桜山右近通信 自動車業界のあれこれ

自動車業界全般に興味を持っています。業界のことで感じたこと思ったことをランダムに書き連ねています。

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2008年4月10日

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ステーションワゴンの低迷

メルセデスのニューCクラスベースのワゴンが発売されました。ニューA4ベースのアバントも欧州では既に発表されており日本導入も時間の問題です。VW,BMW、ミニなど含めたドイツ車のみならずフランス車もプジョー、ルノーはセダンに併せてワゴンも設定しており、ワゴンの老舗であるボルボもD、E両セグメントに当然の事ながらエステート版を用意しています。

このように欧州ブランドの豊富なワゴンモデルラインアップに対して国内販売されている日本車のステーションワゴンの縮小には目を覆うばかりです。最大シェアを誇るトヨタでさえ近々ラインアップから落とされることが決定しているアベンシスがなくなれば乗用車系ではカローラフィールダーが唯一のワゴンモデルとなってしまいます。(マークXジオもあえて言えばワゴンかもしれませんが)日産も僅かにウィングロードのみ、ホンダもアコードワゴンとエアウェイブ、マツダはアテンザ、スバルがレガシーと純粋なワゴンモデルの選択肢は僅かに6車種程度になってしまいました。

殆どの軽乗用車と小型車、SUVが5ドアハッチバック(HB)で純粋なワゴンモデルの存在余地が狭まっていることは理解できますが、乗用車の走行性、快適性、スタイリングを持ちかつ広い荷室を備えた多様性を擁するワゴンにはHBやSUVでは代替できないワゴン独自の長所がありことも事実です。

現在自動車の車型には大きく分けてセダン、ワゴン、HB,クーペ、カブリオ、SUV,MPVの7種類がありますが日本メーカーは現在国内市場向けには主にこの内セダン、HB,SUV,MPVを供給しており、そのほかの車型についてはほとんど絶滅状態と言っても良い情況です。

多くの販売が期待できない市場に供給モデルを絞り込むのは営利企業としては当然の選択とは思いますが一方、ただでさえ市場低迷が長引く日本市場に顧客の選択肢を狭めることは低迷する需要をますます抑えて縮小均衡を根付かせる結果になる惧れがあるのではないでしょうか。

日本市場は日本の自動車メーカーに取ってはホームマーケットです。今や多くのメーカーにとって日本は利益を上げられる市場でないことは明らかですが、かといって自国市場を軽視することはメーカーの個性を維持する上で好ましいこととは思えません。世界のどのメーカーにとってもホームマーケット重視は必然のことなのです。

その意味で日本メーカーが生産している車種についてはできる限り日本市場にも供給して欲しいと思います。在庫管理などでコストがかかるのなら受注生産専用にするなどの手段をとっても多くのモデルに消費者がアクセスできる余地だけは残しておいて欲しいと思います。軽自動車とHB小型車そしてミニバンだけが異常繁殖してワゴン、クーペ、カブリオについてはその殆どが輸入車というのは市場として健全ではないと思うのです。資本主義経済の最大のアドバンテージの一つが消費者に対する選択多様性の提供なのですから。

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