40%), advanced dementia (29–33%) or tired of living (27%). General practitioners were most likely to find it conceivable that they would perform EAS.

Conclusions This study shows that a minority of Dutch physicians find it conceivable that they would grant a request for EAS from a patient with psychiatric disease, dementia or a patient who is tired of living. For physicians who find EAS inconceivable in these cases, legal arguments and personal moral objections both probably play a role.



ゴチックにしてみたところが話題になっているデータで、

回答した医師のうち、
患者からの安楽死または自殺幇助(EAS)の要望に自分が応じることが考え得るのは、

精神障害の場合に応じることが考えうるとする人が、34%。

早期の認知症の場合に応じることが考えうるとする人が、40%。

進行した認知症の場合に応じることが考えうるとする人が、29−33%。

死に至る病気はないが生きていたくないという人で、27%。


ざっと3分の一の医師が、
これらの状態にある人からの要望があれば応える姿勢に傾いている、ということ。

中でも、進行した認知症よりも、早期の認知症の人の場合に
応じることが考えうると答えた医師の割合が高いという結果からは、

直前エントリーでも取り上げた、
米国カナダでの以下の議論の広がりを思わせられる。





ひとつ、この論文を読んだ感想として、
英米では PASがPAD(physician-assisted dying)とかAID(Assist in Dying)とかに
言い換えられていくけれど、

なるほど、もう一方で、この論文のように
「安楽死とPAS」を人くくりにして「EAS」と括る文言も出てきているのかぁ、

結局、どちらの動きも、
「直接的に死に至る行為を医師がするのも、
医師の処方薬で患者自身がするのも違いはない」し
「それは自殺ではなく、死ぬことへの援助なのだ」という方向に
向かっているんだろうな、ということ。


             ――――――――

ちなみに、先週のバイオエッジにあったのは以下の記事。

Euthanasia cases leap in Dutch clinic
BioEdge, February 14, 2015

「2012年に安楽死を引き受けてくれる医師が見つからない患者のために立ち上げられた」
クリニックという記述から、

こちらの機動安楽死チームを派遣する安楽死クリニックのことだと思うのだけど、
オランダで“機動安楽死チーム”スタート(2012/3/2)

バイオエッジの記事によると、
このthe Levenseindekliniek(たしか日本の新聞では「終末期クリニック」とされていた)、
昨年、地域の安楽死検証委員会から叱責を受けた。

耳鳴りがひどいという理由で2児の母である47歳の女性に
精神科医に紹介することなく安楽死を実施したため。

このGaby Olthuisさんの事件については、こちらのエントリーに詳細あります ↓
(この記事によると自殺幇助。まぁ、上の論文で言えばひっくるめて「EAS」)
死が単なる「ライフスタイルの選択」と化した国、オランダ(2015/1/7)


このクリニックで
2013年に受けた安楽死の要望が 749 件だったのが、
昨年2014年には 1035 件に急増。

昨年ここで安楽死した232人の多くは
MS、ALSまたは脳卒中の後遺症の人たちで、
がん患者は4分の一弱。

20%は高齢であれこれ起こっているのが辛いという人たちだった。




           

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