ふるさと半田日記
謙譲の徳への道
内村鑑三の『代表的日本人』という書物の中に、中江藤樹という人のことが紹介されています。
関ヶ原の戦いから8年後の1608年、琵琶湖の西岸に位置する近江の国で、中江藤樹は生まれました。
藤樹は、近江から遠く離れた四国の地で、祖父母によって育てられました。
昼間は武芸に励み、夜は孔子の書物に没頭した藤樹には、名誉ある前途が約束されていましたが、ただひと つ気がかりなことがありました。それは、近江の地に残した母親のことでした。
内村鑑三は、藤樹の心の中にあった葛藤を次のように表現しています。
「藤樹はまず、その母を自分のもとに呼び寄せ、伊予の国で藩主につかえる生活を望みました。それが駄目 とわかると藩主のもとを去って、母のそばを離れずにいようと心を決めました。藤樹は心中、はげしい葛藤の あげく、この結論に達したので
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