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ネコと犬

ネコと犬


 演劇を楽しんでいる。
 いろいろな劇場にも通ってみた。
 様々な劇団のものも観てみた。
 東京という町は、多くの劇場が散在している。
 日本国内ではダントツの数といえるのだろう。
 本日、ブログに記載する2本の演劇も地方公演がある。
 公演日数は格段に小さい。
 最初に記載する「十一ぴきのネコ」は東京での公演が22日間に対して
 それ以外は2箇所で3日間
 次の「ネガヒーロー」は東京で10日間だが、大阪・長崎で4日間。
 ちなみに、この2本の演劇は、小生の故郷・博多では上演されない。
 東京に住んでいるから、出会えた演劇だ。
 「文化」に触れる機会に恵まれたことは幸せだ。
 一言に「文化」といえども、いろいろなジャンルがあるわけだが
演劇は映画に近い文化であることから、小生には馴染みやすいものである。

 前口上はこの辺にして、本題へいきますか・・・・

イメージ 4

十一ぴきのネコ


イメージ 1

 今年初の観劇は井上ひさし作「十一ぴきのネコ」
 馬場のぼるさんが描いた絵本を思い出す。
 演出は長塚圭史だった。お父さんは長塚京三さんですな。
 この公演を知ったときに、演出が彼であることも少々驚きであったが
出演者の顔ぶれも意外性が大きかった。
 個性派揃いというか、超個性派ばかりを並べたというか、
よくぞこのメンバーを集めてくれたという感じがした。
 楽屋はどんな感じなのだろうかと、想像するだけでも面白い。
 だから、楽しみな芝居の一つだった。
 席は、幸運にも前から2番目の中央。
 俳優の顔の表情がわかる一方、流れ出る汗、台詞を語る時のツバキまで
そりゃもう迫力というか、いろんな意味で至近距離というのは恐ろしいくらい。

 パンフレットで、この戯曲は1971年に発表されたものだと知る。
 日本が高度経済成長時代のさなかである。
 絵本のイメージやタイトルの雰囲気からして、
この戯曲は楽しいものである。確かに歌あり踊りありの
音楽劇で、エンターテイメントとしても優れている。
 だが、無知な小生の勝手な先入観を通りこして見えてきたものは
その時代の様々な時事や人物が、ちゃんと表現されており、
ラストに至っては時代を反映した寂しい結末を迎えるという、
見事な作家の発信力であった。
 パンフに記載されている演劇評論家・扇田昭彦氏の解説によれば
この戯曲にはふたつの台本が存在し、今回の公演は古いほうのもの
つまりは、初演のものであるとのこと。
 今の時代を語ったものではないが、あの時代を振り返りながら
この戯曲を楽しむと、またひとつ、この国のことを知って、得したように
思えるのは小生だけでしょうか?

 ほぼ主演のにゃん太郎を演じた北村有起哉は、大量の汗とともに
舞台ではじけまわった。( 汗がすごすぎてといいたいくらい )
 ( ちなみにあの名優、故・北村一夫さんの息子さんです )
 小生の好きな山内圭哉。独特のリズムでの台詞が、今回も
役どころとシンクロしており、笑わせてもらいました。
 最近お気に入りの大堀こういちさんは、味出してました。
 前述した長塚圭史の演出も申し分のない演劇で、今年最初の
演劇として、いいものを観れたことに満足するものでありました。

ネガヒーロー


イメージ 2

 タイトルに「犬」はでてきませんが、こちらは女優の水野美紀が主宰する
「プロペラ犬」とよばれるユニットの公演です。
 小生は2010年の番外公演「アウェ-インザライフ」を観ており、
プロペラ犬公演は2度目。
 前回公演が大変楽しいものだったので、今回も期待して、
凍てつく空気を切り裂いて渋谷・CBGKシブゲキ!!に行ってまいりました。

 演出は入江雅人。俳優でもあり演出もする。
 映画でちょくちょく見かけていた時は、そんな人とはしりませんでしたが
ひとり芝居や国立劇場での公演「鳥瞰図」等々、小生も楽しませてもらっています。

 今回のお芝居は町の隠れた正義の味方の物語。
「キックアス」+「八犬伝」=「下町戦隊レンジャー」
 って感じかな・・・
 しかしながら、どうしても映画「キックアス」の影響が明確に見えてくる。
 映画を知っているものとしては、見えすぎてしまっているのが
前回公演と違い、こちらのはまり方が悪かったようです

 更に、これは劇場の構造によるものですが、両サイドの席は
観たいものが見えなくて、観たくないものが見えてくるという
いい環境ではありませんでした。
 左端の席だったのですが、映像が映し出されるとき、全て見えない。(左端が欠ける)
 右端に字幕が出たりするのですが、これがまた観にくい。
 舞台ソデの奥の様子がはっきり見えてくる等、ちょっと残念でした。
 以前も思ったのですが、この劇場は座席の前後も狭いし、出来たばかりの
新しい劇場としては大変残念に思う次第です。

 出演者は水野美紀が得意のアクション劇を披露
 小生のお気に入り、池谷のぶえはやっぱりいい!
 U1グランプリでの活躍が楽しみです(チッケト入手できていませんが・・・)


イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3イメージ 3


十一ぴきのネコ
作・井上ひさし 演出・長塚圭史
出演;北村有起哉 山内圭哉 大堀こういち 粟根まこと 蟹江一平
   福田転球、市川しんぺー、中村まこと
紀伊国屋サザンシアター
2012年1月19日 19:00 
上演時間:1幕:75分 休憩:15分 2幕:55分


ネガヒーロー
作・水野美紀 演出・入江雅人
出演:池谷のぶえ、オクイシュージ、水野美紀
CBGKシブゲキ!!
2012年1月25日 19:30
上演時間:135分

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いのちの歌

朝はいてつく寒さ。

起床時フトンから脱出するのに、時間を要した。

ジョギングに出かけようと思い、外に出てみたら、あちこち凍結している

これでは、からだもおちんちんも小さいまんまじゃん イメージ 1



こんなこと書いていると、また怒られますな

イメージ 2

てなわけで、今日はSANDAらしくない音楽のお話


いのちの歌


イメージ 3

 竹内まりやの「いのちの歌」に聞きほれている。イメージ 4

 22日までNHK-BSで放送されたドラマ「開拓者たち」の主題歌だった

 元日に放送された第一回のエンディングで耳にしたときに

「 どこかで聞いたような・・・ 」

 と思って調べてみたら、10年前の朝ドラ「だんだん」の劇中歌で

茉奈佳奈が演じたシジミジルというユニットが唄っていたとのこと。

 その時は気がつかなかったが、歌詞はMiyabiという名前で

実は竹内まりや自身だった。

 ちなみに歌詞全文はこちら⇒ http://wmg.jp/mariya/m/words.php

 そんな歌詞の中で

「 いつかは誰でも この星にさよならを 
 
 する時が来るけれど 命は継がれてゆく 」

 という一節がある。

 歳のせいか、なんだかインパクトがありすぎた。

 心が温かくなった気がした・・・・

 オレ、この先短いのかな〜 イメージ 5

イメージ 6


いのちの歌
作詞:Miyabi(竹内まりや)
作曲:村松 崇継
歌:竹内まりや
HP:http://wmg.jp/mariya/
2012年01月25日発売 

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哀しき獣

哀しき獣


イメージ 1

 襲撃者に立ちはだかったのは、血まみれの斧を振りかざして、
仁王立ちとなっているキム・ユンソク!
 武器がなければ、その辺に転がっているものを手に取り
襲い掛かるものに容赦なく、その物で脳天から打ち砕いていく。
 薄暗い明かりの中で。ギラリと光る目が凄まじい。
 韓国映画「哀しき獣」のバイオレンスシーンのヒトコマだ。

 原題「黄海」(中国大陸と朝鮮半島に挟まれた海)からは
前述した場面は想像できない。まだ、邦題のほうが「獣」と
つくだけにその連想を可能とする。
 しかし、黄海を渡ってきた主人公は、中国と北朝鮮との国境に近い、
中国・延辺朝鮮自治州からやってきた朝鮮族。
 借金のかたに韓国・ソウルでの殺人を依頼されたハ・ジュンウ。
 依頼をしたのはキム・ヨンソク
 この二人の俳優が演じる登場人物と監督ナ・ホンジンが
快作「チェイサー」に続くコラボレーションで製作された映画が
「哀しき獣」だ。
 
 ラグビー観戦で冷え切った体にムチ打って、東京では
唯一の上映館である新宿シネマートで、この映画を楽しんだ。
 というか、体が冷え切っていて、温かい映画館に入ると、
どうしても睡魔が襲ってくる。この映画も起承転結で言えば、
「起」にあたる部分は御多分に洩れない。
 更にちょっとわかりにくい人間関係。ふと気を失う瞬間が
やってくる。しかしながら、主人公が殺人を犯す寸前から
つまり「承」に入るところから、この映画はとてつもないジェット
コースター感覚で観ている者を、猛スピードで追従させ始める。
 とあるところで「映画が動き出した」という表現があったが
まさにその通り。この動き出しが、たまらなくスリリング。
 そこからはラストまで約1時間半の富士急ハイランド
ジェットコースタの梯子をしたようなもの。
 CGをどこまで用いているか不明だが、ドンチャン騒ぎの
カーアクション。そのカーアクションを引き起こすのは
走って逃走するハ・ジュンウ。パトカーを巻き込み、
細い路地を巧みに利用し、とにかく走って走って逃げる。
 追いまくるキム・ヨンソクも手加減無し、エンジン全開で
画面一杯にエネルギーを噴出させる。

 アクションだけではない。キム・ヨンソクのキャラクター
設定がうますぎる。パパイヤ鈴木かと思わせる風貌だが、
銃を使わずに、体を張っての体当たりアクション。
 この映画で勉強させてもらったが、朝鮮族と呼ばれる
中国籍の朝鮮人というのも視点がいい。
 朝鮮族と韓国の関係をしっかり表現し、韓国の街の姿が
あらゆるところで、小生のハートを震わせた。
 いやいや、久し振りに映画を思いっきり「楽しむ」ことが
出来た。

 これだけのドンチャン騒ぎ。落としどころはどうするのかと
ラストまで小生を狂わせてくれた。
 そして、このドラマの起因は痴情のもつれが生んだもので
殺人を請け負うハ・ジュンウも、出稼ぎで韓国へ渡った行方不明
の妻を捜すというシチュエーションが、むなしい黄海でのラスト
シーンを生むことになる。

 あっぱれ、韓国映画・・・日本映画も見習いたいものだ・・・イメージ 2

哀しき獣
原題:黄海 英題:THE YELLOW SEA
ナ・ホンジン監督作品
2011年 韓国 上映時間:140分 
公式HP:http://kanashiki-kemono.com/

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蒼茫の大地に流れた血と涙〜映画「 無言歌 」〜

蒼茫の大地に流れた血と涙

映画「 無言歌 」


イメージ 1

 土饅頭がいくつも見える乾いた砂漠で砂塵が舞う。
 その盛られた土の下には、痩せきった人々の死体が眠っている。
 ある者はは衣服を剥がされ裸の状態。
 更に、尻や太ももの肉をえぐられた者もある。

 中国ドキュメンタリー映画の旗手・王兵(ワン・ビン)監督が
初の長編映画を輩出した。
 王兵監督といえば上映時間9時間というドキュメンタリー映画「鉄西区」が、
小生の記憶に新しい。中国の現状をロングショットで
見事に表現していた。時間だけでなく、中国の姿に驚かされた。

 今回、映画「無言歌」が描くものは半世紀前の中国。
 反右派闘争で強制労働収容所に送られた人々の悲劇的ドラマだ。
 反右派闘争は中国国内で文化大革命前におこる政治闘争である。
 中国共産党は「百花斉放・百家争鳴」であらゆる意見を自由に
表現させたあとに、共産党を批判した人々を「右派分子」として
粛清に乗り出し、厳しい処分として収容所送りに科した。
 好きに言わせるだけ言わせて、好意的でないものを全て弾圧する
 とても、現代日本の思想では考えられないことだ。

 映画は収容所に掘られた壕と呼ばれる寝床に、連行されてきた人々が
振り分けられるところからはじまる。
 ゴビ砂漠の真っ只中、ただ穴を掘って、バラックの屋根を被せただけで
まるでホラ穴状態の場所だ。大きく窓のように孔があいているところから
光が差し込むが、外は雪まじりの強風が絶えず吹き荒れ、その穴さえも
人が生きることを拒んでいる状態だ。
 更に、飢えが彼らを襲う。一分粥以下のスープのようなものが
少量だけ配される食事は、とても労働力を補うことも、生きることの
チカラも与えてはいない状態だ。
 
 そんな状況の中、ネズミを捕獲し食したり、人の吐瀉物を口にし
彼らは生きようとする。しかし、この極限状態で生き延びるものは少ない。
 次々と壕の仲間が息絶える。狂しみを訴える力さえもなくし
眠るように死んでいく。
 ついには、その死体の肉で飢えをしのぐものも出てくる。
 逃げ出すものもでてくる。しかし、偏狭の地と人間の生命力を拒む
気候が、その脱走を許容するものではない。
 死んでいく前に、妻宛ての手紙を壕の仲間に託し埋められたもの。
 死んだ後に、妻がその死体を捜す場面は悲しい。

 これはドキュメンタリーではないが事実のドラマだ。
 王兵監督は、長編映画でもドキュメンタリータッチでこの悲劇を演出。
 中国の歴史を世の中に知らしめるために、ゴビ砂漠において秘密裡に製作
してきたと、パンフレット等に記載されている。
 前々から思っていたのだが、なぜこのような中国の体制を反対する
ような映画が中国国内で製作できるのか不思議で仕方がなかった。
 過日、中国インディペンデント映画祭で若きドキュメンタリストの
張賛波(チャン・ザンボー) 監督に聞いてみた。
 「 これは検閲を受けたのでしょうか? 」
 彼はニコリと笑って答えてくれた
 「 中国に検閲はありますが、そんなところを通してはこのような映画は
   公開できません。こっそり上映会やるしかないですよ・・・ 」
 中国映画は自国の検閲システムをもっているようだが、それを通さず
体制を告発する流れはあるようだ。
 本題に戻るが、映画「無言歌」は前述したように当局の許可も得ず、
極秘に撮影され世界中で公開されたという。
 ある意味で、模造品があれだけ流通する国の事情を考えると、
国体を批判するする映画の流通も、普通に存在しているの
かもしれないと考えた。
 
 この映画のように「右派分子」とされたものは55万人であったらしい。
 時がたち、文化大革命後に彼等の名誉は回復されたが、
この世にある者は僅か十数万人であったとあるから、その数字の差だけ、
多くの血と涙が蒼茫の大地に吸い込まれたことになる

無言歌
原題:夾辺溝 英語題:THE DITCH
王兵(ワン・ビン)監督作品
2010年 香港・フランス・ベルギー合作 上映時間:109分
公式HP:http://mugonka.com/
2011年キネマ旬報・外国映画ベストテン第4位 及び 外国映画監督賞

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SANDAの2011演劇

SANDAの2011演劇


 昨年2011年、演劇は56本の作品を観劇。
 前年は54本だが、『クレイジーハニー』を3回。
『髑髏城の七人』を2回観た事を考えると、前年よりは少ない数となる。
 ここ数年、演劇をよく観て、いろいろと発見がある。
 演劇にランクをつけるほどの知識はないが、1年の整理として
毎年自分なりに優れていると思われた演劇を選んできた。
 前述したように、同じ演劇を2度、3度観ることで
どの程度の違いを感じるのかも、肌で感じてみた。
 繰り返し見ても、大きな差のない作品だったと感じたが
演じるものの慣れや、技術力の向上は垣間見ることが出来た。
 小生らしく言うと、「クレイジーハニー」でまさみちゃんのキレイな脚が
3回もナマで拝めたことが、最大の収穫かも・・・イメージ 1

勝手に優れていたと思われる演劇


『 大人はかく戦えり 』
   作:ヤスミナ・レザ
   演出:マギー

『 たいこどんどん 』
   作:井上ひさし
   演出:蜷川幸雄

『 黒い十人の女 Version100℃ 』
   オリジナル脚本:和田夏十
   上演台本・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ

『 髑髏城の七人 』
   作:中島かずき
   演出:いのうえひでのり

『 往転 』
   作:桑原裕子
   演出:青木豪

『 90ミニッツ 』
   作・演出:三谷幸喜

『 雨 』
   作:井上ひさし
   演出:栗山民也


印象に残った演技


森山 未来 
 『 髑髏城の七人 』の演技

市川 亀治郎
 『 雨 』『 その妹 』の演技

大竹 しのぶ
 『 大人はかく戦えり 』『 スゥィニー・トッド 』の演技

永作 博美
 『 雨 』の演技


再演を見て記憶に残った演劇


『 焼肉ドラゴン 』再演
   作・演出:鄭 義信

『 わが星 』再演
   作・演出/柴 幸男 イメージ 2

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