羊の隠れ家

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OMEGA−石じじいとカラスのガーコ【2】

石じじいとカラスのガーコ【2】

「あいつ、頭の後ろにも目がついてるんだぜ。」・・・ガーコのその言葉に、石じじいは再び声を出して笑った。
 
(そうかい。そりゃあ、変な人間じゃのう。)
 
(ちくしょう。じじい。またバカにしてんだろう!)
 
(まあ、そう怒るな。ガーコ。この世にはな、まだお前さんの知らないことはたくさんあるぞ。)
 
(そ・・・そうなのか?)
 
(そりゃあそうだ。わしはもう30億年ほど生きているがな、まだ知らないことが山ほどある。)
 
石じじいのその言葉に、ガーコはしばらく黙ったまま、夕日で赤く染まり始めた空を見つめていた。
 
(よし。おいらはそろそろ帰るぜ。)
 
(おお。そうせい。お袋さんによろしくな。)
 
(うん。わかったよ。石じじい。もうすぐ夜になるよ。石じじいも風邪ひかないようにな!)
 
(わしが風邪をひくわけなかろう。)と、言いかけたが、石じじいは黙ったまま、カラスの心遣いを受け入れた。
 
ガーコが、その翼をはためかせて夕日の空へと飛び立ってゆく。石じじは、その後姿をいつまでも見送っていた。
 
(今の内に準備しておくがよい。楽しい時は長くは続かないぞ。ガーコ。お前の翼が試される時がくる。戦いの時は近い・・・。)
 
数億年の時を越えて、この宇宙に再びあの惨劇が繰り返されるのか?
 
もう、この星に明日がないことを、人間は知っているのか?
 
もう、この地に、花の咲かなくなる日が近いことを、
 
もう、この地に、風が噴かなくなる日が近いこと・・・。
 
あの矮小で傲慢な生物は知っているのか?
 
恐怖の時が静かに、そして確実に近づいている。
 
人間には、その影が見えないのだ。
 
人間は永遠に辿り着けないのかも知れない。
 
その矮小で、惨めなほどに未熟で非力な力では・・・。

宇宙とは何かと問うことは、命とは何かと問うこと。
 
広大な銀河の揺らぎ瞬く、無数の電磁波の周波数は
 
すべての生命の鼓動の中に隠された秘密の数字。

水の流れの中にも、大気の流れの中にも、
 
分子の揺らぎにも、原子の発光にも、
 
心があり、精神があり、悲しみがあり、絶望があり、そして希望があることを。
 
打ち寄せる波の声は・・・
 
吹き上げる火山の叫びは・・・
 
渦巻く上昇気流の歌は・・・
 
すべての命を支える壮大なシンフォニーとなって
 
この星に満ちているというのに。

 
 
心はお前たちだけのものではない。
 
精神はお前たちの、その矮小な大脳の中にだけ存在するわけではない。

たかが数十年しか生きららない
 
たかが個体数70億程度のか弱い生物が・・・
 
その弱さを暴かれ、その無知を晒し、恐怖に戦き、絶望に身をよじりながら、
 
冷たい大地の上で朽ち果ててゆく時は、もう、間近に迫っているというのに。

 
人間よ・・・。
 
すがりつく希望はあるか・・・?
 
その希望の名を・・・知っているのか・・・?
 

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物語りの奥が深いですねぇ。

2012/2/4(土) 午後 7:26 [ rar*rar*do ]

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らら♪

>物語りの奥が深いですねぇ。

テーマは「宇宙と生命」ですからね!(w)

2012/2/8(水) 午前 3:11 taku201zoo

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