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☆今回の百昼一人は、作家の片岡義男さんについて書いてみようと思います。
☆片岡義男の小説やエッセイや評論を、ぼくはいつから読んでいるのだろう。
たぶん、1975年か76年頃からだろう。もう長いお付合いである。
最近は、熱心に彼の小説を読むことはなくなってしまったが、
評論やエッセイは本が出るとほとんど欠かさずに読んでいる。
彼の著作は、正確に数えたことはないけれど、40冊くらいは所有しているだろう。
☆☆まず、片岡義男さんのプロフィールから書いてみよう。
1940年3月東京、信濃町の慶応病院で生まれる。
5歳から瀬戸内に移り、子供の頃をそこで過ごす。
早稲田大学法学部卒業後、フリーランスのライターになる。
そして、翻訳をしたり評論を書いたりする。。
『ワンダーランド』、『宝島』の編集の仕事を経て、
小説『ロンサム・カウボーイ』という小説で作家デビュー。
その後、『スローなブギにしてくれ』が雑誌・野性時代の新人賞を受賞した。
以来、多くの小説、評論、エッセイなどを発表してきている。
♪これ以外に、ぼくが片岡義男について知っていることで、みなさんも一応、知っていると良いと思うことは、片岡義男は、「バイリンガル」であるということである。
英語と日本語のバイリンガルなのである。
♪なぜそうなのかというと、彼の肉親の方でハワイ日系2世か3世の方がおられて、その方と生活したか、または、その方の指導により英語をネイティヴ・スピーカーと同じように理解する能力を身につけられたようなのです。(一部、ぼくの推測が入っています。)
♪ということで、片岡義男さんは、英語の曲が流れているとリアル・タイムで歌詞を理解できるようです。ああ、羨ましい!これで彼には、英語についての著作が多いのも理解できますね。
☆さて、今日は、彼の初期の評論の傑作である『ぼくはプレスリーが大好き』について少し書いてみます。いま一部を再読し、この本がいかにすぐれた評論であったかを確認しているところです。
ぼくは、この評論を30年前の1976年に読んで、非常に感動しています。
まず、この本にはおよそ次のようなことが書かれている。
アメリカで生まれた音楽、つまりブルース、ジャズ、カントリー・ウェスタン、リズム・アンド・ブルース、ロックン・ロールが生まれたアメリカの歴史的背景を語りながら、彼独特の語り口で音楽とそれを支え、作ってきた人々(特に若者)のことを書いている本なのです。膨大な資料を読み、ほぼ2ヶ月で書き上げたようです。書き上げたのは、1970年です。単なる音楽論ではなく、「音楽をとおして見えてくる社会文化史」と言った方がよいでしょう。
**この本は、今は絶版かもしれません。
さて、いくつか彼の名言を引用してみます。
すぐれたロックンロールをレコードで耳にした瞬間の衝撃は、確実にオリジナルだった。オリジナルとしての複製を無数にばらまいていくアメリカ文明のひとつの顔がここにあり、45回転レコードというオリジナルはラジオをとおして人の耳にとどく場合も多く、レコードは「物」であるという考え方はできなくなり、音波としてのロックンロールは、心で知覚したとたんに、肉体と精神の両方にまたがる全体験となり、ときとしてそれは宗教的な天啓にまで高められた。
実によくロックンロールを表現しています。すごい!
音楽が音楽だけで心に入るということは、当時のロックンロールに関しては、まずなかった。自分が身を置いている世界の、ほとんどあらゆることが、ロックンロールと練りあわされて聞き手の心にぶつけられた。
片岡義男の評論は、こんな感じで進んでいく。ぼくは、この評論にとても影響されたと思う。
その後、ぼくも同人誌という媒体であったが、評論を10編以上書き、彼のような社会文化史的な視点で書くこともあったからである。
♪長くなるので、百昼一人・片岡義男さんの第一回はこの辺にしようと思います。『ぼくはプレスリーが大好き』については、まだまだ次回も書くことにします。
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