ル・コルビジェ

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サヴォア邸

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 サヴォア邸

入口の扉を開けると建物の中央に据わるスロープが正面に見える。
そのスロープを上りはじめるが、壁の白さに思わず目を細めてしまう。
踊り場で折り返し、左手にルーフテラスが徐々に広がってくるのを眺めながら、2階へと上りきる。
左に折れ扉を開きテラスへ。

間口いっぱいに開口が設けられた居間とガラス1枚で隔てられたこのテラスは、壁に囲まれた閉じた空間だが、横長のリボンウィンドウに切り取られた木々の緑が壁の向こうに広がっている。
グルっと一回りすると、自然と意識は抜けている上方に向き、さらに上階の屋上庭園へと誘われるようにスロープを上りはじめる。

再び踊り場を折り返すと、今度は正面に壁を四角く切り取った開口が飛び込んでくる。
まるでそこに一枚の絵が掛けられているかのように、白い壁の間から四角い風景を眺める。

階段で2階に下り各部屋を回るが、まず驚いたのがピンクや青、グレーや茶色など、壁面に色が施されていることだった。
全てが白く塗られているものだと思い込んでいたが、そうではなく、そこがコルビジェの人間味溢れる面白い部分なのだろう。
広い居間にはレンガ積みの暖炉もあり、その横に置かれたシェーズロングでは、おきまりのペリアンの格好で足を上にして寝転んでみる。

不思議な寝椅子のある浴室ではトップライトがとても効果的で、明るく開放的な空間になっている。

この建物で最も気に入ったのが階段だった。
螺旋した中央には上から下まで独立した柱が立っている。
コンクリートの立上りに鉄の握り棒のついた手摺は、囲われている安心感と開放感とを共存させている。

再び一階へ下りると、玄関を入ってすぐの柱の裏にポンと置かれた洗面器がまた良い。

この建築はシークエンスの変化を楽しむ為のものといっても良いと思う。
家の中を廻遊し、内と外とを行き来し、移りゆく景色と共に変わる気持ちの変化を十二分に楽しませてもらった。

( Villa Savoye / Poissy,France 2004.4.14訪 )

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ラ・トゥーレット修道院−2

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 ラ・トゥーレット修道院−2

コの字型の僧房を含む建物と、聖堂とが中庭を囲むように斜面に配置されている。

ロンシャンでもそうであったが、窓はサッシュなしで壁に直接ガラスをはめ込んでいるため、すっきりとしている。(割れた場合に交換はどうするのだろうと思ってしまうが。)
また、空気と光の取り入れを分けて考えていることに気が付いた。
明るさは欲しいがあくまでも外は外、内は内で、換気する為の開口部を別に設けている。

粗いコンクリートの壁面とは異質の、飛行機かなにかのような見込みの厚い扉を開けて、聖堂へと入る。
それまで明るかった中庭に面する廊下とは一転、差し込む光を限定しており、祈りの場であることを強く感じさせられる。

この時はあいにく改修工事が行われていたために無理だったが、一般の人でも宿泊することもできるそうだ。
http://www.couventlatourette.com/

            ( Couvent de La Tourette / L'Arbresle cedex,France 2004.4.13訪 )

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ラ・トゥーレット修道院−1

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 ラ・トゥーレット修道院−1

ラルブレール駅から歩くこと3、40分、コンクリート打放しのこの修道院は、緑の丘の上に建つ姿が特に美しく印象的であった。

( Couvent de La Tourette / L'Arbresle cedex,France 2004.4.13訪 )

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ロンシャンの教会−2

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 ロンシャンの教会−2

日も傾きかけ閉館時間になったので、ホテルへと戻ったが、妻からの連絡はまだない。
このままでは明日の予定も立たず、ここにもう一泊するのだろうかと考えているところに電話が鳴った。
ホテルのフロントからで、ユアフレンド、ワレット、ワズ、ストルン。
彼女がホテルまでタクシーで来るがお金を払うかと聞かれ、了承した。

予定の飛行機が大幅に遅れたり、パリからの電車の中で眠りこけていたところ財布を盗まれ一文無しになったため、警察を呼んでホテルに電話をかけてきたのだ。
30分後に車が到着し、私が運転手に支払いをしてようやく再会することができた。

それまで実家を通じて間接的には連絡をとったのだが、携帯電話の便利さと当たり前に言葉が通じることの有り難さを感じずにはいられなかった。
(妻は成田で海外用の携帯を借りたのだが、私が公衆電話でテレホンカードの使い方が分からなかったため、連絡できなかったんです・・・。裏をスクラッチすると番号が書いてあるやつなんですが、知ってる人いたら教えて下さい。)

翌日二人で再び礼拝堂を訪れたが、青く晴れ渡たる空の下、太陽の光を受け白く光るその様は思わず目を細めるほど眩しく、前日に見ているにもかかわらず胸踊らずにはいられなかった。

( Notre Dame du Haut / Ronchamp,France 2004.4.11−12訪 )

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ロンシャンの教会−1

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 ロンシャンの教会−1

このヨーロッパ旅行は全体で三週間弱だったが、最後の1週間は休暇をとった妻とフランス東部の田舎町で落ち合うというなんともロマンチックな計画であった。
しかし昼過ぎまでに何度とパリからの電車が到着しその度にホームを探したが彼女はやってこない。
そんなこともあろうかとあらかじめ話し合っていたので、ベルフォールからロンシャンまでの1日3、4本の数少ない電車に乗り込み、先に行くことにした。

その日は小雨の降るあいにくの天気であったが、ロンシャンの小さな駅に降り立った時には雨も上がっていた。
小さな町の数少ないホテルにチェックインしたあと、坂道を登り礼拝堂へと向かった。

今まで写真などではもちろん見てきたが、これほどまでに彫刻的で、見る場所によって違った形に見えるとは思ってもいなかった。
空へとせり上がる打ち放し仕上げの舟形の屋根、様々な形に穿たれた開口を持つ壁、ハイサイドライトとなる三つの塔を核として、その他に様々な要素から建物が成されているが、いずれもが凝縮され密度の高い造形的な形をしている。

中に入ると曇天であったせいもあるのか始めは暗く感じたが、次第に目が慣れてくると、ガラスを通して入ってくるそれらの光の色の様々なこと。
銃眼のような開口が幾つも開けられた壁、その壁と屋根との取合い部分に細く取られたスリット、上部からハイサイドライトとして取り込まれた光をその内部に溜め込んだ塔、いずれもが素晴らしく、建築にとって光が如何に大切であるかという事を考えさせられずにはいられなかった。

( Notre Dame du Haut / Ronchamp,France 2004.4.11訪 )

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開設日: 2005/5/29(日)


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