Tのブログ

バレペデの記事を「転載可」にしました。みなさま拡散をお願いいたします。

フェルデンクライス・メソッド

[ リスト | 詳細 ]

記事検索
検索

全1ページ

[1]

認知運動療法とフェルデンクライス・メソッド

イメージ 1

昨日に続いて、東京で参加したワークショップ関連です。

今回のワークショップは、PT・OTの人たち対象だったこともあり、
私としては「認知運動療法」との共通点を強く意識していました。

しかし、講師が言っていたことですが、フェルデンクライス・メソッドでは、
「まず自分の体で体験する」というところが大きな特徴です。

いろんな動きについて、身体で学習し、それを積み重ねて「学習の仕方を学習する」
それを通して、「身体が学習していくということを如何にガイドするか」という
教え方を身につけていくわけですね。

まず、自分自身が体験することから始まる、そこが一番大きな相違点かも知れません。

認知運動療法は、健常人が持っている認知が、失われてしまった状態に対して、
新たな認知を構築していくという感じのようで、だから「健常人」にとって、
その獲得していく課程を自ら体験することは難しいんじゃないかという気がします。

その点フェルデンクライス・メソッドは、まず、自分が体験するところから始めるし、
やってみるとなかなか滑らかな動きができない自分の身体に向き合わせられる。
動きの滑らかさには、必ず「質的な差」があり、どんな達人でも自分の動きを
質的に改善することができる。感覚が優れていればいるほど、小さな違いが分かる。

同じ課題に取り組んでいても、それぞれ自分に必要なことが学べるわけで、
障害があるとかないとか身体能力が高いとか低いとかに関係なく、
学ぶということにおいては同じだと、自信を持って言えますね。

また、動きの質がよくなることで、苦痛がなくなったり、心地よい体験ができます。
それが「動きを改善するためには、頑張るよりも、心地よさを手掛かりにした方がよい」
ということを納得させてくれるわけで、教える方がそれを信じているというのは
重要なことだと思います。


そうは言いながら、一人の若いPTが質問していたように、

・7歳頃まで普通にいろんなことができるようになっていて、
 大人になって習慣化してしまった動きが問題を起こしているというのと、

・脳性麻痺で、
 生まれて以来環境の中で体験してできるようになっていったこと自体に
 大きな差があるという場合と、

・中高年まで特に不都合を感じずにきて、ある日突然、脳卒中で
 それまでの認知・運動を構築していた脳細胞がある範囲で失われてしまった状態と

それらの条件に差があるのも事実です。

人それぞれ、できることがあって、できないことがある。
学習が成立しにくい条件も、それぞれに持っている。
上記の違いもそれと似たようなものと考えられればいいのかもしれないし、
それによって、相手が何を学べるかをしっかり探していけるのかもしれないし、

逆に、問題のパターンを知っていることで、相手がどんなことを学べて、
何ができるようになりそうか、その学習の使えるツールにどんなものがありそうか
そういったことが見えていた方が、よりよい学習を提供できるのかもしれないし、・・・

そこが認知運動療法の強みかもしれないと、余り知識もなく、思っています。

講師のステファニーさんも、
「私はゴールを知っているし、そこにたどり着いてほしいという願いがある」反面、
「学びは、どういうゴールにたどり着いたかが問題ではなく、その過程である」
この2つは大きなパラドックスだと言っていましたね。


写真は、今頃になると北陸の道路を水浸しにしてくれる融雪装置。
急に寒くなった時など、雪が積もらなくても、すごい勢いで水を噴き上げていたりします。(春先に撮ったものですが)
北陸の冬は、やはり長靴ですね。

閉じる コメント(4)

閉じる トラックバック(0)

「理学療法士・作業療法士のためのフェルデンクライス・メソッド」ワークショップ

イメージ 1

土日(12・13日)に東京で行われたワークショップに参加してきました。
http://www.feldenkrais.jp/lesson/0912ptot.html

講師はティーチャーズコースのアシスタントトレーナーとして来日しているオーストラリア人の女性PT。50歳くらいかなあ?とても快活で美しい、心地よい声の方でした。

テーマは「腕をダイナミックに使う」
内容は、パンフレットに書かれていたのは以下の通りでしたが、ほぼその通りだったと思います。

・体全体の動的な構造等での動きがどのようにつながっているか
・股関節、骨盤、背骨、腕の間の機能的な関係
・頭や首、胸郭の動きのつながりがどのように腕の動きに影響するか
・行動に体全体が関わることにより、周囲の空間へのアプローチがしやすくなること
・自分自身をどのように使えば、より効果的に骨格に力が伝わり、腕の動きを力強く滑らかに、そして的確にすることができるか
・筋緊張のバランス、腕を使った動きにおける筋肉の協力的な関係の改善
・機能的ではない動きの習慣を認識し、軽減すること
・行動の適応性、有効性にとって必須である運動感覚コントロールの改善
・メソッドの基本理念についてのディスカッション
・実際の個人レッスンにフェルデンクライスメソッドの理論がどのように応用されるかを観察をとおして学ぶ

普段から人の体に触れる仕事をしている人たち対象なので、FI(直接相手の体に触れて行う1対1のレッスン)中心かと思ったのですが、ATM(動きについて、言葉の指示によって気づきを促していくレッスン)中心でした。

レッスンによって起こった変化を確かめる動作として繰り返されていたのが、「仰向けに寝て、片腕を天井に向けて伸ばしていく」というもので、その動きに肩甲骨、胸郭、骨盤、下肢がどのように参加し協力していくのかを探求していきました。

参加者約40人の内、フェルデンクライス・メソッドは初めてという人が半分位いて、動きの中には、横向きに寝て腕で大きな円を描くというお馴染みのやつもありましたが、とても上質なATMで、フェルデンクライス・メソッドを学び始めてからの15年が走馬燈のように蘇ってきて、感動してしまいました。

FIのモデルとなってくれたゲストの人は、2年前にムチ打ちを経験し、以来右肩の痛みが強く右腕が上がらなくなってしまった状態で、そのクライアントに、左脚からアプローチを始め、徐々に右胸郭の自由を獲得させていきました。その過程が非常にシンプルで分かりやすく、すばらしいFIでした。

肩の痛みから身を守るために、その周囲に過剰な力をいつも入れていて、それを抜くということを「安全な別の部位で」学習させていく、ということがよく分かりました。過剰な力は、不合理なものだけど、あくまで「自分の身を守るため」に起こっている事態なので、「それを止めても大丈夫だ」ということを「体に」納得させていかなければならない。それは説得して頭で分かっても不可能だし、無理に抜かせようとすると一層強固になっていく訳ですね。

「新しい動きを獲得するというのは、自己認識が変化するということである。」というのも印象的な言葉でした。やはり、「認知運動療法」と同じだと思いました。

理学療法士として、「人の体を、自分の力で、治してあげる」ということをやっていた立場から、「改善は動作学習の結果であり、それはクライアントの神経システムが獲得したことであり、私はあくまで学習のガイドをするだけ」というフェルデンクライスのプラクティショナーの立場へと変わったこと、その葛藤なども聞けて、本当によかったと思います。


習慣となっている不合理な動きを改善する、それはスポーツでも常にテーマになることで、「悪いところを直そう」とするわけですが、フェルデンクライス・メソッドでは「別のやり方もあることを新たに獲得する」のをサポートするんですね。それで、そのやり方が「やり易くて、快適で、よりよい結果が得られるものなら、そのやり方が普通になっていく」と考えるわけです。そうして「獲得」できたものでなければ、自分の動きとして身には付かない。

長く学んできた先輩(先生)、そしてこれから学ぼうとしている人たちと共有できた2日間はとても素晴らしいものでした。




写真は、土曜日の朝、モノレールから撮った富士山。やはり、姿勢を正したくなる存在ですね。

閉じる コメント(0)

閉じる トラックバック(0)

「脳のなかの身体」−認知運動療法の挑戦− 四つの命題

イメージ 1

以前に紹介した認知運動療法の本から、中身を紹介していきたいと思います。

「四つの命題」p127〜

ここでは、運動療法の背後に潜む身体思想を激しく批判する。
【現在一般的に行われているリハビリテーションがどのような身体思想に立脚しているのか、そこが興味深い点です。】


1.身体を死んだ肉塊におとしめてはならない − マッサージ治療

:脳卒中片麻痺患者の手足に痙性麻痺があり、異常な筋緊張によって筋が固くなっている場合、マッサージによってその固くなった筋を柔らかくすれば痙性麻痺が回復するのではないかと仮定する素朴な思考


2.身体を物言わぬ物体として扱ってはならない − 関節可動域訓練と筋の伸張訓練(ストレッチ)

:痙性麻痺によって生じる関節拘縮を予防・改善するための、セラピストによる他動的な関節可動域訓練やストレッチが行われている。しかし、痙性麻痺は伸張反射の亢進状態であり、他動的な伸張刺激が逆に痙性を高めている可能性が高い。伸張反射が制御できるようになるわけではない。
【仮にストレッチによって伸張反射の感度が落ちたとしても、一時的なものでしかない】


3.身体を自動的に動く解剖標本として理解してはならない − 筋力トレーニング

:脳卒中片麻痺は筋緊張の質的な異常は生じるが、筋力低下という量的な異常が生じるわけではない。
 近年、厚生労働省(市町村)やリハビリテーション関連施設が信じられないほどの巨費を投じ、介護保険の対象者である高齢者や脳卒中片麻痺患者に対して、スポーツ・ジムのような機械器具を用いたパワー・リハビリテーションを導入している現状がある。
 高齢者の日常生活動作能力の低下を予防するという目的が間違っているのではなく、その対策として筋力トレーニングを安易に推奨する、人間機械論的な科学観が間違っている。

 日常生活動作は行為であり、行為する能力は筋力トレーニングでは生まれない。

 特に片麻痺患者に対する筋力トレーニングは痙性を憎悪させる可能性が高い。


4.身体を刺激に反応する物体と解釈してはならない − 日常生活動作訓練とファシリテーション

:日常生活動作訓練は運動麻痺に対する治療ではなく、「利き手交換の練習」に代表されるように、主に残された健側の手足を使っての練習なのである。そこには日常生活動作を自立させようとする目的がある。しかし、それは運動麻痺の回復を目的とはしていない。運動麻痺の回復には限界があり、それをあきらめた上で、家庭復帰や社会復帰をさせようとするリハビリテーション治療なのである。こうした日常生活動作訓練によって麻痺肢の手足が動き出すわけではない。
 また、各種のファシリテーション・テクニックは、セラピストの外部刺激による感覚入力によって反射的・反応的な筋収縮を誘発しているに過ぎず、これによって運動学習は生じず、随意運動が回復するわけはない。

【利き手交換の練習が「身体を刺激に反応する物体と解釈する」ことなのか疑問ですが、要するに= 運動麻痺を治療するのがリハビリであり、運動麻痺の回復は運動学習の結果である =ということでしょうね。

閉じる コメント(2)

閉じる トラックバック(0)

脳のリハビリテーション−認知運動療法の提言−[2]整形外科疾患

イメージ 1

最近読んでいる認知運動療法の本。

[脳のリハビリテーション]だけど、整形外科疾患編。

これによれば、
脊柱の退行性病変が示す代表的な症状である”痛み”がなぜ起きるのかについての作業仮説として、次のようなものが提案されています。p115〜

「脊柱疾患では受容表面の一部である脊柱が情報源から排除され、そこからくる情報は知覚や認知に使われない状況にあるのではないだろうか。」

「このような仮説に立つと、腰背部痛は『一貫性のなさによる病理』と解釈することができる。つまり、ある身体部位からの情報が使われなくなっていることによる病理である。腰背部の痛みに苦しむ患者の多くが、脊柱の移動が基本となる空間課題あるいは接触課題の認識に著しい困難を示すという事実に注目すべきである。」

「そこにおけるリハビリテーション専門家の課題は、外部世界に意味を与えるという作業に脊柱が他の情報源と共に参加する能力を再び取り戻させることにある。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「受容表面」とか、「外部世界に意味を与える」というのが一般的な言葉じゃないですね。

背骨も、関節や筋肉の感覚があり、位置や運動や圧力などを認識することができるという意味で、外界との関係を認識するのに役立つ感覚器官という側面も持つ、というのが「受容表面」だと思います(外界と接するのが「表面」ということですね)。

「外部世界に意味を与える」について、
外部世界にある一つの物体や空間を認識するというのは、身体を動かしたときに(触ったとき、持ったとき、押したとき、振り回したとき・・・に)それがどう反応するか、どんな変化を起こすかという情報を得るというのが、「それを知る」ということであり、それに意味を与えるということである。そんな感じだと思います。

だから、「認知=運動」ということになるんですね。


Feldenkrais Methodでは、相手の身体に触れて、相手の身体のいろんな部位がどう感じ認識しているのか、どう動かすことができるのか、を確かめ、もう少し違う動かし方ができないか、丁寧に問いかけていき、身体のいろんな部位間の関係の在り方についても、今できていることを確かめ、他の可能性を問いかけていくという作業を進めていきます。

これが、「外部世界に意味を与えるという作業に脊柱が他の情報源と共に参加する能力を再び取り戻させる。」ということをやっていたんだなと思うと、腑に落ちる気がします。
(実は、「丁寧に相手の身体と対話していく」ということをやっているだけで、自分のやっていることがよく分かっていなかったというのが正直なところなんですね。)


今日は、日体協の指導者講習会があり、基本の動作について講習してきたのですが、かなり力を使い果たした感じで、帰ってからぐったりしていました。やりたい放題やりきれて、楽しかったんですけどね。
スパイクスイングについては、抵抗なく受け入れて貰えました。

アンダーパスの「送るパス」について、「外側の足を前」をどう考えるか?というネタは、参加者からいろんな質問が出て、かえって伝えたいことを十分伝えることができたと思っています。それも幸せでした。

9時からはTBSのドラマ「jin-仁-」を見て、涙がボロボロ。
主役のセリフにも「こんな気持ちをどれだけ振りに持っただろう・・・」みたいなのがあり、いろんなことが思いを駆けめぐり・・・。
登場人物の心の動きに、一つ一つ納得させられ、揺り動かされ、・・・本当に良くできたドラマだと思います。

さあ、今から頑張ろう。

閉じる コメント(1)

閉じる トラックバック(0)

フェルデンクライス研修会

イメージ 1

イメージ 2

イメージ 3

暖かいですねえ。10月の陽気だとか。
今日は富山県アスレティックトレーナー協会の研修会でした。
1対1で、クライアントの体に手を置いて、動作学習をリードする
Functional Integration という手法を紹介しました。
テーマは「胸郭を知り、胸郭にアプローチする」です。
結構みなさんよく理解してくれて、楽しい1日でした。

写真は神通川縁からと自宅近くからの剣・立山

閉じる コメント(8)

閉じる トラックバック(0)

全1ページ

[1]


.

taknuno55
人気度

ヘルプ

Yahoo Image

1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
  今日 全体
訪問者 15 47584
ブログリンク 0 40
コメント 0 525
トラックバック 0 15

標準グループ

ケータイで見る

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

モバイル版Yahoo!ブログにアクセス!

URLをケータイに送信
(Yahoo! JAPAN IDでのログインが必要です)

開設日: 2008/6/5(木)


プライバシーポリシー -  利用規約 -  ガイドライン -  順守事項 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2012 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.