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●ビジュアル著作権協会が検察の捜査を受けている模様である旨の、今日の毎日新聞記事を読みました。
「憂人」さんにコメント欄でご紹介いただいたものです。


 ◎ 著作権代行会社:訴訟あっせんで報酬か 非弁活動容疑

 著名な作家らの著作物使用の許諾代行をしている株式会社「日本ビジュアル著作権協
会」(東京都新宿区)が、作家らを原告とする著作権絡みの訴訟を提携先の弁護士にあ
っせんし、賠償金の一部などを報酬として得ていた疑いのあることが関係者の話で分か
った。弁護士以外が報酬目的で法律事務をあっせんするのは非弁活動として弁護士法で
禁止されており、検察当局が同法違反容疑で捜査している模様だ。

 同社は、報道カメラマンだった曽我陽三社長が82年に設立し、02年に現在名にし
た。曽我社長が理事長を務める同名の一般社団法人があり、会員は1月現在、谷川俊太
郎さんや妹尾河童さんら作家や詩人、学者など約380人で、会費は無料。

 関係資料によると、同社は出版社などの学習教材に著作物の2次使用を許諾するかを
会員に確認し、代行するのが主な業務。著作権侵害がないか出版物の調査もしている。
調査を基に会員を原告とする損害賠償訴訟を東京地裁などで約20件起こし、一部は和
解が成立。提携する弁護士を会員一人一人に担当弁護士として充てている。

 複数の会員や元会員によると、著作権侵害が見つかると同社から提訴を持ちかけられ
、担当弁護士名などが書かれた「委任状」に署名を求められた。示談や訴訟で賠償金を
得た場合、原告の会員は半額程度しかもらえないという。

 曽我社長は毎日新聞の取材に「弁護士の下請けみたいな仕事はやっていた。事務経費
はもらっているが、違法なことはやっていないつもりだ」と話した。また、同社と提携
する複数の弁護士の事務所は「一切お答えできない」などと、いずれも取材を拒否して
いる。(毎日jp 平成22年2月18日)


● 新聞記事本体では、もう少し詳しく書いてあります。

 ・ある会員は、入会時、賠償金は同社と折半するという内容の契約を交わした。「報酬としていただ
  きましたという領収書が送られT、半額の500万円だけが振り込まれた。協会はそれでもうけて
  いる」と証言する。

 ・原告となったある会員は、「こちらから提訴をいうことはない。同社が提訴する方針を決め、委任
  状を求めてくる」と語った。

 ・また複数の会員が、「弁護士とは話したこともない「すべて協会にお任せだ」とはなす。



● かなり刺激的な内容です。もしこれが事実だとすると、典型的な非弁活動で問題でしょう。
 弁護士法には、以下のように規定されています。

  第72条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求
   、異議申立て、審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して
   鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をする
   ことを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場
   合は、この限りでない。


  違反すれば、「2年以下の懲役又は300万円以下の罰金」となります。


● 協会のHPをみると、会員向けサービスとして、弁護士を会員一人一人につける旨が書いてあります。これまでの、極めて非常識な訴訟内容を念頭に置いた上で、こういう記事内容を見ると、このサー
ビスは、「提携弁護士に、カモである作家を紹介して、侵害訴訟ビジネスでうまく行ったら、山分け
する」というものではないのか、と勘繰りたくなります。

  http://www.jvca.gr.jp/member/member-service.html

※ 3月22日補足:しばらく前から、このコーナーは削除されています。


● 実は、ビ協会には、非弁活動の「前科」があります。平成11年に、教材会社6社を、協会自らが、
会員作家を代理して、出版差止請求訴訟を起こしたのです。
 単に会員にすぎない作家になり代わって協会が訴えることなどできるはずがないのに、訴えたから
驚きです。
 案の定、教材会社側から、非弁活動だと反駁され、何と、第1回口頭弁論の際に、自ら請求を放棄する
旨を述べて終わりにしたという信じがたいことをやっていたのです。

 上記の新聞記事で、「入会時に、賠償金は折半するという契約を交わした」というのは、このような
著作権侵害訴訟ビジネス?を大々的に展開することを狙って、そのような契約をしたのではないでしょ
うか? 推測ではありますが・・・。

 ※ この訴訟については、以下のブログ記事をご覧ください(三つめの●のところです)

    http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt/47586734.html


● この時の非弁活動は「法律事務の自らの取り扱い」だったわけですが、今回の嫌疑は、「周旋
(=斡旋)」のほうですね。
 この平成11年のときの弁護士氏は、HPに掲載されている提携弁護士の一人ですが、このような
にわかには信じがたい訴訟を提起させたということも、また信じがたい感覚の鈍さと言えるでしょう。
 ですから、今回のような疑惑が持たれるような斡旋を受ける行為をしているのではないでしょうか。

 弁護士法に照らしてみると、協会ももちろん危うい状況であることはもちろんですが、弁護士氏も同
様に危ういことになりかねません。同法の第27条に、以下の規定があります。

  第27条(非弁護士との提携の禁止)
   弁護士は、第七十二条乃至第七十四条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又
   はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。

  ※違反したら、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金です(77条)。

  
 「同社と提携する複数の弁護士の事務所は「一切お答えできない」などと、いずれも取材を拒否し
  ている。」というのも、むべなるかなでしょう。


 非弁活動の斡旋をする方と受ける方との双方がアウトになりかねない事態であり、協会とそのかか
える訴訟遂行も、崩壊してしまうかもしれません。
 

● 以前、このブログ記事で、あまりに非常識な訴訟内容・手続きを念頭において、以下のように指摘
したことがあります(http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt/47681425.html)。

  (協会は)「財政的には、著作権管理受託料がどれだけか、侵害訴訟や差し止め訴訟の支援によっ
 て利益を得ているのかいないのか、政治献金をしているようだがどれだけしているのか? 等々。
 透明性を高めるためには公開が望ましいのではないでしょうか。」


 「訴訟支援によって利益を得ているのか?」…まさにその点の答えになったいるような毎日の記事です。
 もし、非弁活動で立件されることになれば、収支報告書など経理書類は押収され、訴訟によってどう
いう利益を得ているのか、そしてどういう支出をしているのか? 政治献金はあるのかどうか? ある
としたら誰にわたっているのか?・・・
 こういった公開されていない疑問点を裏付ける資料が、明らかになっていくことでしょう。

それは、捜査側にとっては、宝の山になるかもしれません。いやきっとなることでしょう。
おそらく、毎日の報道を読んで、今頃青くなっている人もいるのではないかと想像しています
(後述します)。


● もともと、この協会は、訴訟遂行支援機関としての機能をメインで考えていたのではないか、
そして、そのための舞台装置として、任意法人(さらに中間責任法人から、昨年には一般社団法人に
移行)と株式会社の二枚看板を考えたのではないか…という気がしてなりません。

 以前の記事で、協会の「HPを見てのもろもろの印象」というものを書きました。

   http://blogs.yahoo.co.jp/teabreakt/47586734.html (二つ目の●です)

 そこでは、

 「ビジュアル著作権協会には、文芸家協会と同じ著作権管理機関でありながら、そのような
  類いの文藝振興構想は見えてきません。
  HPから発信されている情報は、ほぼひたすら、訴訟のことばかりです。会員作家の皆さんの
  怒りの声、糾弾のことがほとんどです。

   ビジュアル著作権協会が教育産業の詳しい侵害情報をデータベース化して提供する
      ↓
   作家が訴訟を提起する。
      ↓
   その勝訴への貢献を実績として、会員の加入促進を図る。

 そういうサイクルで回っているような印象です。」
  

 と書きました。
 著作権の管理機関としての協会は、株式会社なんですね。もともとは全然違う名称の会社でした。
理事長自身、元はカメラマンだったとのことです。
 その株式会社としての協会に、顧客である作家を惹きつけるために、
任意法人(現公益法人)としての協会としては、公益的色彩の事業を前面に出し、文科省や政治家と
接点をもち、その支持を得ているような印象を醸し出す・・・やたらお役人や政治家との写真付き対談
などが多いです。知財を考える議員連盟の設立も働き掛けたのではないでしょうか。議員会館での会合
にも、協会が顔を出して、協会誌にも特集を組んでいます(その議員氏がスキャンダルになって、
協会誌も閲覧できなくなってしまいました)。

 しかし、その任意法人(公益法人)としての活動として、訴訟やその支援もあったわけですが、
それ以外にどういう事業を行っているのか、HPをみてもさっぱりわかりません。
 あるのは、訴訟絡みのセミナーばかり・・・(グーグル関係その他)。
普通の啓発普及活動が見えてきません。

 少なくとも公益法人の看板部分は、情報公開で、役員、財政等について公開すべきだと思うのですが、
この協会にはそういう欄がありません。普通の公益法人ならどこでも公開している事業報告書、収支計
算書などが公開されていれば、どういう啓発普及活動を行っているのかが分かるはずなのですが・・・。

それに公益的事業として収入源になるものが、HPを一見して見当たらないのも不思議でした。
もしかすると、最大の収入源が、訴訟による賠償金の分配だったということでしょうか・・・
(あるいは不動産その他の事業??)。

 一方で、著作権管理機関としては、株式会社として行う・・・・。そこに谷川俊太郎氏らを広告
塔?のような存在にして、著名な作家を会員として加入促進していく・・。
 著作権管理(許諾代行)の手数料は何パーセントとっているのでしょう?


 (2/24 補足)毎日の後続記事では、許諾代行手数料は、25%(!)とのこと。ちなみに、文芸家
       協会は、5%です。


●後で書きますが、この株式会社としてのビジュアル著作権協会は、たった二人の株主による企業です。
社長ともう一人同姓の人ですね。役員は、その二人を含めて3名に監事が2人。
 同族企業・・・というより、ほとんど個人企業に近い印象ですね。
そこに、著作権管理機関の収益は還元されていくことになります。株主配当や役員報酬はいくらなんで
しょうか?


                 文字数が足りなくなりましたので、以下続き。

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