フォノン通信

PH(ポスト・ヒロシマ)67年☆♪☆菜園の緑増してる五月かな

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ドローイング『蒼い染みの記憶』

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蒼い染みの記憶



☆最近、絵を描く時間がない。描きかけの絵が、途中で止まっている。


☆この絵は小さな作品である。作品というより、落書きに近い。


☆菜園の緑増してる五月かな

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『闇の中のネットワーク』

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コラージュ『闇の中のネットワーク』


☆この作品は、完全な失敗作である。最初にイメージした画面にならなかった。闇の中のネットワークというイメージにはならなかった。

☆作品の大きさB5くらい。下処理した紙に水彩色鉛筆で描き、雑誌に使われた写真を小さくちぎって貼り付けた。


☆最近は同人誌に随筆を書くために吉本隆明の本を何冊か読んでいる。再読のものも新たに読んでいる本もある。吉本隆明の追悼に代えて、何か書こうと思ったからである。原稿の締め切りは間もなく来る。何とか仕上げたいと思っている。


☆吉本隆明氏は、気骨のある人である。反骨精神のある人である。気取らない人である。

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チャイナ・ミエヴィル著『都市と都市』

SF長編『都市と都市』感想



☆チャイナ・ミエヴィルという作家のことは全く知らなかった。本屋の新刊の棚でハヤカワ文庫のSF『都市と都市』を見かけたのが2月のある日。数日後に違う書店でも同じ本を見かけた。本のカバーにヒューゴー賞、世界幻想文学大賞、ローカス賞、クラーク賞、英国SF協会賞受賞とある。たぶん面白いにちがいない。思わず買ってしまった。そして、かなりのスピードで読んでいった。予想通り面白かった。


☆舞台となるのはバルカン半島あたりに位置する二つの都市国家「べジェル」と「ウル・コーマ」。この二つの都市国家は、地理的にはほぼ同じ位置を占めていて、モザイク状に組み合わさった特殊な領土を有している。この二つの都市国家は、まるで平行世界にあるかのような存在である。一般には平行世界どうしは接触はできないが、この二つの都市は接触可能になっている。空間的には極近い存在でありながら言語や文化が異なっている。


☆物語は、ベジェルの中で起こった殺人事件を捜査していくベジェル警察のティアドール・ボルル警部補の行動を中心に展開していく。初めはよくある推理小説の乗りで読み進んでいくのであるが、途中から都市国家「ベジェル」とそれに隣り合う都市国家「ウル・コーマ」とが奇妙な関係にあることに読者は気づかされる。そして、不思議な感覚を味わいながら読み進んでいくことになる。


☆二つの都市の重なりの度合いは場所によって異なっているらしく、ほぼ100%べジェルである地区もあれば、100パーセントウル・コーマの地区もあり、微妙に二つの都市の要素がクロスしている地区もある。しかし、ベジェルの人間は、ウル・コーマの物や人を見ても「意識して見ないように」訓練されていて、これが徹底しているためか、それらが存在しないかのように暮らしている。

 そこに「他の都市のもの」があってもないかのように「意識から追い払う」という設定がまず異様である。例えば、同じ場所にある道路をベジェルの車とウル・コーマの車が走行していても、互いに他の車は走っていないのだという「意識」をし、巧みに他国の車を避けながら走っている。このあたりは、書いている自分でもどう表現したらよいか迷うところです。とにかく変な感覚を読者にもたらす世界を描いているのです。


☆物語はべジェルで起こった殺人事件が、ウル・コーマの人間も関係しているということから国境を越えた捜査に発展していきます。

☆それぞれの国民は、互いに相手の国が存在しないように振る舞わなくてはならない。ベジェル国民はウル・コーマの住民や建物、車などを認識することを禁じられている。逆に、ウル・コーマ国民は、ベジェルの住民、建物、車などを認識することを禁じられている。訓練によってつくられた半自動的な「失認」状態によって「国境」が維持されている。この「国境」の半自動認識を放棄したり、故意に「越境」することは違法である。この「越境行為」は、「ブリーチ」行為とよばれる。「ブリーチ」行為を取り締まるのが謎の機関「ブリーチ」である。

 この謎の機関「ブリーチ」とはなんだったのか、本を読み終わった後でも謎として残る。「ブリーチ」の構成員が人間なのか、それとも異次元の存在なのか明記されていないので、読者の想像に任されていることも謎を増す原因である。

☆犯人は一体誰なのかという推理小説としての面白さも十分あり、SFとしての読み応えも抜群の一冊でした。この作品のことは、朝日新聞の書評欄にも掲載されていました。評者は、精神科医の斉藤環さんでした。一部、その書評の表現を引用させていただきました。


☆作品評価 ☆☆☆☆  ☆4つの傑作でした。(なお、この作品のページ数は514ページです)
 
 カフカの小説「城」や「審判」を読み終わったあとに味わった不思議な感覚と似たものを感じることができました。

☆さて、この小説の作者チャイナ・ミエヴィルはどんな人なのか紹介しておきます。

1972年イングランドのノリッジに生まれる。ケンブリッジ大学で社会人類学の学位を取得。1998年にはロンドン大学で国際法の博士号を取得している。なかなかの秀才ですね。
1998年に作家としてデビューしたようです。この作家は、若手で気鋭のホープなんでしょうね。
この『都市と都市』以外にも翻訳されている作品は何作品かあるようですね。ハヤカワ文庫から彼の『ジェイクをさがして』という短編集も出ていますよ。

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吉本隆明の死を悼む

僕にとっての吉本隆明


☆3月16日、詩人・評論家の吉本隆明氏が逝去された。87歳であった。ご冥福をお祈りいたします。

☆僕は、全共闘世代であるが、学生時代に吉本隆明の著作はほとんど読まなかった。むしろ、彼の著作は読み込めなかったので、敬遠していたというのが真相である。
 大学を卒業後、吉本隆明の詩集に出会い、彼の詩に感銘し、詩人としての吉本隆明に接近していったことから、その後、彼のいくつかの著作や対談集を読むようになっていった。

☆吉本隆明氏は、晩年、インタビューや対談を基にした著作を多く出したことから、彼の思想が分かりやすく伝わるようになったように思う。その対談集やインタビュー集から吉本流の思想の一部を垣間見ることができるようになりました。


☆彼の代表的な著作である「共同幻想論」も「言語にとって美とは何か」などは読んでいないので、本当は吉本隆明の思想を語る資格など僕にはないのであるが、彼の一ファンとして何か書かねばと思ってここに書いている次第です。


☆僕が読んだ吉本隆明関連の書物のいくつか

『日本語のゆくえ』(吉本隆明)
『吉本隆明詩集』
『悪人正機』(吉本隆明、糸井重里)
『日本人は思想したか』(中沢新一、梅沢猛、吉本隆明)
『相対幻論』(吉本隆明、栗本慎一郎)
『超「20世紀論」』(吉本隆明)
『真贋』(吉本隆明)

 これらの著作から多くのことを学び、また生きる勇気もいただきました。

☆吉本隆明氏の思想の底流にあるのは、万葉集以来の詩歌であり、小説であったと思う。また、マルクスの著作が、彼の思想の形成に大きな影響を及ぼしていたということが、彼の著作を通して知ることができました。

☆吉本隆明は、どんな分野でもOKというタイプの全方位型の思想家ではなかったと思うが、大きな思想家であったことは確かである。彼の死後も彼の著作や言葉は、多くの人々に生きる指針を与え続けるであろう。そして僕は、今後も彼の詩を読み、また彼の評論を読み、それをヒントに考え続けていくであろう。

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コラージュ「浮遊するものたち」

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浮遊するものたち



☆最近は、月に一回の更新になってしまいました。


☆ことばから離れてしまったというか、やや鬱なのでしょうか。元気が出るまでは、ブログの更新もこのようなペースになってしまうでしょう。


☆この作品は、大きさB5の小さなものです。紙に下処理をした上に色鉛筆で描き、自分の作品をカラーコピーしたものを素材として切り抜き、コラージュを施した作品です。


☆三月になり、一月、二月の寒さも去ったようで、少し春めいてきたのでしょうか。三寒四温といった感じの日々になってきました。いま外は雨です。朝には雪になるかもしれません。

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