今こんな感じ
Wouldn't It Be Nice前記事の後半にあった、「素敵じゃないか」という曲についての私的思い出の増補版。
結婚も決まり同居直前の頃、今の妻と二人で飲みに行った帰り道のことだ。 当時彼女はとなり町にある彼女の実家に住んで.いた。近いので会おうと思えば簡単に会える距離なのだが、もうすぐ結婚とはいえ、毎日のように外に連れ出す(とか外泊とかする)ということはしないようにしていた。結婚決まってんだからいいじゃん? とも思うのだが、7月に初めて会って、9月に付き合いだして、1月には結婚を決めるという、「子どもでもできたのか?」と誰もが疑ったほど急いで結婚を決めたのだ。それなりにステップステップでしっかりと考えて進めてきたとはいえ、強引に事を進めたことも事実だったので、これ以上周囲の印象を悪化させぬよう、一緒に暮らすまでは節度をわきまえたお付き合いをしようと決めていたのだ。 で、飲みに行ったその帰り道。最後に必ず締めで飲みに行く店までの道すがら、当時27歳の私は、聴かせたい曲があるんだけど、と無理やりイヤホンを当時25歳の彼女の右耳に押し込んだ。付き合いが何年にも及べば大体どんな反応が返ってくるかわかるんだろうけど、前述の通りこの時点で「出会って半年」くらいだったし、その半年の間こんな変な演出を仕掛けることもなかった。だから、彼女の反応が予測できずかなり緊張したのだが、ちょっと困惑しながらも黙って聴きはじめてくれた。そして1コーラス終わったころ、彼女はこっちをむいてふふっと笑って「いい曲だね」と言った。 好反応に表情が崩れかけたが、もう少し疑問をもってもらえるように、あえてしばらくほうっておいた。すると、こちらの思惑通り、「これ、誰のなんて曲? 何を歌ってるの?」と聞いてくる。そこで、歌詞を見せた。暗くてよく見えないな、と言いながら彼女は立ち止まり、駅前のミスドの明かりをたよりに歌詞を読み始める。 工夫のない、あまりにもベタな仕掛けなので笑い飛ばされるかな、でもそれはそれでいいか、と思いつつも抑えきれそうもない速さで胸が行ったり来たりする。ほどなくして読み終えた彼女はこっちを向いて一度ぷっと吹き出し、そして私にぴたっと寄り添ってくれた。 早く一緒に暮らしたいね、と言えばそれで済むことだったのだろうが、ちょっとワザをかけてみたかったのだ。そんな気持ちはお見通しだったと思うが、それなりにノッてくれるというかわいい時期があったなあと、印象に残っている曲なのだ。 しかし『陽だまりの彼女』ってマジでいいわ。 文章がいいからか、頭の中で簡単に映像に置き換えられるんだけど、この「真緒」については どうしてもSDNの芹那になってしまうんだよなあ。 |
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