TAKUの自然派生活

ブログタイトルを改めました。いま、私がしていること、皆さまのお役に立てること、綴っていきます。

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4月8日の夜、NHK教育で放送された「ETVワイド ともに生きる」のがん特集。その内容をまとめてみました。※印のところは私の感想・意見です。

まず、番組前半で、年代別がん罹患者の割合を示したグラフを出して説明したので、その話から。近年、若い人=働き盛りでかかる人が増えているとのこと。

○乳がんでは、
1975年=30代から40代にかけて、急激に多くなっている。
1999年=20代の中盤から30代の前半にかけて、急激に多くなっている。

○男性肝臓がんでは、
1975年=40代後半から50代で増えているが、急激な上がり方ではない。
1999年=40代から急激に増え始め、急カーブで上昇。

※いずれも50代では、99年が75年の倍の罹患者割合となっていました。「がんになる人が増えている」とよく言います。検査によって小さいがんでも見つかるようになったことが、がん罹患者を増やしていると私は感じています。早期発見は大事であるけれど、もしかしたら自然消滅してしまうような小さながんまで拾い出し、加療しているのではと思うことがあります(個人的な意見)。

番組中で、それぞれの方が話した内容をその人ごとに整理してまとめてみました。会話を分断しているので、少々おかしいところもありますが、ご理解を。
●小堺一機さん
2年前、48歳でがん(頸部リンパ腫)を発病。これまで、自分の病気についてあまり話したことはない。軽はずみに話せないのではないか、と思った。
最初にがんと言われたとき、がんに関しては見聞きしていたが、はっきりといって実感がなかった。自分では思いもよらず、この次の1分、10分、1日といったように、すぐそばにある時間がとても大事に思えて驚いた。その後ろには「死」を意識してのことだが、それが前面に出るのではなく、いまの時間のことが大事に思えた。それは周りの人が支えてくれたからだと思う。そういう周りの人は自分よりも大変な思いをしていたのではないかー。2年経った今はそう思えるようになった。
自分の場合、痛みはなかった。気持ちの問題のほうが大きかった。いつか死ぬのはわかっているが、病気によりそれ(死)が目の間にくる。忙しくすることで気持ちを和らげているようにも思う。

「癌」という言葉がよくない。がんの響きとか漢字、表情、「怖いよ、怖いよ」と言っている。事務所の社長は、がんという言葉を使いたくないと言ったが、自分は話してくれといった。みんな怖いから勉強しない。知らないから怖い。

お医者さんでも、病気を経験した人としていない人とはやはり違う。患者の立場で気づいたことを実践している。ところが、今は何でも無駄を切っている時代。それも、大事なところから切っているような気がする。たとえば、人との付き合い方をはずして機械化しているようなところ。病院でもそうした傾向があると思う。

※告知を受け、がんについていろいろ調べていたとき、周りの人から「どうしてそんなに調べるの?黙ってお医者様に任せればいいじゃない」とよく言われました。でも、知らなければ治療法やそれぞれのメリット・デメリットがわからないので、選択や判断ができない。目の前に川に架かる細い橋があったとして、その川の深さが30cmだとわかって渡るのと、深さを知らずに渡るのとは違う。私も、「知った方が怖くない」と思う人間です。
また、「大事なところから切っている」という意見にも同感。年老いた両親にとってコンピュータシステムは不親切きわまりないもので、しかもスピード化になっているかと思えばそうではなく、3時間も4時間も待った挙げ句に診察はたった2分。私が付き添っていった時、挨拶をしても一度も顔を上げることなく、血液診断のデータも出してくれず、何度も頼み、やっと渋々必要な数値だけと言ってメモ書きを渡されました。

●洞口依子さん(女優)
2,3年前、子宮がんに。自分よりも、夫がショックを受けているのを見て、これからどうなるんだろうと思った。最初は死にかけ人形みたいだったのが、だんだん夫は心配していないように見えるように。しかし、笑ってくれていたのも支えになった。

治療後、新しい自分とどう付き合うかを考えるようになった。病気のことを考えると、土つぼにはまって、落ちてしまう。私と一緒に芝居がしたい、と声を掛けてもらうことで、新しい自分として一歩乗り越えられる気がする。

病気になって、あちこちから「私もがんだった」と言われることが多い。それだけみんな口にできない人が多いのだと思う。
「頑張って」とか「笑顔で」とか言われても、そうできるものじゃない。結局、自分が変わらなければならないし、自分が幸せでなければ人にやさしく接することもできない。いろんなことを考えるようになった。

●山田泉さん(大分県、47歳) 
25年間養護教員として働いてきた。2000年1月乳がん。手術と放射線治療、やむなく休職。2年後に復帰。自らの体験を話す「命の授業」を始める。昨年10月再発、11月左乳房全摘。
苦しかった。手術までの1ヶ月間誰にも話せずに、耐えて笑って過ごす状況しかなかった。
現在、がんの再発を抑えるための薬を毎日服用。初発の時も服用したがひどい吐き気のため中断。再発後、薬開始1ヶ月、前よりひどい副作用。1ヶ月に1度、定期健診。
他の人と同じようにできると思われるのがきついときがある。

中学3年の教え子11人訪ねてきた。1年ぶりの再会。
子どもたちに、「今日一日のことを考えるのが精一杯なので、今日できることは今日しておきたい。『また会おう』ではなく、最後になるかもしれないからちゃんと話しておきたい」と言う。
この日、「先生の授業聞けないのはもったいない。後輩たちにしてほしい」と言われたことで、心が動く。職場の理解が得られれば、もう一度教壇に立ちたい。子どもたちと接しているときは時間を忘れる。どうするか、慎重に考えたい。

実際は、薬を使っているため、パワーはなく、体力が落ちた。自分が教えているというより、あの子たちの力に寄るところが大きい。「そんな風に思ってくれるあなたがいたら、戻るよ」と心で思っていた。がんになって、一瞬が大事だと知った。再発した私でもできることがまだある。再発した状況を伝えたい。
体験したことしか喋れない性格。たくさんの友だちをがんで見送った。人と人とは最期まで助け合うことができるということを教わった。私も彼女たちを見習って伝えていきたい。
教師と生徒というより、このテーマについて生徒たちと話したいという立場。教え子のお父さんががんになり、亡くなった。彼女を見て家族の大変さを知った。

●山田さんの家族
夫=初発から5年経って大丈夫だと思った矢先の再発だったので衝撃を受けた。死を頭から払拭できない。残された時間がどのくらいだろうとか、そのことばかり考えた。自分の不安をしまい込み、妻の訴えを受け止め続けた。そのうち、自分に異変が起きてきた。病院へ行き、「うつ状態」と診断され、安定剤を処方してもらう。

京都の大学に通う長男=母から再発の知らせの手紙をもらったとき、途中で読むのをやめた。そのあと、自分は何をすべきかわからなかった。今までのこと、これからのこと、板挟み、ジレンマ。笑いのカレンダー送った。

18歳の長女=最初に母ががんになったとき、小6だった。母がすぐ死ぬと思って怖かった。
今回、家族が揃って、初めてがんのこと、抱えていた思いを父が子どもに話し、みんなで話し合った。
「がんイコールすぐ死」ではない。がんになって死までどう生きるかを突きつけられる病気。


●上野 創さん(新聞記者)夫妻
夫=がんという言葉の強さ、重さにつぶられそうになっていく。それを引き受けていくか、背負って歩んでいくか。仕事に柱を見つけてがんばろう、歩いていこうと思わなければ、「落ちていく」という感覚。
家族同士が、がんについて話すことはいいこと。自分たちもずいぶん話した。
闘病していた本人は、亡くなれば苦しみもなくなる。だが、家族は僕が亡くなった後から悲しみが始まる。(死ねば自分が楽になるというのは)エゴだけど、僕は家族がどんなに辛いかを思った。

妻=夫が発病と同時に結婚。死と向き合う家族と向きあう立場という、本人とはまた違った思いだった。
最初は彼がいなくなったら自分はどうなるのだろうと思ったが、それがエゴだと気づく。残される側の辛さ。夫を支えるにはどうしたらいのか。病院にいれば看護師さんが全部やってくれる。仕事を辞めてそばにいるという方法もあるが、義母に「仕事をちゃんとしなさい。あなたが一人になったときにちゃんと生きていくことを望んでいる」と言われ、仕事を続けた。
何かを学んでいくことが彼を支えていくことになるのではないか。病気を通して、一緒の家族になったと思えた。

※お互いに、自分を「エゴ」というあたり、夫婦愛のように見えますが、こうした発言には違和感を抱きます。“形”にこだわっている印象。
私が夫を看取ったあと、何人かから「ある意味でうらやましい」という言葉を受けました。夫との関係がぎくしゃくしていた知人は「彼が病気になったなら、私も一生懸命看病して尽くすのに。そういう時間が持てたら心の通う本当の夫婦になれるような気がする」。違うでしょう?病気にならなくとも壊れる夫婦関係もあれば、ずっと仲のいい夫婦もいます。ちなみに私たちは、病気になって初めて関係が密接になったわけではありません。
また、離婚・再婚を繰り返していた別の知人は「離婚より亡くなる方が幸せとも言えるわよ。亡くなったことは悲しいでしょうけど、あなたにとって彼は永遠に好きな人のままだから、うらやましわ。いい思い出の中で生きられるのだから。離婚したら愛もなくなるし、いい思い出なんて残らないもの」と言いました。とても傷つきましたね…。
私が先にがんになり、次に夫、そして夫は亡くなり、また私はがんに…という道を歩んでいる私にとって、自分たちに起きたことは「感動的で美しいドラマ」などではなく、単なる「現実」なのです。上野夫妻は、「亡くなることで楽になる患者」と「残された家族の辛さ」を互いに“エゴ”と感じながら話していましたが、私は「いつどっちがどう逆転するかわからない立場」を経験しました。
どのような形か別にして、この世の中の夫婦はすべて、いつか別れるもの。その別れまでの夫婦関係は病気が左右するものではないし(だとしたら、それまでの関係だったということでしょう)、結局のところ、誰もが死ぬときはひとりで死んでいくのです。

あー、とんでもなく長くなってしまいました。とりあえず第2弾はこのへんで。

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誰だって病気にならない方が幸せに決まっています、病気になった方が良いかのような発言は理解できません、病気の方の辛さをまったく分かっていないと感じます。もともと心が通っていなければ献身的な看病などできないと思います。実際に体験された方は、辛い状況下日々の出来事の中から幸せや希望を見出そうとするのではないかと推測するのですが、如何でしょうか?

2006/4/11(火) 午後 6:07 tto*i*a19*3 返信する

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私の立場も、端から見れば「壮絶」かも知れませんが、当人にとっては単なる「現実」です。そして現実は、どんな「ドラマ」よりも劇的で、圧倒的な物です。

2006/4/11(火) 午後 10:13 [ MH ] 返信する

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トミーさん、ありがとうございます。言葉というのは難しくて、言っている本人は悪気がなくとも、言われている側の心の状態はセンシティブなので傷ついてしまうんですよね。その渦中にある人は病気を通じ日々の暮らしの中に幸せや喜びを感じてはいるけれど、本来は健康な時でもそうあれば幸せなのだと思うようになりました。

2006/4/12(水) 午前 7:56 TAKU 返信する

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musikgasse_mhさん、おっしゃる通りです! その人の「現実」はどんな「ドラマ」よりすごいものだ、と私も思います。

2006/4/12(水) 午前 7:58 TAKU 返信する

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私もがんの再発の入院で、「子供がいなくてよかったじゃない?」と子供がもう25才くらいの患者さんに言われたことがあります。慰め方が判らないのか、そういう言い方はちょっとね、自分にはもう大きな子供がいる人からは言われたくなかったですね。私たち夫婦は私が病気になって判ったことも多かったような気がします。上野さんの件は、私はご主人とは違い「死んでしまったら、私は楽だけど、残された人は悲しいのだろうな」としか考えてないです。

2006/4/12(水) 午前 9:11 Pearl(パール) 返信する

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続きです。そして奥さんが言われたように「自分たちのために(つらい治療をしてまでも)生きていて欲しい。」というのがエゴだと思った、というのにはうなずけるものがありました。もし()の言葉が言下にあったとしたらの場合ですが。まあ出演されていた方も不完全燃焼なのでしょうから、あの番組だけで全て判るのは無理かも知れませんね。この記事と、次の記事にTBさせて頂きますね。

2006/4/12(水) 午前 9:16 Pearl(パール) 返信する

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パールさん、「子どもがいなくてよかったじゃない?」、私もよく言われます、いまだに(笑)。「子どもがいたらよかったのに」とも言われるけど、どちらにしてもあまり慰めにはならないですね。上野夫妻の生き方について否定する気持ちはまったくないんです。言葉に「ん?」と反応しただけで。だけどパールさんの言うようにあの番組だけでは無理ですよね。

2006/4/12(水) 午前 10:19 TAKU 返信する

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私が上野さんのご主人が思われたような「自分の事だけ考えていてエゴだった」とは思わないって事です。私って本当に自分中心ですから(笑)でも、どこかでも書いた覚えがありますが、「自分が幸せでないと、周りの人も幸せにはできない」っていうのが持論ですので、自分の幸せをまず追求しています(爆笑)

2006/4/12(水) 午前 10:55 Pearl(パール) 返信する

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「自分が幸せでないと、周りの人も幸せにはできない」は真実です!洞口さんも似たようなことを言っていましたね。そうそう、「自分のことだけを考える」こと自体は全然悪くないと思う。病人は特にね。心が通う家族なら「ありがとう」でわかりあえるはず。

2006/4/12(水) 午前 11:40 TAKU 返信する

はじめまして。山田泉さんの講演を聴いてきました。以前もブログに取り上げましたが、講演会の模様をブログに立ち上げました。ご覧になっていただけたら幸いです。

2008/5/29(木) 午後 11:35 [ - ] 返信する

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ローズマリーさん、ふつう私はご自身のブログの宣伝のみのコメントは削除させていただいております。悪意はなく、この記事をきちんと読んでくださったことを信じて残しておきますが、できればこの記事に関してのあなたの感想を具体的に書いていただけると嬉しく思いました。

2008/5/30(金) 午前 5:10 TAKU 返信する

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